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私のチーム運営ビジョン「三つの輪」

少年スポーツ指導の現場から。
チームビルディング / コーチング の視点について。

現在、中学生の卓球チームのヘッドコーチ兼フィジカルトレーナーをしています。(*私自身には、卓球競技経験はありません)

今回の記事の元ネタはこちら。りかるさんの「vision」について

ビジネスシーンでよく見聞きする言葉、ビジョン。
私の「未来の目標」や「将来こうありたい」というビジョンは「実現したい未来」と定義することができます。
「売上100億円にしたい」というビジョンを掲げている企業を熱烈に応援するのは難しいですよね?
Googleでは、
「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」

というビジョンを掲げています。
「あり方」と「世の中との接点」の要素が入っているので、前者のビジョンを掲げるよりも応援する人が多そうですよね。

う~ん、企業理念・ミッションと、ビジョンという用語の違いについて、
完璧に把握できておらず、
「似たようなもんじゃね?」
程度の理解ですが、こちらの言葉はは明確に参考になりました。

人に何かしらの情報を伝え、行動を促したい時に、「Why・How・What」という構成要素が存在し、「Why」から伝え始めることの重要性を説いています。

ああ、それならわかる。
うちのチームでもやってるよ。

ということで、チーム・シンイチロウのビジョン紹介
*作図ソフトの実験を兼ねて。

チーム・シンイチロウのvision

うちのチームのvisionを一言で言えば、
 「夢を実現する力を育てるチーム」です。

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why・How・what に落とし込むと?

Why? 「幸せに生きる力をつけるため」
How? 「3つの輪」をつなげる。
「やりたいこと=心」
「できること=体・技」
「やるべきこと=義務・使命+意思」
What? 「設定目標」を一つずつ達成する

一つずつ見ていきましょう。

Why? 「幸せに生きる力をつけるため」

どうして、「夢を叶える力」をつけるのか?
スポーツは、勝敗がはっきりつきます。勝ち負けを「楽しむ」遊びです。
負けても、死にません。経済的に破綻しません。不幸になりません。

ただ、はらわたがちぎれるぐらい悔しくて悔しくて仕方ないだけです。

安全に、明確に、ゴール設定の点検が出来る場。それがスポーツです。
ならば、少年期のスポーツを通してPDCAサイクルを回し、
自分の目標設定が適切か、課題の検証が行えているか、を行う力をつければ
人生を幸せに生きられるはず。

だって、選手の長い人生に役に立たない少年期の高負荷スポーツなんて
ケガのリスクがあるんだからやめちまえばいい。
やるからには、人生に意味のあることをしたいし、絶対に人生に悪影響の出るケガなんかさせたくないでしょ?

How? 「3つの輪」をつなげる。

OK、きれい事はわかった。どうやって実現するつもりだ?

今日の本題。3つの輪をつなげよう。

三つの輪

A「やりたいこと=心」
B「できること=体・技」

C「やるべきこと=義務・使命+意思」

この3つの輪の集まったところだけが、夢の実現するポイント。

そしてこの3つの輪のバランスが悪いとあまりよろしくない。

たとえば、〇夢があって、〇期待もされてるけど、▲実力が不足すると?

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うん、これは避けたい。
というか、指導者、なにやってんだよ!?という世界。

逆に、鍛えまくって〇技能は高いし、チームも勝つから〇期待されてるけど、本人は▲何がしたいのかわからない、なんて状況はこうなる。

三つの輪_ズレ2

小・中で燃え尽きて、高校・大学では部活しなくなるのがこのパターン。
日本はこれが多すぎる。

そして、「できること」がちゃんと育成しないと育たない事に対し、何もしなくても勝手に大きくなってしまうのが・・・

三つの輪_ズレ1

「やるべきこと」の輪。

ぶっちゃけ、大人はこれに縛られている。

だからこそ、少年スポーツ指導を通して、この3つのすりあわせをしたい。

理想的な三つの輪

① 「やりたいこと」=【夢】を持つ
② 「やりたいこと」が実現できるように、「できること」を伸ばす。
③ 「できること」が増え、「やりたいこと」が実現するから、
  次の「やりたいこと」が生まれる=【目標!】(もう「夢」じゃない)
④ 「やりたいこと」を実現するための「できること」を育てる事が
  「やるべきこと」になる。=【意思】

つまり、こういうこと。

三つの輪_理想

「やりたいこと」を自由に育て、
その実現のために「できること」を育てる。
そのサイクルを実現する作業そのものが「やるべきこと」となる生き方。

これが「夢を実現する力を育てる」こと。

うちのチームの目標。

What? 「設定目標」を一つずつ達成する

それでは、「夢の実現」のためには、何をすればいいの?

