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「ヒマワリ」のこと。

昨日、無事にSAHESN×ステージタイガーの公演
「ヒマワリ」が終演しました。
改めまして。
ご来場くださいました皆様には最大の感謝を。
そして、協力してくださった方、支えてくださった方、関わってくださった全ての方に感謝いたします。

少し作品のネタバレというか中身について。
関わった作品のことは、いつも心のメモ帳に細かく書き込んでるんだけど、最近は飽和状態なので、「この作品のことを忘れぬ様、ここに記す」←実さん風。(観た人しかわからんやん!)

「ヒマワリ」は現在《令和》と過去《昭和》の二つの時代を行き来する構造になったお話でした。しかも、過去《昭和》時代の中では、何年もの月日が流れたりもします。一見理解するのが難しいかもしれんくらいの複雑なつくりなんですが……。おそらく観て下さった方は、ストレスなくお話の流れはすっと入ってきたのではないかなと思います。

その理由として
本を書いて演出しているのは虎本くんですが、まず本が、今をとても丁寧にリアルに、そして過去を凄く緻密に大切に描いているからかなと思います。

現在の人間が過去を振り返るというパターンはたくさんあるかと思うのですが、過去の様々なシーンを振り返って描くために、現在の人間は振り返りたくもないのに振り返らざるを得ない状況が生み出されるところから始まり、結果、振り返ったことによって、知り得なかった家族の父の思いを知っていくという流れが、実に見事です。

かつ、過去の話を描いている部分の方が物語の要素としては長いんだけど、年代を経てもきちんと過去の人間の変化が明確に描かれていて、それをひとつずつ現在の人間が振り返っていくことで、ボディブローのように、その時々の自分だけでは知ることができないかった親の気持ちを主人公が知っていくという作りが、この二時間の話においても、客席にもボディブローのように効いていく、届いていくというか。それもリアルで。
親のありがたさなんで、なんか一個の事件とか一言だけで伝わったり、ビビ!って感じたりするものではなく。長い年月をかけて、徐々にわかってくる、沁みてくるというか。そういう他とはあまり比べようのないような深い思いみたいなんが「親の心」なんかなと思う。それを説明的でなく物語だけで伝えていることろ。それがめっちゃ凄いところやと思う。

そしてね、現在の主人公も確実に変化するんです。
めちゅくちゃハッピーになるとか、大団円とか全然そんなんじゃないねんけど、伸ばせなかった手をほんのちょっとだけ伸ばしてみる、くらいのことなんやけど。でも、それも、それこそリアルで。

王道ストーリーです。
まっすぐな物語です。
愚直で、時には不恰好にも見えるかもしれない。
でも、そういう不恰好さがめっさ突き刺さる、
そんな作品やったと思います。

私は大好きな作品でした。

明日また、役のこととか書きます。
自分がやった「高岩夕子」という役について。

家族や他の皆んなのことも。
全部かけるかなー。

全員集合ー!



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