新月下旅舟

今は詩を書く練習をしてます。 練習で作った詩をここに(捨てる感覚で)残してます。ひどい…

新月下旅舟

今は詩を書く練習をしてます。 練習で作った詩をここに(捨てる感覚で)残してます。ひどい作品も多いですが、いろんな意図を持って挑戦して頑張ってます。 書くたびに挫折する毎日ですが、書くことが産毛になり、羽になり、翼になり、私をどこかに運んでくれると密かに信じてもいる馬鹿です。

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  • 課題(テーマ)の詩

    ある言葉をテーマに詩を書いた作品です

  • 課題(テーマ)副題の物語

    ある言葉を意識しながらも主題にしないで物語風に詩を書いた作品です

記事一覧

詩『沈む夕日』

題名(テーマ) 『沈む夕日』 もう、 こんな時間だ おうちに帰るの? ママが待ってるの? 夕食はカレーがいいね こんばん、テレビは何見る? 遠い 帰り道 宿題あったっけ…

新月下旅舟
7時間前
15

詩『オンナともだち』

題名 『オンナともだち』 (隠しテーマ・君の目を見つめると)  彼女は職場が同じで仕事以外ではほとんど話さなかった。  ある夜、送別会で隣の席に座ったことがあって、…

22

詩『君の目を見つめると』

題名(テーマ) 『君の目を見つめると』 いたずらで いじわるで まっすぐで きびしくて 純情で 楽しげで やさしくて さみしげで 怒ったり 憎んだり 不安げに ほほえん…

32

詩『はつ恋』

題名 『はつ恋』 (隠しテーマ・星空の下で) 偶然ばったり 地元のお祭り 初めて見た 君の私服は可愛すぎて それからクラスで 意識をしてしまい 視線が合えば 慌ててそ…

24

詩『星空の下で』

題名(テーマ) 『星空の下で』 四月の上旬の夜は まだ少し肌寒くて 変わりゆくこの町は 遅いさくらを散らしてる 親戚の伯父さんの訃報 友だちの転勤 変わらなきゃって、思…

32

詩『さよならの予約』

題名 『さよならの予約』 (隠しテーマ・それでいい) このお店はパスタが人気なの このメニューがいいんじゃない? 「それでいい」 今年の流行ならこんな感じだけど? さ…

24

詩『それでいい』

題名(テーマ) 『それでいい』 おやじぃ なんだよ ん? ……それでいい うるさいなー なにぃ? じゃー ……それでいい 話しかけないで もう どっちでもいいってば …

27

詩『プレゼント』

題名 『プレゼント』 (隠しテーマ・1つだけ) 私の家は貧乏でした だから、幼い頃は我慢しました 誕生日とクリスマス 一年に二回だけ 欲しいものを買ってもらえる 小学高…

19

詩『1つだけ』

題名(テーマ) 『1つだけ』 1つだけ 何でも願いが叶うなら 永遠の 命をくれって言うでしょう 1つだけ 何でも願いが叶うなら あの人を 生き返らせてと頼むかな? 1つだ…

27

詩『くだらない日々』

題名 『くだらない日々』 (隠しテーマ・大切なもの)  ぼーっとしたり、テレビを見たり、ゲームをしたり、だらだらスマホでSNSを眺めていたり、時間の無駄遣いは天才だっ…

18

詩『大切なもの』

題名(テーマ) 『大切なもの』 世界は 大切なものであふれてる きっと誰かの大切なもの ゴミさえ 心血注いで作られた たましい…こもった 製品だ 室内も 大切なもので…

新月下旅舟
10日前
41

詩『別れ話』

題名 『別れ話』 (隠しテーマ・エイプリルフール)  エイプリルフールはいろいろ諸説あるけれど、イギリスのオークアップルデーや、フランスの旧正月を貴族が祝ってた説や…

新月下旅舟
11日前
31

詩『エイプリルフール』

題名(テーマ) 『エイプリルフール』 あいつのあだ名は 四月バカ 憎めぬうそを言うからさ 秋でも冬でも 四月バカ まじめな場所でも笑ってる 遺影となって何年だろう? …

新月下旅舟
12日前
25

詩『プラットホーム』

題名 『プラットホーム』 (隠しテーマ・幸せに) 新幹線の上りのプラットホーム 荷物は日付指定で送ったらしい 遅めの桜が駅のベンチまで舞い落ちる 君も薄めのピンク色の洋…

