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支笏のエゾヤマザクラ

GWもとうとう明日で終わりになってしまった。
結局ほぼ毎日支笏に通って他の地域は一切行かなかった。
支笏の春がよすぎた。


5月1日に撮ったエゾヤマザクラ。
この日は山を登って桜を探し回ったけどなかなかスッキリ撮れる桜が見つからなかった。
野生で自生してるってのがめちゃくちゃ嬉しかったんだけど、それだけに木自体はすごいのに結構ごちゃごちゃした所に咲いてたりして難しかった。


この日一番すっきり撮れたエゾヤマザクラ。
ピンクが湖の濃い青を背景に引き立ってて、ここでの撮り方のヒントにもなった。
でも桜がど真ん中で、かといって左右にずらすと木々がごちゃごちゃし過ぎてきれいだけどちょっと消化不良だった。

エゾヤマザクラはピンクだから遠くからでも目立つけど、近づいてみると花の密集度が九州の山桜と違って結構隙間がある。
そのせいか近づいてみると意外と撮りづらいってことが分かった。


5月2日は星空と水芭蕉を撮りたくて夜中1時半くらいから自分の水芭蕉のところ行って夜が明けるまで撮影してた。
月明りで撮りたかったけど月の出が遅くて、月の光が水芭蕉にあたる前に朝の明るさがきて最初にイメージしてた光景は撮れなかった。
でも新月状態でもISO6400まで上げれば割と水芭蕉も映ることが分かって楽しかった。


色々撮ってみたけど設定がけっこう難しいことを学んだ。
この写真はISO3200で300秒の長時間露光で少し星を流して撮った。
900秒までは設定できたみたいだから星の軌跡がこれの3倍になることを考えると試しておきたかったけど、300秒でもめちゃくちゃ長く感じてちょっと待てなかった。
試したいのがたくさんあり過ぎたけど朝が迫ってくるから時間が足りない。

ここの撮影では16㎜の画角で撮った写真がすごい気に入ってコンテストに出す用が撮れた。
飛び込むと宇宙に行けそうな感じのが撮れたと思う。

水芭蕉で満足してたけど夜が明けてから支笏湖に行ってみるとめちゃくちゃ水鏡になってた。


冬に最初に氷を撮りに来た所に行ってみると新緑が水鏡になって超爽やかになってた。
しかもこの近くの湖畔に野生のエゾヤマザクラのかっこいいのを発見して大収穫だった。
でもこの日はまだ蕾で撮れなかった。

GW中には咲くだろうと期待して今回はもう帰ろうと思ってたけど、運転してたら昨日まで探索してなかった山の斜面でいい感じの桜が見えて何とか撮れないかなって思ってちょっと行ってみた。


光線状態的に桜のピンクがちょっと目立たないけど水鏡になった風不死岳を入れれてなかなかいい。
もうちょっと色々撮ってみるかなって思ってたら数十メートル上の斜面に更に良さそうな桜が見えた。
滑りやすい地質でかなりの急斜面だから行けるかなって思ったけど、鹿が作った道が一応あって何とか上に上がることはできた。
帰りどうしようって感じだったけど、下から見えてたより桜がめちゃくちゃいい桜でとりあえず撮影。


フレーミングとか決める前にとりあえず撮った一枚。
桜もだけど支笏湖の青のグラデーションがやばいくらいきれい。
この桜をもう少し上の斜面から見下ろす形で桜の背景がこのグラデーションになるように撮って、今日2枚目のコンテスト用の写真が撮れた。

あまりにも綺麗過ぎたのと桜が呼んでくれた気がして涙が止まらなかった。
こんな所にある桜、呼ばれないと気づけない。
しかも冬から通ってここまできれいな水鏡になった支笏湖は初めてっていう日に。嬉し過ぎた…。

長いこと眺めてそろそろ戻るかと思って安全に下れるルートを探してみたら、鹿ロードが真横に続いてて安全そうだったから辿ってみたら尾根に着いた。
尾根道は登山道じゃないかってくらいすごい安全で、次また来るときはここから登ってくれば簡単に来れることが分かった。


