東雲 志乃

ワインが好きです。約40か国70渡航を経験。スペインを800km歩いた巡礼の旅『カミー…

東雲 志乃

ワインが好きです。約40か国70渡航を経験。スペインを800km歩いた巡礼の旅『カミーノ』の本を出版することが現目標です。ワイン片手に旅のハナシがしたいのにいつも世界のどこかで立ち往生してます。ぐるぐるぐる。ご連絡はコチラ ✉️sinonomesino1118@gmail.com

マガジン

  • ワイン片手に旅のハナシ

    油断も隙もありゃしない。オーストラリアを私は許さん。/破天荒なエジプトという国を、私がガッチリ仕留めてきました。/私が過ごしたスリランカには、夢とか幻とか現実があった。

  • 元気でいこう、絶望するな、では失敬!

    頭は超現実主義ですが、心は聖なるポエマーです。 日々のことを感情豊かに書いてます。

  • おいしい扉の開き方

    開いた扉の先には、おいしいだけではくくることができないミラクルワールドが。いろんな国の味がする。

  • 働けど、働けど、働く

    お仕事で書いたエッセイです。

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私と15人の奇妙な住人たち〜金田一以上東野圭吾未満物語〜

宿はいつもの安宿だ。 そこに躊躇はなかったが、私に割り当てられた部屋がまさかのパンドラの箱だったことには完全に躊躇した。 私は旅慣れていて、不衛生なところでなければ大体どんなところにでも寝泊まりできる。なので、安価だけが取り柄のこのオーストラリアの宿も、かかってこいや〜精神で乗り込んだ。 が、部屋の扉を開けた瞬間、箱は開かれた……。 初めての大人数16人部屋(二段ベッド×8台)であったこと。その部屋の宿泊者全員が男であったこと。入った瞬間の部活部屋感がハンパなかったこと

    • ささやかなカケラを思い出して

      先日、どうしてもな用事があり、日帰り弾丸で福岡に行きました。朝5時半には家を出て、東京に戻ってきたのが23時。そして私は翌日朝から東京駅周辺で仕事だったため、家には帰らずその辺りで宿泊することにした。 旅行先とかならまだしも、家があるのに宿をとるのだから格安で泊まりたい。ということで、カプセル界では最強のナインアワーズ(約4,000円)を予約しようと思った。だけど、家があるのに4,000円って高い気がする…カプセルのくせに…などと、ナゾに海外の宿を取るときと同じような感覚に

      • たくさんの人の片手に花

        今日は母の日です。 多くの人たちが帰路に着くような時間帯、駅の花屋さんに長蛇の列ができていました。お母さんのことを大事に思っている人がこんなにいるのかと思えて、ほっこり気分になりました。たとえそれが、とりあえず花でも買っとくか、な感じでもいいんです。一輪でもいいんです。心のどこかで買おうと思ってくれた、そのちょっとした気持ちが嬉しかったりするのですよね。 世の中には、お母さんである人も、お母さんでない人も、まだお母さんでない人も、これから先もお母さんでない人もいます。お父さ

        • 何も知らなかった山梨について一夜漬けで勉強しました(🍷/🍽️/🍜/☕️/🧁etc…)

          ゴールデンウィーク、何もプランニングしないままスタートしてしまいました……が、このままではただただ時が過ぎ去ってしまうと思い、緊急的に勢いで決めました。我、山梨に行く也! ということで、昨日今日と1泊2日で訪れた場所をご紹介します(珍しく情報系!)。 《sun days food》 甲府市から電車で30分。絵に描いたようような田舎町の駅に到着しタクシーを走らせていると、広がる雄大な畑の中に、突如ポッと現れたオンボロ気味(?)の小屋。一見、本当にただの小屋にしか見えないので

        • 固定された記事

        私と15人の奇妙な住人たち〜金田一以上東野圭吾未満物語〜

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        • ワイン片手に旅のハナシ
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          12本
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          3本
        • 働けど、働けど、働く
          2本

        記事

          And just like that…

          noteを書いている人って、みんなとんでもない頻度で更新していてすご〜〜と思うことがよくある。日常の本業をこなしつつ、その他どこに書く時間なんてあるんだろうと毎度疑問。というよりも、書きたい!と思うトピックがそんなにたくさんあることに感心する。 私は日常的に書きたいことなんてほとんどなくて、ときどき、ちょ、これ書きたいかも!となったときに書けるくらい。毎週日曜更新のnoteも、どうにかこうにか絞り出して書いている日だって多々あるぞ…。 だから今日も絞り出し日記。 ……って

          And just like that…

          ブラッシュアップライフ

          4月も始めのころ、友達の聡子さんが誕生日を迎えた。 おめでとうの会として2人で食事に行ったのだけど、そこで食べた釜焼きピザがとんでもなくおいしかった。”モッチモチ”とはまさにこのことで、頬張れば頬張るほどそのうまみは増していき、口の中からなくなっていくのが本当にもったいないと感じた。 いつの間にか、40代を迎えていた。 4月生まれの人はこれ先にと新しい1年を迎えるので、11月生まれの私はそのスピード感にときどき驚く。重ねている年齢、1年間のスパンはもちろん同じではあるんだけ

          ブラッシュアップライフ

          愛らしさとニクさのアイコニック

          自分では意識していないのに、なんだか気づけば身につけている色とか、好きな形とか、集めてる物とか、ありませんか? 私にとって、そういうもののひとつを挙げれば、"愛嬌のある人形たち"。ちょこちょこと、時をかけて集まってきました。 いつかの誕生日に、友人がバースデープレゼントのおまけとして、愛らしいヤツをくれました。 その名も「鳩パン」。 手に取った瞬間から、"ぎゃわいいぃぃ〜......"と、眉間にシワを寄せ、たれ眉になりながら愛でてしまった。 そしてその後、コヤツに仲間