新月下旅舟
13日前
20

詩『幸せに』

題名(テーマ) 『幸せに』 恨み辛みもあるけれど ぼくをいじめた人たちよ 妬(ねた)み嫉(そね)みもあるけれど ぼくを笑った人たちよ 過去は冷凍保存され けっして捨てやし…

新月下旅舟
2週間前
20

詩『閉店時間』

題名 『閉店時間』 (隠しテーマ・何気ないふり)  チリン、チリチリリン。  鈴の付いた定食屋の古いドアを開けたように、賑やかな音を響かせてあなたは出て行こうとする…

新月下旅舟
2週間前
23

詩『沈む夕日』

題名(テーマ)
『沈む夕日』
もう、
こんな時間だ

おうちに帰るの?
ママが待ってるの?
夕食はカレーがいいね
こんばん、テレビは何見る?

遠い
帰り道

宿題あったっけ?
パパ、早いといいな
疲れたぁ、バタンキュー眠りそう
あしたは、何して遊ぼうか

赤く
染まる田んぼ

沈む夕日が
ビデオカメラなら
主役の僕らは
しあわせそうに映るんだろうネ

実は
学校…キライ

子供ごころの
ドロドロ

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詩『オンナともだち』

題名
『オンナともだち』
(隠しテーマ・君の目を見つめると)

 彼女は職場が同じで仕事以外ではほとんど話さなかった。

 ある夜、送別会で隣の席に座ったことがあって、お酒のせいもあったのか会話が盛り上がった。
 それから時々、二人でお酒を飲むようになった。
 彼女は明るい陽気なキャラに映っていたけど、彼氏が働いては「オレに合わない」と言って仕事を辞めることに振り回されて悩んでいた。だけど本気で彼

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詩『君の目を見つめると』

題名(テーマ)
『君の目を見つめると』

いたずらで いじわるで
まっすぐで きびしくて
純情で 楽しげで
やさしくて さみしげで
怒ったり 憎んだり
不安げに ほほえんで…

この僕は そのたびに
ドキドキが 止まらない
宝石も かなわない
いつだって 愛してる
その瞳 美しく
運命も ひざまずく

目が合うと なんどでも
電源が オンになる
ミュージック 流れ出す
世界はもう 二人きり
生きて

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詩『はつ恋』

題名
『はつ恋』
(隠しテーマ・星空の下で)

偶然ばったり 地元のお祭り
初めて見た 君の私服は可愛すぎて
それからクラスで 意識をしてしまい
視線が合えば 慌ててそらした

母親ふたりが 仲良くなってて
流星群を みんなで見たよね…あの公園で
好きとも言えずに 卒業してしまい
十年以上? 大人になってた

はつ恋は
いつも同じひかりを届けてくれる
星空の下にいるように
君のこと
いまも他人と比

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詩『星空の下で』

題名(テーマ)
『星空の下で』

四月の上旬の夜は
まだ少し肌寒くて
変わりゆくこの町は
遅いさくらを散らしてる

親戚の伯父さんの訃報
友だちの転勤
変わらなきゃって、思うけど
僕は今が、好きだった

見上げれば
永遠のような光のつぶがある
10年後も100年後も
僕らを見ているのだろう
あなたに急に会いたくなってくる
変わらぬ夢、変わらぬ愛
見上げりゃ必ずそこにある
そう願って、寝転んだ
星空

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詩『さよならの予約』

題名
『さよならの予約』
(隠しテーマ・それでいい)

このお店はパスタが人気なの
このメニューがいいんじゃない?
「それでいい」

今年の流行ならこんな感じだけど?
さすが私!その服似合ってるじゃん
「それでいい」

今度の日曜日どこにゆく?
久しぶりに遊園地で遊びたいなぁ
「それでいい」

たぶん、わかってる

それがいい、これがいい、君がいい
あの日のあなたは、もういない

それでいい、これ

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詩『それでいい』

題名(テーマ)
『それでいい』

おやじぃ なんだよ
ん? ……それでいい

うるさいなー なにぃ?
じゃー ……それでいい

話しかけないで
もう どっちでもいいってば
わかった ……それでいい

「それで」は冷たい言葉じゃない
信頼ときずな だから

なに言ってるの?
気持ち悪いなー

そう
それでいい

今日も我が家は平和だなぁ~
これがいい!

詩『プレゼント』

題名
『プレゼント』
(隠しテーマ・1つだけ)

私の家は貧乏でした
だから、幼い頃は我慢しました
誕生日とクリスマス
一年に二回だけ
欲しいものを買ってもらえる

小学高学年になると
いつも母と交渉しました
1つだけ?

