佐倉侑

大切な記憶を残そうと思いました。好きなこと、Liveのこと、音楽のこと、日々の記録と時…

佐倉侑

大切な記憶を残そうと思いました。好きなこと、Liveのこと、音楽のこと、日々の記録と時々小噺。

マガジン

  • 旅の途中の拾い物

    感じたことや思ったことなど残したい話たち

  • がんばらない毎日ごはん日記

    レシピ本に載ってるような名前のある料理を毎日作るのは大変なので、煮て、焼いて、茹でて、蒸して、それだけの名前のない料理の日記

  • つむぎちゃんのおさんぽ

    お散歩が好きな紡ちゃん、お庭にたくさんのお花を咲かせる依ちゃん、小学生の縁くん。同じ街で暮らす年の離れたお友達。三人のゆったりまったりな日常の短編連載。

  • 果種と雑草

    高校生の果種ちゃんが日常のふとした瞬間、雑草に誘われ奇妙な空間に陥る短編集。

  • だからわたしはライブに行くのだ

    これまで行ったライブやそれにまつわることの記録を残します。

最近の記事

恐竜が為せなかったことに挑戦しているのだとしたら

どうせ"終わる"命に意味はあるのか。 この問いはわたしが中学生の頃から常に身近にあるものだった。 この問いにぶち当たる人がどれくらいいるのか、わたしにとっては当たり前の問いなのでついみんな考えるものだろうと思ってしまうけれど、ぶち当たらずにいられる人もいるのかもしれない。そちらの人の方が大半なのかもしれない。 でも、わたしにとってこの問いは毎日でも顔を出す常連さん、いやもっと身近な毎日話していても話題が尽きない友人のような存在だ。けれど決して、一緒にいて明るくなれるような友人

    • 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』感想

      イギリスで暮らす、アイルランド人の父と日本人の母の元に生まれた男の子を軸に、差別など社会問題に関するエピソードが綴られたエッセイ。 『優しさ』は『知識』と『賢さ』とそこから生まれる『思いやり』なのかもしれない。 例えば、体の三分の一くらいありそうなサイズの荷物を抱えて階段を上っているお婆さんがいたとして、 ・老人は若者よりも体力や筋力が少ない ・骨密度の低いから転んだら骨折する可能性が高い そういう人体のことを知っていて、尚、「その荷物はあなたが抱えて来たのだから最後まで抱

      • 深海に行きたかった僕ら

        思考の海に溺れたい。空を遮る電線のことを考えていた中学生の頃。それが許される世界があることを知れていればと思う。そうすれば、右も左も分からないままでも、ただ思考の海に溺れることが出来たかもしれない。 今はもう溺れることが許されない世界に投げ出されてしまった。右も左も分からないままただ進むしかできない世界でもがきながら泳ぐことしかできないでいる。泳ぎ方も知らないままで。不恰好なフォームで。 溺れることが許される世界で溺れていたかった。溺れることが許される世界を通らずに泳ぎ出して

        • 文学フリマ38出店します

          こんにちは。この度初めて文学フリマに出店します新参者です。 第二展示場Eホール い-27にブースをいただきました。 『ガラス玉の旅路』と申します。 よろしくお願いします。 今回は ・小説文庫本を一冊 ・140字の詩のアクスタを2種 ・名刺代わりのフリーペーパー の3点を用意します。 ペーパーのみでももらっていただけると嬉しいです。 小説は以前noteで連載として投稿していた作品を完結させて本にしました。 『つむぎちゃんのおさんぽ』 20代女性つむぎちゃん、80代女性

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        記事

          がんばらない毎日ごはん日記4月

          4月某日 キャベツ1/4 37円 ブロッコリー1/2 95円 白菜1/4 75円 ごぼう1本 98円 鍋にバターを溶かして食べやすいサイズにカットした白菜を炒める。加熱してると水分が出てきて白菜がしなっとして嵩が減ったら同じようにカットしたキャベツ1/4の半分を投入。一緒に炒める。しなしなしてくる。それぞれ芯が半透明になってきたらブロッコリーを投入。野菜から出る水分でブロッコリーを半茹で。そこに水と豆乳を入れる。豆乳多めで濃厚な方が好みなので、1:4くらいの割合で水と豆乳を

