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ファイティング・ファンタジーコレクション『サラモニスの秘密』(『ソーサリー!』復刻)

かつてゲームブック界で一世を風靡した、ファイティング・ファンタジーシリーズ。40周年の節目に、なんと新作が執筆されたとの事。日本でも、新作に加えて過去作の復刻版を収録したBOXセットが発売されるという事で、自分も予約してました。
イアン・リビングストンBOXとスティーブ・ジャクソンBOXの2種類があったんですけど、自分が予約したのは後者。創元推理文庫のゲームブックで育った身としては、『ソーサリー!』はさすがにスルー出来ないな、と。
昨年末発売の予定から延期もありましたが、先日無事発行されて、自分の予約分も発売日に到着しました。
タイトルの写真を見てもらえば分かると思いますが、新作が思いのほか分厚い…!なかなか重量級のBOXセットとなっております。

新作『サラモニスの秘密』表紙

そして『ソーサリー!』日本語版は、最初の創元推理文庫版、創土社の復刻版に続いて、今回で3回目の刊行。面白い事に、訳も全部違うんですよね。
各巻のタイトルも、創元推理文庫版、創土社版、今回の版で、それぞれ

第1巻:『魔法使いの丘』→『シャムタンティの丘を超えて』→『シャムタン ティ丘陵』
第2巻:『城砦都市カーレ』→『魔の罠の都』→『罠の都カーレ』
第4巻:『王たちの冠』→『諸王の冠』→『王の冠』

と違っております。なお第3巻については、どの版も『七匹の大蛇』です。

挿し絵は勿論のこと、表紙絵も創元推理文庫版と同じくジョン・ブランシュ氏のオリジナル版が。

『ソーサリー!』各巻表紙

そして今回の表紙で特筆すべきなのが、これ。

『シャムタンティ丘陵』表紙〜裏表紙

表紙から背表紙まで回り込んだ、1枚絵。これ実は原著の仕様で、創元推理文庫では残念ながら、マンティコアの表紙部分しか使用されていませんでした。
背表紙のところで完全にぶった切られてるデザインは、もうちょっとどうにかならなかったの?とは思いますけど、素直に嬉しい仕様です。

そして、表紙についてもうひとつ。原書はもちろん英語で横書きなので、左開き。日本語版は縦書きの右開きなので、このままだと表紙と背表紙が逆なんですよね。というわけで…

!!

なんと、左開き仕様と反転絵の右開き仕様、2種類の表紙カバーが付いてます。いやぁ、こだわってますねぇ… そこまでこだわるなら、左開き仕様のカバーの背表紙の方だけでも、もうちょっとなんとか←また言ってる
ちなみにイラストが表紙側のみにしかない『王の冠』『サラモニスの秘密』も、イラストの反転はされてないものの、同様の仕様になってます。ホントこだわってるなぁ…
…それと表紙が2重になってるためか、BOXにはパツパツの状態で収まってます。ちょっと取り出しにくいので要注意です。

記録用紙の裏側

もちろん冒険者記録用紙も、ちゃんと付属してます。裏面には『ソーサリー!』の舞台となる、カーカバードの地図も。
…余談ですが、漫画『ダンジョン飯』に出てくる地名「カーカブルード」って、カーカブルードが元ネタではという推測が一部で囁かれてますね。実際のところ、どうなんだろう…

背表紙に関しては言いたいこともありますけど(3回目)予約してて損は無かった、あれこれ眺めてるだけでテンションの上がる一品です。久しぶりに頑張ってプレイしてみようかな… なんなら創元推理文庫版も引っ張り出してきて、訳の比較もしてみたい(^^;

最後に関連リンクを。正誤表などはグループSNEのサイトに上がるようなので、気になる方は要チェックです。

(24.2.21追記)
早速エラッタ出てますねぇ。『サラモニスの秘密』は低めの能力値での冒険になるんですね。


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