さよなら政党政治/間接民主主義から直接民主主義へ/審議する人(710人→10万人)、毎年成立する法律数(100→1000)が増えて質も高まる
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本記事で当方が主張していることと同様の課題認識・解決案を私よりも平易かつ具体的・実践的に指摘、提言しておられる方がいらっしゃいました。ぜひご一読ください。
1.要点
1.1 諸行無常。あらゆる仕組み・制度の最適解は、環境変化(特に技術革新)によって変化する
1.2 過去40年の情報通信技術のイノベーションにより、情報の蓄積、可視化、検索、比較、分析、評価、配信に要する速度・コストが劇的(1000万倍以上)に向上した
1.3 日本の政治制度である政党政治(間接民主主義、議会制民主主義)は情報通信技術が未発達の時代の産物。古い。最適ではない。進化できるし進化が必要。※私達が守るべきものは「民主主義」であり、「議会制」はその手法の一つにすぎません。絶対視する必要はありません
1.4 政治は「政治家がやるもの」ではない。「すべての国民のもの」
議員の多くは専門性を持ちません。タレント議員や世襲議員を筆頭として無知・無教養で科学的・論理的な思考が苦手に見受けられる人も少なくありません。さらに党内力学や党議に拘束されてしまう。民間基準でいえば「問題解決能力が低い」
有能かつ良識を持った人も少なからずいますが、そういう人が能力を発揮できる仕組みになっていない。(自民党では厚顔無恥で嘘・詭弁や法律違反を辞さず、権力に媚びる・おもねる、無責任な人しか要職につけないの?)
1.5 情報通信技術革新を活かして直接民主制の大幅拡大へ
2.提言
2.1 間接民主主義から直接民主主義への根本的な制度改革
2.2 国会で議決権を持つ人の大幅拡大
わずか710人(衆議院:465、参議院:245)から10万人に
2.3 政治家の最も重要な役割は「対話のコーディネイター」に変化
2.4 政策の評価や採決は10万人・100万人単位の良識ある国民が実施
3.政党政治がなくなり直接民主主義のシェアが増えると何が嬉しいの?
大きく2つあります。
ひとつは「政策ファースト」が実現。もう一つは「デジタル化」によって得られる品質と効率の向上や情報の民主化」です。
3.1 政策ファーストの実現と長所
私達にとって大切なものは政党や政治家ではありません。政策です。
表現を変えると目的は「よい政策」であり、政党・政治家はそれを実現するための単なる「手段であり道具」です。本来、政党や政治家の資質とか評判なんてどうでもよいのです。「安倍ガー」「蓮舫ガー」なんてどうでもよい事なのです。
現在はそこがねじれてしまっています(手段の目的化)。このねじれが深刻な問題を生んでいると思います。
直接民主制が拡大して、政策ファーストとなることで以下のメリットがあると思います。
3.1.1 政策とは関係のない個人の容姿・資質・評判と切り離された議論が可能となります。(たとえば蓮舫さんの質疑は内容以前に感情的に不快になる人が多いですが、なくなります。某府知事のようにイケメンで頭は空っぽとかも)
3.1.2 感情を廃した建設的な議論が可能となります
3.1.3 質問に答えない、とぼけることができなくなります。
3.1.4 議決権を持てる人は社会的名声を得られます→対話できる人・政治的発言をする人が増えます→さらに質が高まるという好循環が期待できます
・政策単位で賛否や意見を表明できるので、、、
以下のように「悩ましい状況」がなくなります。
3.1.5 嫌いな政党や政治家が良い政策をだしてきた
3.1.6 好きな政党や政治家が悪い政策をだしてきた
追加 選挙区に意中の政党の候補者がいない
追加 候補者が目くそと鼻くそしかいない
追加 良い候補者が複数いる時に一票の行き先に困らない!