          がんばらない毎日ごはん日記4月

          がんばらない毎日ごはん日記 3月

          3月某日 特大の苺をいただいたので、もちろん数粒はそのまま食べますが、特大苺でやりたいことがあるのです。食パンともったり生クリームで挟んだいちごサンド!食パン2枚にクリームを塗り、片一枚の真ん中に苺をふた粒向きを揃えて置く。上にもう一枚のパンを乗せる。乗せてびっくり、粒が大きすぎて全然挟めない!無理矢理きゅきゅっと押さえたらパンが割れた…!そんな…!冷蔵庫で保存してたパンを使ったから乾燥してたからかもしれない。 ということで、ちょっと作り方を研究しなければいけないな、と明日

          がんばらない毎日ごはん日記 3月

          がんばらない毎日ごはん日記 2月

          2月某日 舞茸は久しぶりに炊き込みご飯にしようかなという思いだけはあったのですが、なんやかんや忙しく結局人参と炒めてしまいました。 香りが良くて好きですね舞茸。 2月某日 韓国料理の「チュモッパ」というおにぎりの素を頂いたので、ちょこちょこごはんに混ぜて数日間チュモッパのおにぎりがお弁当でした。 たくあんを細かく切ったものと、人参やキャベツ・玉ねぎ・ちんげん菜の乾燥野菜と、韓国海苔が入っていて、それを炊き立てごはんにまぶすだけ。簡単。 お好みでごま油をたらっとかけるのも良

          がんばらない毎日ごはん日記 2月

          がんばらない毎日ごはん日記3

          1月某日 ブロッコリー78円 人参3本 78円 ピーマン6個入り 118円 舞茸1パック98円 ブロッコリーは茹で。こどもの頃はブロッコリーに添えられるのはいつもマヨネーズだったから、マヨネーズでしか食べたことがなかった。でも大人になってみると、茹でたてはそのままでも十分美味しいし、案外醤油もおいしい。もちろん他の野菜と合わせてサラダにしてそれぞれドレッシングかけてもいい。シーザーも好きだしごまドレもいい。ごま油と塩でもおいしい。 ブロッコリーの茎の部分も外側は固いけど内側

          がんばらない毎日ごはん日記3

          がんばらない毎日ごはん日記2

          1月某日 残りの大根2/3の半分と油揚げで大根のお味噌汁第二弾。大根は美味しいですよね。冬は安さが極まるので大活躍です。 今回購入したのは菜付き大根なので、菜の方も活用します。残り1/3は白だしで煮物にするのもありだなーと思いつつ冷蔵庫へ戻し。 大根菜はザクザクと小口切りにしてごま油で炒めます。粒ゴマを入れようかなーと思ってたけど切らしていたので、代わりに見つけた小エビを投入。私の料理なんてこんなものです。人生と同じく行き当たりばったりです。 これを菜の水気がなくなってチ

          がんばらない毎日ごはん日記2

          がんばらない毎日ごはん日記

          "がんばる"っていうのは人によって違う。 お米を研ぐこともがんばらないと出来ない人もいれば、餃子や焼売は皮から作るしローストビーフや角煮なんかも簡単に作っちゃうなんて人もいる。 得意不得意はあるけれど、食べることは毎日続くこと、毎日がんばって作っていては疲れてしまう。 だからがんばらない。 毎日食べ続けるために、がんばらない。 これは、がんばらずに毎日続くごはんの日記です。 1月某日 きゅうり4本98円 小松菜6か7束?48円 大根1本78円 ミニトマト大粒20個くらいの

