見出し画像

#2 Southern Nevada

2024年2月9-11日。
ラスベガスへ。

目的はスーパーボウルなんざではない。もちのろんレッドロックだ(アメフトの全米一を決める試合が11日にベガスで開催されていたのを知ったのは9日の夜だった)。飛行機、宿、車の手配を順当に済ませ、金曜夜の便でダラスフォートワース空港を発つ。

Welcome to Las Vegas!!

雨。空港着いたら路面びちゃびちゃ。乾きは良さそうなので翌日に期待しつつ空港至近のホテルにて就寝。翌朝レンタカーを借り、メキシカンのお店で昼用にブリトーをゲット。クラッシュパッドを借りるべく、クライミングショップに突撃。パッドも無事借りれて予定通り。

出発前に店主から聞かれる。
「おま、どこ行くんや?」
「そりゃレッドロックやろ」
「おま、今日は登れんで。昨日雨降ったやろ。今週ずっと天気悪かってん。」

まじで!? 
いやいや飛行機代500ドル近く払ってんで、こちとら。レンタカーも借りてんのやで。

レッドロックは砂岩のため壊れやすい(ローカルクライマーはbristleと言っていた)らしく雨翌日は登攀厳禁らしい。

知らんかった。失意の中、店主に登れる岩場は無いのかと食い下がる。彼は南に行けといった。キーホールキャニオン初めて聞いた岩場だった。

Day 1: Keyhole Canyon

ベガスから50分ほど車を飛ばして、google先生に案内されたのは未舗装のダート。ガタガタいいながらVWのTiguanでひたすら前進する。不安とともに走り続け15分ほど、ようやくKeyhole cyanionの入口に到着。

秘境感溢れるKeyhole Canyonの入口

秘境感が半端なくてめちゃくちゃテンションが上がる。このエリアのトポは事前に持ってなかったので、クライミングショップで買っておいた。この時、初めてどんな課題があるか色々見て知ったことだが、ここには高難度課題がV7数本、V8一本、V11一本と何とも微妙な感じ。V8は歩いて40分かかるというし、V7はあまりそそられない。だもんで、V11の岩を探すことに。

この岩探しにめちゃくちゃ時間がかかる。1時間は岩を探したと思われる。トポがわかりづらいんじゃ!と何度も叫んだ。

重いマットを道中置いて行き、ようやっと岩を見つけた時はエキサイティングというより安堵の気持ち。さて、置き去りにしたマットを引き上げようときた道を戻る。するとマットをどこに置いたのかが完全にわからなくなってしまった。

どこもかしこも似たような景色で何度も同じ場所を行ったり来たりして1時間弱、ようやく見つけ出した時には、もうクライミングはどうでも良いぐらいの気持ちになっていた。

12:00ようやく岩登りを始める。Key to the city, V11。こじんまりしたカンテルーフをヒールでごまかしながら、抜けは垂壁をパワフルかつテクニカルに登る課題。

1時間早々でほぼムーブをばらしたが、一箇所だけできない部分が残った。繋げれば何とかなるかと思いトライを続けたが、どうにもならず4時で敗退。

敗退の景色

この日は大人しくベガスのホテルに舞い戻った。

Day 2: Kraft Boulder, Red Rock

朝7時起床。とにかく指皮が痛い。前日4時間しか登らなかったのにだ。やはり指皮は育てないと外で十分に登れないことを再確認。

ホテルで軽く朝食をとり、スーパーに寄って昼飯を調達。そのままクラフトボルダーに向かう。

何とも広大な台地に連なる赤い岩。そこらじゅうに転がる巨岩。ボルダラーにとっては天国だ。この日は完全なる晴天。空がこんなにも青いのかと静かに驚きながら、太陽の日差しを受け、横になっていると、もうこの地で生を終え天に召しても申し分ないという気になってくる。美しすぎる景色が僕のQOLを爆上げしてくれた。

Kraft boulder 入口付近からの絶景

クライミングについては多くを語れない。指皮が痛いという言い訳をベースに敗退を繰り返し、低難度の課題に逃げる。とりあえずPotato chips, V2でこのツアー初マントルを果たす。岩を登り終えた後に待ち受けている青空ときたら本当にたまらない景色でめちゃくちゃ気持ちが良い。その後、V4の課題を四苦八苦して登り、最後にエンジェルダイノを触る。

この課題はとにかくダイナミックな課題で、こういうものを初めての岩場、しかもソロでやるのは怖くて仕方ないけど、何とか登れた。やはり登り終えた後の爽快感は何ものにも代え難い。

3課題登って終了。軽く付近を散策して色んな岩に興味をそそられるものの、帰りのフライトの時間もあり帰途に着く。初日で無駄に体力を浪費したが、総じて満足度の高いツアーだった。金銭的にはまぁまぁ辛いものがあるが。。。