「炎上」が儲からないネット空間、はやく来い。

情報革命・インターネット革命がもたらす変化はすさまじい。あらゆる産業が変化を強制されている。対応できない企業は容赦なく淘汰されている。産業界と比べると歩みは遅い(10~20年くらい?)けど、教育も政治も今のままでいられない。要するに社会全体に大変化を強制している。(というのは、20年以上前から識者が言ってるけど、ようやく腹落ちした)

ぼくのような個人レベルでもその影響は大きい。

自宅で、独力で製品を開発して、それを自治体や上場企業から引き合いをうけて、オンラインで商談して、提供して、大企業の人とも対等に仕事(駄目な相手なら罵倒するような事もある)する。無名の個人がである。

そんなのは10年前には、一握りのそれこそ天才・超優秀な人にしか実現できなかったと思うんだけど、できてしまっている。これはインターネット革命の恩恵だ。

で、本題。

もちろんインターネット(以降、ネット、ネット空間)革命にも悪いところ~負の側面はある。その最大のものが「炎上が儲かる」ことではないだろうか。

これはインターネット前にはなかったこと。構図として以下のような感じ

①インターネット革命で、膨大な人に無料で情報発信できるようになった
②ごく少数(0.01%とか)の信者に課金するだけで食える
③ごく少数に支持されればOKなので耳目を引くために、極端な言説やトンデモ論にはしる人が増える
④炎上する
⑤炎上によって多くの人にリーチできる。
⑥一定数信者が獲得できる。批判に耐えるメンタルさえあれば儲かる

典型的には、堀江貴文氏に代表されるようなインフルエンサービジネスと称されるものだけど、愛国メディア、陰謀論、医療系アフィリエイト、迷惑系Youtuberとかも似たような構図

例えば1,000万人の人を「何いってんのこいつ」と不快にさせたり、「バカすぎるwww」と揶揄されたりしても、一握り(0.01% =>1,000人)の人が「真実はそうだったのか!間違ってるのは自分でなく世間だったのか!」とか「叩かれていてかわいそう。」とか、勘違いして信者になってくれればお釣りがくるのである。

堀江貴文氏が批判リツイートにたいして「おう。オレの商売に協力してくれてありがとう」とリプしているのを見たことあるけど、負け惜しみでなく、事実なんですね。

悪名は無名にまさる」なんてしたり顔でいう人もいる。

一時期話題だった「ゆたぽん」くん。彼の生き方やお父さんが主張していることは賛同できることが多いのですが「同級生はロボット」は余計ですよね。でも、その余計な一言が彼らには必要なんですね。「炎上」こそが安価(無料)に大衆にリーチできる(=一定数信者ができる→課金できる)方法なので。

でも、

本当にそれでいいのでしょうか?

ぼくはNoです。

だって気分悪いですもん。

電車の中で、ウンコばらまいている人がいたら迷惑ですよね。それと同じです。(公共の場では、お年寄りや妊婦さんにサラッと席を譲るような気持ちの良い光景をみたいし、騒ぐなら素敵な声で謳って欲しい。)

でも、このウンコばらまいている人たちは増える一方のように感じます。
一掃する方法はないのでしょうか?

広告収入を主な収益とするプラットフォーマ(例えばYahoo、Google、Twitter、Facebook)は、誹謗中傷は取り締まる姿勢を見せていますが、インフルエンサーのウンコな発言は歓迎しています。PV稼いでくれる(=広告収入に直結)から排除しづらいんですよね。

トランプくらい無茶苦茶(死人が出る・クーデタが懸念される)じゃない限り、アカウントロックしません。

このまま手をこまねいてウンコがばらまかれるのを許容するしかないのでしょうか。目をつぶってずっと付き合っていかないといけないのでしょうか?

そんなことはありません。

たとえばChrome拡張機能の「Y!News Excluder

ウンコをばらまき続けるインフルエンサーやコメンテータ・芸人・政治家の名前を登録すれば、視界から消してくれます。

ささいなことかもしれませんが、良質な言説でなく、炎上によって注目を集めるような集客手法を使っているインフルエンサーにとっては大打撃です。

彼らの集客手段は読んだ人をイラッとさせる「(無償で発信できる)SNSでの発信」やそれを後追いする「こたつ記事」です。もしかしたらその挑発に乗った批判リプ・リツイートが最大の養分かもしれません。

なので。起点となる「SNS発信」「こたつ記事」が大衆の「目に触れなくなる」と一気に淘汰されます。

この機能がどのブラウザにもセーフティ機能として実装されて、標準的なフィルタに「ウンコをばらまいているインフルエンサー」があれば、かなり快適なネット空間になるでしょう。

たぶん、広告収入に依存していない企業、たとえばAppleとか、SNS事業に失敗してしまったMicrosoftとかが搭載してくるんじゃないでしょうか。もしくはマスクとかベゾスあたりが出してくるような気もします。

「言論の自由」とも絡んで紆余曲折はあるでしょうが。(フィルタを選択するのは各ユーザにしておけばよい。あと、子どもたちが炎上ビジネスの構図をしっかりと教育受ける。)

「炎上が儲からない」ネット空間はかなり快適になるでしょうね。はやく来い。


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