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トラウマの種類と特徴

こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingoです。今回はしんしん心理研究所の専門分野である「トラウマ」についてどのようなものがあるのか概要を解説し、決して他人事ではない身近なものであることを知ってほしいので、整理してみます。
トラウマは、過去に経験したショッキングな出来事や精神的なストレスによって引き起こされる心的外傷のことを指します。トラウマは、個人の心身に深い影響を与え、日常生活や人間関係に大きな影響を及ぼすことがあります。今回はトラウマの種類とそれぞれの特徴について詳しく見ていきます。

1. 身体的トラウマ

身体的トラウマは、身体への直接的な損傷や傷害によって引き起こされます。交通事故、災害、暴力的な攻撃などが身体的トラウマの一例です。

  • 交通事故での重傷

  • 災害による大怪我

  • 暴力的な攻撃による傷害

例: ある女性は、車での交通事故で重傷を負い、長期間の入院とリハビリを経験しました。事故後は慢性的な痛みや不快感に苦しむようになり、心のトラウマも抱えるようになりました。

2. 心理的トラウマ

心理的トラウマは、精神的なストレスや恐怖によって引き起こされます。虐待、虐待、災害の目撃、戦争などが心理的トラウマの原因となることがあります。

  • パニック発作や不安感

  • PTSD(心的外傷後ストレス障害)の発症

  • 抑うつや不安の増加

例: ある男性は、災害を目撃し、恐怖に怯えるようになりました。その後、夜間に悪夢にうなされ、日中もパニック発作に苦しむようになりました。

3. 社会的トラウマ

社会的トラウマは、大規模な社会的出来事や状況によって引き起こされます。戦争、テロ攻撃、集団虐待などが社会的トラウマの例です。

  • 集団的な苦難や悲劇の経験

  • 社会的孤立や不安感

  • 集団の一員としての罪の感覚

例: あるコミュニティは、大規模な自然災害に見舞われ、多くの住民が家を失いました。その後、地域の人々は不安や絶望感に苦しむようになりました。

4. 間接的トラウマ

間接的トラウマは、直接的な体験ではなく、他人のトラウマ体験に関連して生じるトラウマです。家族や友人がトラウマを経験した場合、その影響を受けることがあります。

  • 心配や不安の増加

  • 他人への同情や共感

  • 自己効力感の低下

例: ある家族は、親戚の子供が虐待を受ける様子を目撃しました。その後、家族の人々は心配や不安に苦しむようになりました。

5. 複雑性PTSD

複雑性PTSDは、長期間にわたって繰り返されるトラウマ体験や、複数のトラウマ体験が重なった場合に生じるトラウマです。

  • アイデンティティの混乱や喪失感

  • 適応障害や関係の困難さ

  • 自己傷害や自己破壊的な行動

例: ある個人は、幼少期から家庭内で虐待を受け、学校でもいじめに遭いました。その後、彼は自分自身や他人に対する信頼を失い、人間関係や日常生活に困難を抱えるようになりました。

6. 発達性トラウマ

発達性トラウマは、幼少期や青年期に経験したトラウマが、成長と発達に深い影響を与えることを指します。

  • 安全なアタッチメントの形成の困難さ

  • 行動や感情の調整の困難さ

  • 学習障害や注意力の欠如

例: ある子供は、幼少期に親からの虐待や無視を経験し、安定した愛着関係が築けませんでした。その後、学校での人間関係や学業の問題に悩み、自己肯定感が低下しました。

7. 愛着障害

愛着障害は、幼少期に健康なアタッチメントが形成されなかったことによって生じるトラウマです。

  • 信頼性の欠如

  • 感情の不安定さ

  • 対人関係の難しさ

例: ある子供は、幼少期に親の愛情を受けられず、孤独や不安に苦しむようになりました。その後、彼は他人との関係に不安を感じ、友人や家族とのコミュニケーションがうまくいかなくなりました。

まとめ

このようにトラウマは、多くの形と特徴を持っていますが、その共通点は個人の心身に深い影響を与えることです。PTSDなど特殊な体験をした人が抱える心の傷のように思っている人は多いかもしれませんが、そうでは無く誰しも日常の中で少なからずトラウマを抱える要因を体験している可能性はとても高いのです。自分には関係ないと思わず、生き辛さを感じたらまずは専門家に相談してみるのもひとつの選択肢として検討してみてください。
しんしん心理研究所ではいつでも無料で相談を受け付けていますので、ぜひ活用してみてください。

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