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#1_Tonkawa Falls

2024年2月4日。
ダラス(Plano)から車で1時間半ほど南下。
Wacoという街でHighwayを降り、下道で西に向かい30分。牧牛が飼い放たれた原っぱを抜けると滝のある公園がひっそりと佇んでいた。

Tonkawa Falls (トンカフォールズ)。
お世辞にも凄いとはいえないこじんまりとした滝を岸壁が囲む。この岸壁に簡単ものからV10まで、課題が散らばっている。

メインエリアの岸壁

エリアの大きさをピンポイントに日本の岩場で例えると、鳳来の花夜叉エリアぐらいの規模か。ちなみにトイレは公園に併設されているもののこの日は残念ながら閉まっていた。

岩質は石灰岩だっただろうか。滝沿いにあるから当たり前だが川ボル特有の磨かれた感。関東でいったら御岳みたいな感じがした。特徴的だったのが、ところどころにコルネのような形状のホールドがある点。それをピンチで持つ課題がいくつかあり面白い。

またルーフはとにかく立派である。メインウォールは高さがかなりあるが手は良い。下地はそこまでよろしくないが危険でもない。ただ、マット一枚でトライするのはあまりにも勇敢すぎた。エリア到着時は貸切状態だったが、しばらくすると同年代と思しきアメ人、ジョンがやってくる(初対面)。

ジョンは気さくで、V7の課題をトライするというものだから、一緒にセッションさせていただいた。記念すべきアメリカでのアメ人との初セッションだ。彼のおかげでマットが潤沢になり心置きなく登れるようになった。

ちなみに僕はBDのCircuit crash pad。ジョンはその三倍の大きさのイボルブのhome padを持っていた。やはりマットは面積が全てだ。

この日は3つの課題を登った。
順に
Not if you are not pregnant, V7
Flesh wound, V7
Pinch Bonita, V8

Not if you are pregnant, V7

課題名の意味は不明。
ルーフからリップにダイナミックに手を出す一手もの課題。悪くない手、遠すぎもしない距離感、リップはすぐに取れた。
が、一手ものと思いきやマントルが絶妙にいやらしい。完全にマントル課題な一本。

Flesh wound

立派なルーフに大きく空いた穴ボコが絶妙に配置された好ライン。パワフルに行くのもあり、テクニカルに解決するのもあり。高さも踏まえてグレード感もバッチリ。この岩場のおそらく看板課題だ。

Pinch Bonita, V8

Bonitaとは可愛いという意味らしい。
可愛いpinch。言葉とは裏腹にそんなに可愛くない。そして核心の一手がまさに距離だし核心。リーチがある人にはだいぶ楽に感じるであろうが、ショートクライマーにはちと厳しい。とはいえ止まった瞬間はマコリン(山内誠氏)ばりのバエバエムーブになる。アメリカを感じれる課題だった。

まだまだこのエリアには高難度の課題が残っているから、時間を見つけて通う予定である。

最後にエリアを立ち去る前にジョンと一言二言交わす。お前何歳や?という話になり、俺は39や。ハウアバウチューときいたらトウェンテイシックスと言っている。よく聞き取れなかった。トゥーシックス?と聞き返すとイエスという。いや、お前、まだ26歳やったんかい。全然同世代ちゃうやん。

ショックすぎてこの後の1週間は体力持たずにほぼ登れずに終わった。そうして翌週のレッドロックツアーに向かうことになった。

以上