追加 政党の「あれオレ」アピールにうんざりしない。
追加 情報が早く開示される。(【補足説明】2021年7月の都議選「後」になって、ワクチン担当大臣から「(6月には判明していた)ワクチン供給大幅減の発表」がありました。都議選で不利になることを恐れて隠していたと考えざるを得ません。政策でなく、政党や政治家に投票する方式だと、公益より党利党略が優先されてしまいます。)
さらに
3.1.7 「裏切られた」と不快な思いをすることがありません。(例.今井瑠々氏、桜井充氏、細野豪志氏、長島昭久氏)
3.1.8 社会の分断が今より遥かに小さくなります。
3.1.9 アホや倫理観のない人間が影響力を持つことができません。厚顔無恥な人物が影響力を発揮することに不快な思いをすることがありません。
さらに、、、
3.1.10 政党助成金が不要になります
3.1.11 決定権が分散(一人の権力が弱まる)することで「いかがわしい、下心のある献金」がなくなります。利権の温床である献金が消滅することで政策の優先順が歪められることがなくなります
3.1.12 政治家から決定権を引き剥がすことで、汚職事件や不公正がゼロになります
3.1.13 優秀だけど古い政治制度・党内力学でくすぶっている政治家や一般には知名度が低い議員が頭角を表します(例えば小川淳也さん、山崎拓さんとか)
3.1.14 公明正大。密室や裏取引で何かが決することがなくなります。
3.1.15 「マシ」なほうを選ぶというモヤモヤから解放されます。
3.1.16 自分ごととして考えることができます。
3.2 デジタル化」によって得られる品質と効率の向上や情報の民主化
10万人が議論に参加して議決権を持つ場合、それを「対面」で行うのは物理的に不可能です。必然的にオンラインでの議論となります。
オンラインで情報がデジタル化されると何が嬉しいでしょうか?
3.2.1 論点が明確になります。
3.2.2 検索が容易になります。
3.2.3 比較検討が容易になります。
3.2.4 進捗や残課題の把握が容易になります。
3.2.5 誰でもどこからでも意見できます。
3.2.6 各案の評価が容易になります。可視化されます。
3.2.7 ごまかし(論点のすり替え、ご飯論法)が不可能になります
3.2.8 データを見ながら議論できます
3.2.9 自分ごととして思考する人が増えます。責任感のある意思決定が増えます
追加 「演説うるせえ!」「選挙カーうるせえ」がなくなります。
追加 演説に合わせて動員されることがなくなります。
これらにより、議論や政策の質、スピードが飛躍的にたかまります。
この夢のような事が極めて低コストで実現できます。100年前の技術では不可能です。
2021年9月18日追加
3.2.10 通常国会(会期は約150日前後)の法案の成立数は100前後(出典はこちら)です。これを1000くらいに上げることができると思います。以下、出典
変化をアシストする情報システム基盤、プラットフォーム
1.建設的議論支援プラットフォーム
賛否がわかれるような議論(例えばPCR拡大・抑制)について、テーマ、論点、データ/論文/ニュース、様々な立場からの意見、コメント、評価、FAQが一目瞭然になっている。ありがちな間違いを埋めるための簡単な理解度確認試験も。
これにより、例えば、Twitterで絡まれた場合や質問された場合に「ここ見て」で完了できる。有識者が不毛な議論から開放されて、本質的、より専門的な思考や発信に集中できるので議論の質が高まる。
2.意見投稿プラットフォーム
簡単(ワンストップ)で各窓口(官邸、メディア、各政党、各議員事務所)に意見を投稿できるシステム。
3.さよなら政党政治BOT
4.政治汚職/問題のチケット管理システム
自民党と維新は次から次へと問題が発覚するので覚えてられない。忘れてしまう。「問題」を政党別や時期等で検索・照会できるシステム。疑惑レベルでも登録する( 「時期が来たら説明する」といって説明しない議員が多いので「説明」がなされるまでオープン)
5.言行一致、公約実現度可視化システム
為政者の公約を記録して、達成状況を様々な条件で簡単に照会・可視化できるWebアプリ。誰でも参照できる。情報システム開発プロジェクトで使われているチケット管理ツール(例えばredmineやbacklog)を流用。
【効能】例えば、吉村大阪府知事のように「勇ましく、楽観的な見通しと決意表明は立派だが中身は空っぽ」でも、報道されるのは「決意表明・見通し」だけで、実現できなくてもなんら責任を負わないのがまかり通ってしまっている。この「言ったもん勝ち」な状況を改善できる。「これ、どうなってますか?」
補足
2021年時点の政党支持率調査で最もシェアが高いのは「支持政党なし」。
いわゆる「無党派」である。
無党派が望んでいるのは、政党がまともになることでしょうか?それともカリスマ性のあるスター政治家?でしょうか?
私も無党派ですが、のぞんでいるのは「政策」です。
補足2 例外となる政治的課題(外交、安全保障)
外交や安全保障では、担当者間の信頼関係が重要です。
また情報を公明正大にできない面があります。(それでも米国のように長期的には例外なく公開にすることは重要です)
このため上述した内容は「内政」に関するものとなります。
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