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『お金に換算できない価値を大切にしたい』 フリーランス & コミュニティ研究家 黒田 悠介 さん

フリーランスナウと議論メシというコミュニティを立ち上げ、全く新しいキャリアの開発を手がける黒田悠介さん。どのようなきっかけがあって今のお仕事をするようになったのか、今の時代に即した黒田さんの斬新なワークスタイル、ライフスタイルの背景に迫りました。

プロフィール
出身:東京都
活動地域:東京都
経歴:スタートアップを経験した後、キャリアカウンセラー、フリーランスと自らの問題意識をもとに働き方を変える。フリーランスになってからはフリーランスナウと議論メシというコミュニティを立ち上げ、デスカッションパートナーとしてビジョン、目標、計画の整理整頓をしたりなど、一人ひとりの可能性を引き出すいろはを研究中。
座右の銘:ニーバーの祈り
God, give us grace to accept with serenity
the things that cannot be changed,
Courage to change the things
which should be changed,
and the Wisdom to distinguish
the one from the other.

記者 本日はよろしくお願いします。

黒田 悠介さん(以下 黒田) よろしくお願いします。

『独自の通貨と経済圏、理想の国を創ろう!』

Q. まず最初に、もし黒田さんがなんでもできるとしたら何を成し遂げたいと思っているのか聞かせて下さい。

黒田 なんでもできるんだったら、国を創りたいなって思います。実際の国土がなくてもデジタル上で、通貨を独自に発行して自分の理想の経済圏をもつ、そんな国を創りたいと思います。

記者 面白そうですね。具体的にはどのようなイメージなんですか?

黒田 お金には換算できないけどこの人といると楽しいとか、そういう対面じゃないと伝わらなかったりする複雑な価値が世の中には大量にある気がしてて、そこが資本主義だとこぼれ落ちてしまう。そこにちゃんと価値を認めて流通させられる、それが認められる別の経済圏みたいなものを作りたいんです。

それで人の行動を、コミュニティに貢献したかどうか国に貢献したかどうかで評価して、ポイント付与して、それのやり取りで人が生きていく。もしかしたらおはようって一言言うと1ポイントがもらえるかもしれない(笑)。そういう資本主義だと取りきれなかった価値とか貢献みたいなものを拾える国になると思うんです。

記者    なるほど!お金で計れないけど、価値があることってたくさんありますよね!ワクワクします!

『特定少数経済圏をコミュニティ内でつくって運営する』

Q.    そのビジョンのために今どんなことをしていますか?

黑田 コミュニティの中で通貨をつくっていて、そのコミュニティに貢献をしたら何ギロンって、一定額付与される仕組みをつくっています。国土とか憲法はありませんが。個人的には、いろんな人の貢献のログをみて、ニヤニヤしてたりします(笑)。不特定多数の経済が世の中で当たり前になっていて、そこでお金でやり取りしているんですけど、特定少数の経済もありえると思うんです。一般受けはしないけど、そっちの方がその中でめっちゃ価値があるみたいに。今はそのような特定少数経済圏をコミュニティでつくって回すのが一番面白いし楽しいんです。

記者    まさに新しい経済圏ですね!その中ではすごく楽しそうです!

『どうしたらコミュニティを使ったキャリア開発をできるのか』

Q.    独自の通貨が流通する国をつくろうと思った背景には、どんな日常があったんですか?

黒田 前職がキャリアカウンセラーだったんですが、いろんな学生さん1000人、2000人ぐらいにキャリアの話をしていました。そんな中、学生さんからフリーランスどうですかと聞かれた時に、答えられなかったことがありました。私も興味はあったし、これから働き方の一つの選択肢としてそれがあるんだなって認識していたものの、やったことなかったからこれはやらないとなと思って3年前にフリーランスになりました。

それでフリーランスをやりながら、そのフリーランスついて研究していたら、今度はフリーランスがコミュニティに集まりだしてるのがみえてきました。会社とは違う形でコミュニティをつくって稼いだり支え合ったりする動きです。だからこれは私もコミュニティつくらないといけないなっていうことで、フリーランスナウと議論メシの2つを立ち上げて、実験とか検証を重ねるようになりました。

そうしているうちにコミュニティを使ってキャリア開発するにはどうしたらいいかとか、そんなことを考えるようになりました。

記者 なるほどそれが特定少数経済圏のコミュニティに繋がってるんですね。

『優秀な若い人をスタートアップ、ベンチャーへ』

Q.    人の働き方というところに興味を持たれたと思うんですが、その興味を持たれるようになったもともとのキッカケはなんだったんですか?

黒田 さらに一つ前に前に遡るんですけど、自分の会社を26歳から28歳ぐらいでやっていました。その時にお金はあるんだけど人がいないということが起きたんです。当時はこんなに伸びてる事業で面白いのに、なんで若い人たちが採用できないんだろうと思いました。最初は一経営者として悩んでたんですけど、途中でそれって別に自分個人の悩みではなくて社会全体の不具合なのかもしれないと思うようになりました。コンサルや官僚、銀行員とかと並んで、優秀な若い人や就活生がもっと伸び盛りのスタートアップとかベンチャーを立ち上げるというのが当たり前のようになれば日本経済の底上げにもなると思い、そこから優秀な若い人が来ないっていうことを解決するためにキャリアカウンセラーをやりました。そうしながらベンチャーいいよっていろんな人に吹聴して回ることをしていました。

記者 スタートアップやベンチャーを立ち上げることがキャリアとして当たり前になったら大きく変わりそうですね。

『お役御免の時に、達成感がある反面、淋しい気持ちになる』

Q.    今までやってくる中で嬉しかったことや辛かったことはどんなことがありましたか?

黒田    辛いというよりは淋しいという方がしっくりくるんですが、嬉しいことと淋しいことが同時にやってくることが結構多いです。どのタイミングかっていうと、例えば半年か一年ぐらいディスカッションパートナーとして企業の経営者さんの壁打ち相手をずっとやってきて、それが終わるときに一番感情が動きますね。ビジョンや目標計画がはっきりできて、あとは手動かしてつくって検証していくっていうのを繰り返すだけだと。そこまでくるとディスカッションパートナーの私はもうそこでお役御免なんですけど、そこまで一緒につくってきた自負があるのですごい達成感があって喜ばしいんです。もうクライアントと固い握手を交わしたりするんですけど、すごく嬉しい反面、私のフェーズはもう終わったんだなって超淋しくなるんです。本当に淋しすぎて、電車乗らずに1時間ぐらい振り返り反芻しながら家まで歩いて帰ったりします。

記者 二人三脚でともに笑い考えやってきただけに、それが終わるとなると達成感と淋しさが入り混じった何とも言えない気持ちになりますね。


本日はどうもありがとうございました。

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黒田さんに関する情報はこちら
↓↓
●公式サイト
https://www.discussionpartners.net
●文系フリーランスって食べていけるの?
https://medium.com/文系フリーランスって-食べていけるの
●Facebook
https://www.facebook.com/chlorine0528

■編集後記
インタビューを担当しました岸本 & 村田です。黒田さんは議論メシやディスカッションパートナーなど、とてもユニークな、だけど時代が要求する仕事を自ら考え世に発信し続けるチャレンジ精神あふれる方でした。他に類を見ない非常に面白い仕事をされているので、積極的に今の時代を生きるのであればぜひ一度は黒田さんのお話を聞かれてみてはいかがでしょうか。これからも多方面の分野でご活躍なさる事をお祈りしたいと思います。

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この記事はリライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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