この桜は尾根道沿いにあったさっきの一本桜の更に上の所にいた一本桜。
まだ蕾でチラホラ咲き始めてる状態だけどこの木も満開になったら絵になりそう。でもこの湖面の状態はもう無理だろうな…。

5月3日も夜中からポロピナイ園地でスタンバイしてたけど、この日はずっと風が強くて撮れそうにないって判断した。
ずっと支笏湖を囲む東と北の山ばっかりで撮ってて今の西側とか南側の状況どうなってるか気になってたから、こんな日にこそ様子見しておこうと思ってちょっと周ってみた。

でも結局南側の湖畔には少し桜が咲いてはいたけど全体的に日影で暗くて写真には撮れそうになかった。
西側の湖畔は遠目にも人工的に植えられた木が並んでたからあっちは探索不要かなって思った。
何も撮れなかったけど何もないのが分かったから一応すっきりした。

また東側の山に戻って昨日の一本桜の所行って尾根を更にずっと上に登っていったら最終的に以前探索した所の山に合流した。
結局どこかの山の山頂に着くのかなって思って更に登っていったけど、最後の登りっぽい所でクマザサで鹿ロードがなくなってたから諦めた。
多分幌下山って所に着くんだろうなって思ってたけど、MAPで現在地確認したら向かってたのは名前のない山だった。

新鮮な景色で楽しかったけど写真的にはあんまり撮りようはなかった。


道路沿いに咲いてた立派なエゾヤマザクラを撮ってこの日はもう帰った。
もったいないくらい山にたくさん桜が咲いてる。
北海道にこんなに山桜が自生してるとは思ってなかった。
全然情報なかった。

今日も同じように夜中から出発してポロピナイ園地の駐車場で月が昇るのを待ってた。
でも風が微妙にふいてて水鏡にならないうえに、月がもう三日月並みに細くなってて月明りで撮れるレベルじゃなくなってた。

おととい湖畔沿いで見つけた桜はもう満開になってて、思った通り朝日で照らされた姿はめちゃくちゃきれいだった。
後ろには朝日を浴びて輝く新緑も並んでて風景写真をやってる人なら飛びつくような光景だった。
なのに誰一人いないっていう不思議な状況の中撮影できた。

水鏡にならなかったからだいぶ悔いは残るけどそれでも綺麗だったからコンテスト用としてとっとくことにした。
これで来年のテーマ部門 桜に応募する分2枚は確保できた。あと1枚撮っときたい。


コンテスト用で撮った写真とは逆側から見た風景。
こっちも風不死岳を背景に撮れていいんだけど、こっち側から見ると桜の右上にヤドリギみたいなのが目立っててちょっと気になる。
新緑も見えづらいし。

ここの撮影後、もしかしたら水芭蕉の所にも桜いないかなって思って一応行ってみた。


到着したらやっぱりこっちは完璧な水鏡。
いい雲も広がってさすがの美しさだった。
これからの季節どこ行くか迷ったらとりあえずここだ。

標高が少し高いから咲いてる山桜はまだいなかったけど、よく見ながら歩いてたら蕾のエゾヤマザクラが少なくとも3本は見つかった。
咲きぶりがどうなるのか分かんないから過度な期待はしないけど来週の楽しみができた。


支笏湖畔に戻って車通りも多くなってきたからそろそろ帰ろうと思ったけど、蕾の時から発見して気になってたエゾヤマザクラの大木がもうそろそろ満開になってるんじゃないかと思って登ってみたら想像を超える花つきで満開になってた。
湖と風不死岳を背景に枝ぶりも大きさもすごいけど、結構な老木に見えたから花つきは少ないんだろうなって勝手に思ってたけど全然違った。

朝湖畔の桜撮った後ここにきとけばよかった…。
まぁどっちにしろ水鏡ではなかったからそんなに条件はよくなかったけど、今の光線状態よりは全然よかったはずだから見逃した感がある。
明日は曇りだからこの桜は来年か…。来年の宿題がどんどん増える。

あっという間に過ぎたGWだったけど写真的な収穫は日数以上に多くて物凄い充実できた。
明日はさすがに家でゆっくり休息しようと思う。
気持ちも切り替えないと…。

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