しずこ

日々の事をぽつりぽつり、笑いと愁いと皮肉を交えつつ語れたらいいなぁと思います。わりと照…

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日々の事をぽつりぽつり、笑いと愁いと皮肉を交えつつ語れたらいいなぁと思います。わりと照れ屋な、よくいるおばちゃんです。 繁忙期には投稿をお休みしています。

マガジン

  • うちのだんなさんがカッコイイ件について

    マガジン編集をお勧めしていただいたのでやってみました! うちのだんなさんについて語っちゃいます。

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うちのだんなさんがカッコイイ件①前へ

だんなさんはカッコイイ。 なぜなら 過去を振り返らない。 常に前を向いている。 洗面所の電気を付けて手を洗う。 洗面所から出てくる。 寝室に行き、電気を付けて着替える。 寝室から出てくる。 トイレの電気を付けて用を足す。 トイレから出てくる。 過去を振り返らず 常に世界に明かりを灯し続ける。 だんなさんは カッコイイ のだ。

    • 箱の薩摩芋

      さつま芋をいただいた。 段ボール箱でいただいた。 小振りの箱ではあるけれど 箱の開封とはどんなときでも ドキドキワクワクするものだ。 いざ。 開けると「わぁ」「りっぱ」 ワタシもだんなさんも歓声をあげた。 少しの静寂と共に我に返り この20本ものさつまいも どうしてくれようか。 我が家は現在、50代~80代の三人暮らし。 うち、さつまいも好きは一人。 美味しいうちにおすそわけしなければ。 しかし、友人たちも似たような家族構成。 せいぜい3本ずつが迷惑にならないかな。 三軒に配

      • もいちど好きになっていいんですか?

        40代の頃 ひどく状態の良くない時期があった。 だるいし疲れるしイライラするし 今思えば ひどい貧血のせいだったのかもしれない。 病院で看護師さんから 「階段昇れないでしょ」 「よく家事も仕事もこなしたね」 と、労られて泣けた。 看護師さんは優しい。 「ありがとう」。 それでなくても 40代といえば 子供の事だったり 親の事だったり 仕事の事だったり 家事の事だったり 日常がパンパンに詰まっていて 自分の事なんか後まわしだ。 貧血にも気づかなかった。 夫婦間だって会話らしい

        • ふたりの寝室

          幼馴染みよりも 親兄弟よりも 長い月日を連れ添い 平穏な日々を過ごせるようになり 寝室にはそれぞれのシングルベッド。 深夜に誰かが侵入したとしても 清らかな寝顔のふたりをみることだろう きしむベッドの上で優しさを持ち寄ったり シングルベッドで夢とお前 なんてのは、なくても 夜中にふと目覚め 相方の寝息が聞こえてくるのは ほっとするし なにより、和む。 しかし どうやら私は イビキをかくらしい。 自分では解らないので 対処のしようがない。 夜中にふと目覚めただんなさんは

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          21本

        記事

          こだまをいただく

          近頃、蓮根が好きだ。 いつもはスライスしてパックされた お手軽な蓮根を使っていたけど 昨年は蓮根をよく買い シャキシャキの蓮根をよく食べた。 炒め物、煮物、サラダ、 主役にも、脇役としても 器用な立ち回りをする蓮根。 見通しが良く縁起の良い蓮根。 輪切りにすると大きな穴があいていて なんだかユーモラス。 ジブリ作品の「もののけ姫」に登場する「こだま」を連想する。 初めて「こだま」をみた時は 不気味さを感じた。 岡本太郎さんの作品のようだ。 そういえば昨年は「タローマン」にも

          こだまをいただく

          してみむとてするなり

          子もすなる ひとりカラオケといふものを 母もしてみむとて するなり。 3日ほど帰省した息子が 「今日はひとりカラオケ行ってきた」 と言うので一瞬 「友達いないんか、この子は」 と、思ってしまったが 友達は仕事や学校だったりで 「夜しか会えない」と言う。 そっか。 しかし1人で楽しいのだろうか ただのカラオケ練習なのだろうか 時間が空いたのでその事を思い出し 1人でカラオケに行ってみた。 カラオケの受付お姉さんは おばちゃんにも優しい。 機種もお部屋も色々あって さっ

          してみむとてするなり

          推しよ、押してくれ

          恋って こんな感じだったかもしれない。 私は販売の仕事をしている。 小さなお店で ぱらりぱらりとお客様が来てくださる。 そこに彼女がやって来た。 くすみカラーを ナチュラルに着こなし さりげないオシャレがステキだった。 レジで対面した時 ドキリとし 思わず声が出た。 「えっ!それオブチキさんですよね!!!」 彼女の帽子には私の推しキャラが。 “キャラ”と言っても並のキャラでは無い。 いわゆる“ゆるキャラ”でも無い。 村の非公認キャラクター。 その名も“キングオブチキン

          推しよ、押してくれ

          冬がはじまるよ

          朝晩の冷え込みが急に厳しくなって来た。 槇原敬之さんが大好きで この季節になると 頭のなかでぐるぐるぐるぐる ふぅ~ゆ~がっ、はぁじまるよ~ と、歌ってしまう。 気がつけばもう 30年になる季節の習慣だ。 冬の匂いってわかるかな。 寒い地域の人はわかると思う。 「冬の匂い」なんて あるわけ無いんだけれども なんというか 水っぽくて 乾いていて シンとしている匂い。 なんじゃそりゃ。 冬支度はなかなか手がかかる。 まずはタイヤ交換かな。 庭も冬支度かな。 さぁ忙しくなるぞ

