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お金と世界の見え方が変わる本┆きみのお金は誰のため

自分のお財布だけ眺めていても、お金の正体はわからない。

「きみのお金は誰のため」、とっても良書だった。

お金に関する本は、そこそこ読んでいる方だが、
これまでよりも高い視点から「お金とはなにか」を教えてくれた本。


「わかっているつもりで、そうでないこと」が、ストーリー形式で非常にわかりやすく書かれている。

例えば、
「日本は、大量の借金を抱えている」とは知っていたが、それがなにを意味しているか、わかるだろうか?

私の場合は、恥ずかしながら「日本国債」がどういうものなのか、明確にわかっていなかった。それが、すっきり理解できた。


そして、読後感が良くて。

なんだか心が浄化されたような気持ち。同時に、お金について考えるときに、自分のお財布のことしか見えていなかったことを、少し反省もした。

印象に残っている部分を一つ挙げると、
お金で解決できる問題はない」と主張していた部分。

一方で、人によっては
「大体のことはお金で解決する」という主張が依然として正しく感じるのではないか。

上の2つは、一見すると矛盾しているように見えるが、実は違う視点でお金を見ている。


前者の「お金で解決できる問題はない」という主張は、社会全体を俯瞰した場合の見え方である。

それを裏付けるのはこの部分。

お金を払うというのは、自分で解決できない問題を他人にパスしているだけなんや。しかし、僕らはお金を払うことで解決できた気になってしまう。

「きみのお金はだれのため」


それに対して、後者の「大体のことはお金で解決する」というのは、個人の視点での見え方である。

ただ、極端な話、大量にお金があったとしても、
それを受け取って、問題を解決してくれる「人」がいなければ、もちろん問題は解決できない。


読みながら、高校の地理の先生が熱弁していた話を思い出した。

「支援が必要な国に対して、お金を送っても、現地の人にとっては助けにならない。なにが必要なのは、実際に行ってみないとわからないんだ」

という旨だった。


高校生の当時には、ふわっとしか理解できていなかったが、本書を読んで、問題解決は「お金」でなく「人」がしているという話と繋がった。

もし「お金に関する本でおすすめは?」と聞かれたら、迷わず、私のベスト3冊の中に加えたい。

少しでも興味があるならば、心からおすすめします。


最後に付け加えると、この本を読んだら、
「世界は”贈与(愛)”でできている」という考え方が、綺麗事ではなく、しっくりきた。

🌏🫶🏻

余談

夫も、本書を読了して間もない頃の話。

いつも紫外線ケアが甘すぎる夫に
「日焼け止めは絶対塗ったほうがいいよ〜!」
と手伝ってあげたところ、
やっぱり、愛とは与えるものだね!
と言われた。

それは"与えた側の台詞"じゃない?
と冷静に返したら、
は、その通りすぎて、ぐうの音もでないぜ!ぐう〜」と、のたまわっておりましたとさ。

おしまい。

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