まずは、目標を一つ持つ。


実は、卓球を始める日本の選手は本当に自己評価が低く何をしていいかわからない子が結構居る。
野球・サッカー・バスケのスポーツエリート御三家とは選手層が違う。

だから、いきなり大きな夢を持とうとしても難しい。
いまの「できること」に対して、あと半歩で出来そうな技術課題を一つ設定する。

アドミラル五十六閣下の、
「やってみて、言って聞かせて、やらせて、ほめる」

を指導者がちゃんと出来れば、誰もが課題達成の喜びを味わえる。

すると、次の課題に挑戦したくなる
ほら、3つの輪が回り出した。

そのうち、身につけた技術を試したくなる
試合をしちゃったりする。
そのとき、勝ち負けに目標設定を持たせない

「練習した〇〇の技で1点取ろう!」

つねに、「やりたいこと」と「できること」を一致させる。
だから、その実現の「やるべきこと」に焦点化する。

負けても気にしない。
だって、目標は練習した技が実現する事だから、指導者は練習した事が実現してさえいれば褒めておけばいい。

結果として、そのうち、試合に勝ち出すようになる。
ちょっと調子が出てきたところで、1段上のステージにいる選手と戦う。

ほどほどにボロ負けする。
相手のうまさがわかる。相手の努力がわかる。
相手のかっこよさがわかる。

「すごいなぁ、あんな選手になりたいなぁ、カッコいいよなぁ」

ターゲット・ロック。目標が定まる。
理想に向けて、PDCAを回し出す。

すると、今までのステージで負けるはずが無くなる。
結果として、上のステージで勝負が始まる。
ボロ負けしなくなる。結構、接戦になってくる。
*ぎりぎり勝てる/負ける相手を探すのがポイント

面白くて、悔しくて、夢中になる頃に、ささやく。

「体のバランス整えると、打球がぶれなくなるよ」
「ほら、あの選手、動いていても頭の高さ変わらないだろ?
 バランスいいよね」

地味で人気の無いフィジカルトレーニングがブームになり出す。

2ヶ月ぐらいで、成果が出始める。

その頃には、選手が勝手に勉強会を始め、互いに技術交流をし始める。

そういう状況で大会に出ると?

相手に勝ちたいんじゃない。
練習してきた自分の力を全て出したいだけ。
自分の力が全部発揮できたら、確実に優勝できるという確信を持ってしまうだけ。
だから、「優勝する」という目標設定をするしか無い
だって、それだけの意識レベルで自分たちが準備していることがわかるから。
相手の準備レベルを自分たちの準備レベルが上回るのに、負けることは納得できないから。

だから、負けてしまったときは猛反省する。
「どこで間違えた?」
「何が足りなかった?」
「次は何をすればいい?」
「成功していた事、続ける事は何?」
「失敗していた事、返るべき事は何?」

そうやって、自分たちで納得して決めた練習だから、
どんどん地味な反復練習が始まる。

「やりたいこと」=「自分の力を出し切る」=「勝つべくして勝つ」
「出来ること」 =「相手に応じて、基礎技術を組み合わて使う」
「やるべきこと」=「自分を信じ、仲間を信じて、練習通りのことをする」

これが、今の選手達が自分で考えていること。
全国レベルの強豪チームには手も足も出ない弱小チームだけど、
「夢を実現する力をもった、幸せに生きる道を歩いているチーム」
にそだっているんじゃないか、と思います。

まとめ

「やりたいこと」を軸に「できること」を広げよう。
その行動が「やるべきこと」になることが「夢を実現する力」。
みんなで幸せに生きていきましょう!


うちのかわいい選手達の様子をたまに紹介していきたいな、と思っています。気になる方はハートマークをポチッと押してください。


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