母も負けません
1つだけ!

ある年のクリスマス
姉が私に言ってきました
1つと1つ、足さない?
そして
何万もするゲーム機
買わない?

考えてみれば奇妙です
数千円と数千円

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詩『1つだけ』

題名(テーマ)
『1つだけ』
1つだけ
何でも願いが叶うなら
永遠の
命をくれって言うでしょう

1つだけ
何でも願いが叶うなら
あの人を
生き返らせてと頼むかな?

1つだけ
何でも願いが叶うなら
いくつでも
叶える魔法をくれ!と言う

1つだけ
いちばん大事なものは何?
生き甲斐さ
生きてて良かった…と思いたい

詩『くだらない日々』

題名
『くだらない日々』
(隠しテーマ・大切なもの)

 ぼーっとしたり、テレビを見たり、ゲームをしたり、だらだらスマホでSNSを眺めていたり、時間の無駄遣いは天才だった。

 学校の授業は、いかにも聞いてるふりして空想の世界へ飛んでいた。気づけば?好きな子の横顔を盗んで見ていたことは毎度のこと。

 親の言うことは聞かず、逆らい反発することがカッコいいとさえ思ってた。

 社会の歯車に順応しよう

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詩『大切なもの』

題名(テーマ)
『大切なもの』

世界は 大切なものであふれてる
きっと誰かの大切なもの
ゴミさえ 心血注いで作られた
たましい…こもった 製品だ

室内も 大切なものでいっぱいだ
愛という名の思い出 ずらり
命より 大切な人はあなたです
寝息さえ いとしくて 泣けてくる

それでも
人生は陰険で冷酷で無情です
なにもかもが終わりへの旅だからです

世界は 大切なものであふれてる
それは終わりを悟

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詩『別れ話』

題名
『別れ話』
(隠しテーマ・エイプリルフール)

 エイプリルフールはいろいろ諸説あるけれど、イギリスのオークアップルデーや、フランスの旧正月を貴族が祝ってた説や、インドの揶揄節なんかもあって、午前中しか嘘は駄目って五月の祭りだったオークアップルデーのしきたりが近年広がっただけで…、

 うん、うん、うん、へー、知らなかった、すごい、よく知ってるねー、

 男は知識を競い合い優位に立つ会話が好

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詩『エイプリルフール』

題名(テーマ)
『エイプリルフール』

あいつのあだ名は 四月バカ
憎めぬうそを言うからさ
秋でも冬でも 四月バカ
まじめな場所でも笑ってる

遺影となって何年だろう?
四月の命日 また来てしまう
スキだと言ってた 菜の花やるよ
今年は愚痴を聞いてくれ

「そっちに行ってもいいかな?」
駄目!と言ったら
それがうそにもなる日…なんだよね。笑

エイプリルフール
本音が言える 素直に言える
真っ裸に

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詩『プラットホーム』

題名
『プラットホーム』
(隠しテーマ・幸せに)
新幹線の上りのプラットホーム
荷物は日付指定で送ったらしい
遅めの桜が駅のベンチまで舞い落ちる
君も薄めのピンク色の洋服で
女友達とはしゃいでた

発車のベルと音楽が鳴り
イカツい鼻の天狗のようなヤツがくる
お腹をすかした餓鬼のように
乗客たちを食べ尽くす

ガラスの窓越しに
泣きながら必死に手を振る君がいる
恋じゃなく、
友達を選んだ未来の切符

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詩『幸せに』

題名(テーマ)
『幸せに』

恨み辛みもあるけれど
ぼくをいじめた人たちよ
妬(ねた)み嫉(そね)みもあるけれど
ぼくを笑った人たちよ

過去は冷凍保存され
けっして捨てやしないけど
今じゃ、とうさん、かあさんに
いっぱい苦労もしただろう

人生は理不尽さ
それでも幸せの順番は
ぼくに今でもまわってこない
それでも不幸の責任は
きっとその後の生き方なんだ

「幸せに」
それはすべての解放だ
それは

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詩『閉店時間』

題名
『閉店時間』
(隠しテーマ・何気ないふり)

 チリン、チリチリリン。

 鈴の付いた定食屋の古いドアを開けたように、賑やかな音を響かせてあなたは出て行こうとする。
 後悔という、お釣りも受け取らず、たくさんの管を付けたまま、酸素マスクは曇ってる。

 私を泣かせないためか、いつもの優しい顔で、穏やかな顔で、何気ないふりで、密やかにあなたは死にました。

 何気ないふりで、しばらく呆然として

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