          冬がはじまるよ

          カサカサなのはどこですか

          乾燥が気になる季節になってきた。 指先も、頬も、唇も、踵も、背中も あらゆる所が乾く。 カサカサ、かゆかゆだ。 保湿してもしても足りない。 このまま枯れてゆくのだな。 なんて しみじみ思うのだ。 こんな季節は静電気がこわい。 思わぬ時に バチッとやられる。 季節の初めはすっかり忘れていて ギャーとなる。 物に触れるときは 直に触れないように注意するが 不意に人間様の指先に触れたりしたら ダブルのギャーだ。 E.T.のご挨拶は電気ショックを受けるため ご遠慮させていただきます

          カサカサなのはどこですか

          節約とはなんぞ

          ギョーザなら一度に30個は焼きたいし 焼きそばなら一度に6玉炒めたいし モヤシなら一度に1㎏炒めたい。 食材の袋を開けたら 半端に残したくない。 と、思っていたのだけど さすがに胃袋が 追い付かなくなった50代。 食材を分けて残すことを覚えた。 意識したわけではないけど 食べ盛りが家を離れたので 自然に、なんとなく。 子育て真っ最中の30代始めの頃 ママ友が 「姉さんの家にお茶しに行ったらさ、 学校から帰って来た塾前の子供に、ちゃちゃっとご飯作ったのよ。それがね、ウインナ

          節約とはなんぞ

          モザイク処理

          シャワー中、視線の先、浴室の隅に 黒い豆粒ほどのものが。 虫 かもしれないが まだわからない。 私の視力は乱視ありの0.1以下なので メガネを外すと 離れたものはボヤけて見える。 自動モザイク処理。 なので 虫 かもしれないが じゃないかもしれない。 じゃないとしたらなんだろう。 黒い豆粒ほどのものなんて 黒豆しか無くないか。 直近の記憶では 黒豆を食べた記憶はない。 あったとしても 浴室の隅に転がるだろうか。 そっと淑やかにシャワーを終え 恐る恐る浴室の隅に目をやる。

          モザイク処理

          僕の奥さん

          今日は僕の奥さんの誕生日だ。 1/2世紀はとっくに越えてしまってはいるが 僕の奥さんはまだまだ若い。 容赦ない突っ込みは増えたけれども 本気の喧嘩は一度きりだ。 出会ったころにくらべて ちょっぴり刻まれたシワは 僕と一緒に 笑って過ごした日々のせいだと思う。 掃除はニガテで 料理は上手とは言えないけれど いつも一生懸命だ。 子育ても一段落し それよりも長い年月を これから一緒に生きていく。 とても楽しみだよ。 なんていうのを だんなさんが早死にしてしまった後に スマホの中か

          僕の奥さん

          スティック糊の最期

          事務処理で書類を綴っていた。 領収書は1枚1枚スティック糊で添付。 「つづる」という言葉は なんだか美しいなと いつも思うのだが 今その話ではない。 大量に貯めてしまった領収書は あっという間にスティック糊を 舐め取ってしまい あと数枚のところで ガリっとした感触と共に 底面が露になった。 本体と糊部分がポロリと分かれないように 本体の溝にしっかりと糊が 入れ込まれている。 スティック糊のストックは無い。 領収書はあと数枚。 この溝を爪楊枝でほじるか? でも残り全部貼れ

          スティック糊の最期

          ポテチ

          子供の頃、 ポテチを1袋 1人きりで食べるのが夢だった。 姉と私、2人で1袋のポテチ。 子供の頃だから当然なのだが 「ひとりで全部食べたい」 と、いつも思っていた私は 今でも食い意地がはっている。 優しき姉は私に ちょっぴり多くわけてくれていた。 お小遣いで自分だけのポテチを 買えば良いのだけれども ポテチ1袋の値段で 駄菓子が沢山買えたものだから つい駄菓子を買ってしまう。 量に目が眩む。 好きだったのは ヨーグルトじゃないヨーグル。 (モロッコヨーグルと言うらしい。)

          虫刺され

          蚊に刺された。 たぶん蚊。 ひどく蒸し暑く 網戸のまま、つい眠ってしまった夜 痒みを覚え目が覚め 真夜中に薬箱を漁った。 刺されたのは 網戸側の片腕だけに5ヶ所。 外から侵入してきてんだろうな。 随分と近場で済ませたものだ。 網戸側の片腕だけって。 だんなさんまでたどり着かず 私の片腕だけで済ますなんて。 秋の蚊はなんだか鬼気迫るものがある。 命懸けと言うか、 子孫を残そうとする 強い意思を感じる。 ぷくぷくで栄養たっぷりの腕を よくぞ選んだ。 君たちは私の栄養で 長い歴

          虫刺され

          テレビ局のかたから

          テレビ局の方から声をかけられた。 猛暑日の真っ昼間に それっぽく日傘をさして 出歩いていてからだろう。 「この暑さについてインタビューさせてください」 とのことだったのだが 日々後ろ暗い思いを秘めているので テレビ映像には残りたくない。 だって あの人やその人やなんかに 見られたくない。 死んだと思って欲しいくらいだ。 生意気なこと言いやがって なんて思われたら腹が立つ。 なんて 一瞬にして考えが頭を駆け巡り 「ごめんなさい」 と言ってそそくさとその場を離れた。 もったいな

          テレビ局のかたから