          がんばらない毎日ごはん日記

          その熱に胸を灼かれる

          年始に駅伝を観ることが風習になってから何年経つでしょう。ある年のある双子の走りに魅入られてから、毎年観るようになってしまいました。 襷を繋ぐ瞬間、繋げられなかった瞬間、颯爽と抜き去っていく走者、あれよあれよと引き離されてしまう走者、一瞬だけその時だけ伴走できる給水係、その給水にかける想いも様々。ひとりひとりの胸にここまで繋いできた想いが燃えている。燃やしながら直走るその姿が、心を掴んで離さない。 元日の実業団駅伝も2日3日の大学生駅伝も、どちらも違う魅力がある。 大学まで

          その熱に胸を灼かれる

          花は花。みんなそれぞれ生きている。

          「果種ちゃん、こんにちは。今帰り?」  学校からの帰り道、駅前のロータリーを抜けた交差点の角。そこは、一年中どの季節でも華やかだった。赤、桃、黄、橙、紫。バラ、ユリ、ガーベラ、スターチスが顔を揃え華やぎ、パンジー、ガーベラ、ゼラニウムの苗が足元を賑やかす。色取り取りの花々は、花弁ひとつとっても艶やかで瑞々しく、十分に手が込められていることがわかる。  店先でしゃがんでいた女性は果種を見つけると立ち上がった。長く艶やかで明るい亜麻色の髪の毛を縦に巻き、頭の後ろの高い位置で一つ

          花は花。みんなそれぞれ生きている。

          よるにねて、あさおきる

          夜に寝て、朝起きる。 それだけのことで、最近、時間が増えたような気がする。 朝とは一生仲良くなれないと思っていた。 子どもの頃から"朝起きる"ということが苦手で、何度起こされても「んー」「おきた、おきた」という返事は夢の中。現実ではちっとも起きていない。 遅刻ギリギリで家を出ることは日常茶飯事で、高校生の頃、起床後5分で電車に乗ることもあった。家から駅まで徒歩10分。自転車を爆速で飛ばして2分で着けて無事乗車。 "朝起きる"という行為はそれくらいギリギリを強いられるものだっ

          よるにねて、あさおきる

          「ラピスラズリお好きなんですか?」

          「ラピスラズリお好きなんですか?」 そう聞かれた時、返答に詰まってしまった。 何かを好きかと問われた時いつも返答に詰まる。 鉱物全般は好きだけれど精通しているほどではなく、ただ"興味関心あり"に分類される程度には心を惹かれる題材であり、鉱物の本を眺めたり博物館で鑑賞したり、展覧会やお店を訪れたりする程度には好きだ。そして鉱物の中で特にお気に入りがあるわけではなく、強いて言えば誕生石のクリスタルやパール、色で言えばローズクォーツなんかが好きだけれど、他の石と大した差はない。

          「ラピスラズリお好きなんですか?」

          路肩の眩耀な生命力

          「ちょいとそこの人間。私にその器、譲る気はないかい」  信号がぽかぽかと点滅して、ちょっと急げば渡れるなぁと考えたのとは裏腹に、足は止まることを望むみたいにゆっくりになり、赤信号に変わると同時に歩道の端に辿り着いて止まった。  悠久の時を経たような、この世の理を全て見てきたかのような、老齢な声だった。  〝それ〟と目が合った途端、ニヤリと笑った気配がした。実際に〝目が合う〟などということはあり得ない。あり得ないのだけれど、確かにそう感じた。  歩道の端にある低木の街路

          路肩の眩耀な生命力

          ローズピンクとの思い出

          それは赤ではなく、はっきりとしたピンク(色鉛筆のももいろ)でもなくて、もう少し赤に近い混ざり合った色をしていた。 "ローズピンク"というのだと、おそらく商品説明にでも書いてあったのだろう。 幼稚園児のわたしにはその色は酷く大人びて見えて一瞬で惹かれた。多分「これがいい!」とただを捏ねたのだと思う。「これ以外は嫌だ」と主張したような気もする。覚えてはいないがわたしならしそうだ。まだ自分を抑えることを知らず、はっきりと意思を示していた頃のわたしなら確実にそう言っているはずた。 そ

          ローズピンクとの思い出