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比喩表現を使いこなしたい

 自作の小説の中に「弱々しい子犬のようにしゅんと身体を縮こめる」という表現があった。コレ、かわいいなあと思う。

『太鼓の達人』の楽曲『Donder Time』の楽曲紹介には「フルーツポンチのように様々な味わいがあります」という文章があった。コレもかわいいし、ステキな表現だ。


 小説の文章をステキに彩るポイントって、やっぱり比喩にあるのかなあと今更すぎることを考えている。
 思い返してみれば、自分の小説には比喩がほとんどない。あったとしてもたとえるものはだいたい植物か宝石しかない(この一文を書きながら恐ろしいほどのセルフダメージをくらっている)。

 自分の書く文章は淡々としすぎているところがあって、そこがちょっと気になっていた。だけど、比喩表現を上手く使いこなすことができれば、フルーツポンチのように様々な味わいのある文章が書けるのではないか。


 ということで、植物と宝石以外で使えそうな比喩表現がないか考えてみる。
 色の比喩に関してはもう植物と宝石に頼ればいいので、動作の比喩がいいかなあ。

 たとえば豪快なアクション。
「猿のように飛びかかる」だと勢いや軽やかさが出るけど、ちょっとアホっぽさとか脳筋さを感じる。
 サルってじゅうぶん頭がいい生き物だと思うんだけど、頭が悪いやつの蔑称に使われているがゆえに風評被害を受けている気がする。
 ヒトって愚かだな。太陽の熱に灼かれて消えた彗星のように、いますぐ絶えるべきだと思いますね。

 だらだらと行動している様子はどうだろう。
 ゾウかな。さっきから動物ばっかりだな。でもゾウって走るとけっこう速いらしいですね。
 走ってものろまな生き物ってなんだ、アメーバかな?
「彼女はアメーバのようにだらだらとこちらに向かってくる」……さすがに無理があるな。

 キャッキャと嬉しそうにしている様子はどういう比喩を使えばいいだろう。
「うさぎのようにぴょんぴょん跳ねる」は無難すぎるかな。また動物だし。
「扇風機の羽のようにくるくる回る」とかだとただのヤバいやつだな。スケート選手目指せるんじゃないかな。

 別に奇をてらった比喩を考えたいワケじゃないのに、なんでヘンなのばかり思い浮かぶんだろう……。

 本日のまとめ。

 何も考えずに生きている人間は、ロクな比喩表現を思いつかない

 コレでしかない。もうちょっとあらゆる事象に興味を持って生きれば、脳内のライブラリも充実したんだろうなあ。

 あとね、ロクに文章を読んでないのもデカい。小説書いてるのにほとんど小説読んだことないんですよ、自分。
 文章上手くなりたいと思っているのに文章読まないってヒドいよね。まるでバンダイナムコサポートセンターのような考えのなさだな。

 まあ、自分の言う「文章書くの上手くなりたい」とか「絵上手くなりたい」というのは、空虚なものなんでしょうね。
 バンナムサポセンの言う「より良い製品・より良いサービスを提供できるよう、精一杯努めてまいります」と同じ。
 そんな本気で考えているワケでもないっていう。だから微妙なものしか生まないんだな。

 もうちょっといろいろ考えながら文章読んでみようかな。かといって小説はなかなか読む気分にならないし。
 歌詞ならいいかも。「このワードチョイス、いいな!」となることがたまにあるので、好きな曲からそういうステキワードを探すのも楽しそう。
 イヤなことはマジで続かない人間なので、せめて楽しみながら努力を積み重ねていけるといいなあ。

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