          愛らしさとニクさのアイコニック

          アサヒに丸めこまれる私たち〜まろやかに気分爽快編〜

          夜、21時前くらい、家路へ向かうため電車に乗った。電車は満員ではないけれど、座席は埋まっている。朝から1日中動きまくっていてヘトヘトだったので、ギリギリ座れてよかった〜。 隣りに座るのは50代?くらいのサラリーマン。スマホを横にして動画を見ている様子。そのうちガクンと寝落ちしてしまったようで、スマホが無防備な状態に。なんとなしに画面をチラリと見てみると、森高千里が歌っている。字幕で歌詞が流れていて、そこには「飲もう!今日はとことん盛り上がろう」と書いてあった。森高千里がビー

          アサヒに丸めこまれる私たち〜まろやかに気分爽快編〜

          モーニングモーニング、きみの朝だよ

          朝の5時半から書いてみています。 私は朝を迎える空が好きです。部屋から見える空はもうこの時間帯になればじんわりと明るくなっていくのだと知って、冬の終わりを感じました。 昨日はとんでもなく晴れていて、さらに言えば春を飛び越えて夏みたいな気候だった。おうちにいるのはもったいないので外に出てみたら、太陽ビームがめっぽう強くて急遽ハンカチで顔を覆う。眩しいけど、ハンカチの隙間から空を覗くととんでもなくブルーで、最高だ〜と何度でも思った。 ただただとっても晴れているというだけで外国

          モーニングモーニング、きみの朝だよ

          俺たちのメグミ

          やけに長いのれんをべろりんとめくったら、音楽なんて鳴ってやしない安定の無音な店内。お店のおばちゃんは出迎えてくれるでもなし、そのままいつもの奥の座敷に向かう。ちょっと奥っていうよりは、イメージするよりもっとずっと先にその「奥」はあって、初めてきたときにはこんなに奥って深いところにあるんだなと思った。 テーブルではいつものアイツらが待っている。”イツメン”ってヤツだな。まだ生きてる? このワード。 ヘイ、ハロー、ヤッホーと声をかけ合い、ごろんと座敷に座りこむ。畳の上でかくあぐ

          俺たちのメグミ

          春うらら

          朝6時。「っぱぁ〜! うまいんだなーこれが!」と言ってグラスいっぱいの水をごくごく飲んだ。昨夜の赤ワインがきいている。こんな日は、水のありがたさをいつもの数倍にも感じる。 1、2ヶ月ほど前から、長らくかっている植物に新しく開きそうな葉っぱが出ていた。ずっと小さく包まれていたのに、ふと目をやると大きく開いていて、いつのまにか立派な葉っぱになってた。キミも飲むかい? 水。そう言いたくなるような瑞々しい色をしている。 また別の植物で、それもまた同じくらい長い年月をかけてかっていた

          パーティーは終わらない

          週末なのでパーティーがしたかった。パーティーと言っても、おめかしして出かけるとか派手な場所に行くとかそういうことではない。おうちでひたすら食べたいものや飲みたいものを好きなだけ、ガッツリとハッピー気分で楽しむ会だ。 週末だけはダイエットなんて気にしないぜ、と週末限定のご褒美にはしているが、意気込んで必要以上にフードファイターと化すので、平日の頑張りがずいぶん無意味になっている。 今日は日曜日。昨日も土曜日で週末だったから、もちろん”PIZZA AND PASTA”パーティー

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          Please take a look.

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          ずっと友達

          私はまだ関東に引っ越してきたばかりで、週末、朝からちょっと”休日っぽい”パンが食べたかっただけなのに、そのベーカリーカフェには1時間弱も並ばなければ入れなかった。この店にこだわっているわけではないので別の店に行けばいいじゃないかと思われるかもしれないが、ここ以前に行ってみたベーカリーはもっともっと並んでいた。ここは3軒目。 ようやく順番がまわってきて席に座れたことを嬉しく思ったが、ヘーゼルナッツカフェラテが770円もしてショックを受けた。クロワッサンはおいしかった。高かった

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          今度生まれ変わったらそのときは〜名前のいらない料理たち〜

          柔らかな灯火、洒落た温度感を漏らす店が連なり、人が多くつどっている。 このゆるやかな上り坂の先も同じように賑わいを見せているんだろうと思っていたのだが、その店はやけにひっそりと佇んでいた。それでも水色にしたためられたファサードは目を引き、今夜の幕開けを期待させてくれるような存在感を醸し出している。 オープン時間とほぼ同時に扉を開いた。 店内にお客さんがいないのも相まってか、ちと早すぎたか、と思ってしまうほどに空間のシンプルさが際立つ。店のイメージにはなかった躍動感のある音楽

          今度生まれ変わったらそのときは〜名前のいらない料理たち〜

          Life of New Balance #2

          :::これまでも、これからも::: 登山家だったおじいちゃんの家にスニーカーがあった。鮮やかなブルーに惹かれ、そのまま譲り受けた「320」こそ高校生の僕が手にしたファーストNew Balanceだ。「320」を履いたおばあちゃんの広告は鮮烈で、今も記憶に新しい。  その後アメカジブームが到来し、New Balanceの本質を実感した。最高のパフォーマンスに加え日常に溶け込むルックス。元クリントン大統領も愛用するほどの品の良さに憧れたりして。  20代も半ばになり、僕は古着の世

          Life of New Balance #2