統計検定準1級 2021年解説 問2-2(最尤推定量)

問題本文は公式サイト又は公式問題集を参照してください。


【問題要約】

ある機械が故障するまでの時間Xは平均λの指数分布に従う。この時、λ = 1/a と仮定した時の分散はa^2である。分散の最尤推定量を求めよ。
なお、必要に応じて指数分布の確率密度関数を参照してもよい。

指数分布の確率密度関数


【回答】


【解説】

本問では最尤推定量に対する理解と計算能力が問われています。


必須知識

最尤推定量とは、尤度関数を微分した式の結果がゼロ(最大値)となる方程式を解くことで求まる推定量を指します。

また、尤度関数とはn個の確率関数から求まる関数になります。


計算

本問では、n台の機械が故障するまでの時間が、それぞれ独立に指数分布に従うと仮定する為、尤度関数は以下の通りとなります。

尤度関数(平均1/aの指数分布)
対数尤度関数(平均1/aの指数分布)


上で求めた対数尤度関数を微分して、答えがゼロとなる方程式を解く必要がある為、以下の手順で計算を進めます。

期待値の最尤推定量


平均1/aの指数分布の期待値E[X]はa, 分散V[X]はa^2になります。
その為、求めた期待値の最尤推定量の2乗が分散の最尤推定量になります。


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