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2023年夏旅⑩(北海道)

7月16日
2時くらいに富良野岳の登山口の十勝岳温泉に到着して2時過ぎから登り始めた。
霧がかなり濃かったけど今日は一日雨は降らない予報だから天気予報を信じて登る。

最初の数百メートルは散歩コースのような車も走れそうな登山道で余裕だと思ったけど、途中から前回の小朝日岳のような水浸しのぐちょぐちょ登山道に変わって、雨って程ではないけど霧雨が降り続いてた。

登山道脇の草が霧で濡れててなるべく当たらないように歩いてたから登るのにすごい時間かかった。
それでも山頂着く頃にはズボンの両側面びしょ濡れになった。


4時5分山頂到着。
十勝岳よりも短いはずなのに物凄い長く感じた…。

分かってはいたけど山頂は霧で何も見えず。

意外と電波があったから天気予報と衛星画像確認して、こんなんでもやっぱり雨は降らないそうってことでちょっと安心。

5時まで待ってみたけど晴れる兆しが見られないから、明るくなってきたし花を撮りながら上ホロカメットクに向かうことにした。


とりあえず目についたアズマノギクを撮影。

登ってる時にある程度見えてたけどチングルマはほぼ終盤で、ここから撮りたいって思うようなところは特に見当たらなかった。
霧で広い風景は撮れそうもないから足元の花を撮るしかない。

広い風景は諦めて花をよく見ながらゆっくり歩いてたらめちゃくちゃきれいな光景を見つけた。


赤い花と草の産毛のようなのに水玉がびっしりついて白く縁取られた絵みたいな光景になってた。


小さな風景だけどあまりにきれい過ぎて夢中で撮った。

登りの時は悩まされた草についた水滴がまさかこんな水玉の宝石散りばめたような光景を作り出してるとは思わなかった。

見れば見るほどきれい。
通常の霧程度ではこうはならないし普通の雨でもこうはならない。

登ってる間はきつかったけど来てよかった…。
思いがけず30分くらい撮ってた。


他の花もよく見ながら先に進む。

チシマノキンバイソウかな?結構咲いてた。今からなのか終わり気味なのか分からなかった。


宝石散りばめてる花は何だったんだろうって思いながら歩いてたら正解があった。

エゾツツジだった。咲いてもきれいだけど今日に関しては蕾の方がきれいかも。


だんだん霧も薄れて奥の景色も見えだしてきた。


チングルマはほとんど終わってたけどハクサンイチゲが元気に咲き始めてた。

花畑になるのかな?


水玉をまとったコマクサもめちゃくちゃきれいだった。

こんな風に水玉がくっつくって不思議だ。瑞々しくて似合う。
鼻?に二つ綺麗に乗っかってる水玉がほんとかわいい。


この花も結構咲いてた。咲き具合のせいか何の花かはっきり分かんなかったけど多分トカチフウロ。


風景として撮れそうなエゾツツジ達だったけどこっち向いてる花が一輪もない。


ほぼ霧はとれてきた。

山々の風景も見えてどんな感じの山か分かってきた。


三峰山って所に到着。いくつか山頂があるみたい。


稜線の風景。


上富良野岳到着。

富良野岳を振り返るけどあっちは雲がかかったまま。


西側は十勝岳らしい感じの風景が続く。


東側は花畑になってるところが多い。

でもチングルマはどこも終わり気味で美瑛岳ももう終わってるんだろうなって思ってちょっと悲しい。


とりあえずの最終目的地の上ホロカメットクに到着。

霧で完全には景色見えてないけど気になってた山からの眺め見れて満足した。

秋にまた来るほどではないかな。時間余れば来るかもだけど。


上ホロカメットク山頂付近からの眺め。

全体的にハイマツが多くて秋もそんなに色づく箇所が無いように見える。

曇ってるけど雨は降ってないからか登山者はすごい多くなってきた。

山も知れたしもう帰ることにした。水玉の花景色が撮れたから満足だ。


下山途中からの富良野岳方向の眺め。


登りの登山道と違ってこっちはぐちょぐちょゾーンもなくて楽だった。

秋にもし来るならこっちから登る。もしくは長靴で来た方が良いかな。


ようやく富良野岳の頂上も見えて薄いけどたまに青空広がってきた。

駐車場帰り着いたら満車になってて路上にも500m近くにわたって道路脇に停められてた。めちゃくちゃ人気な山だった。
天気のせいか自分的にはそれほど魅力には感じなかったけど。

いつも通り万華の湯に温泉入りに行ってから夕方また望岳台へ。

明日は登らないけど下界は暑いから標高の高い所で寝る。


7月17日
コインランドリーで洗濯したりちょっと買い物したりで休息の一日だった。
万華の湯の回数券を買ってスタンプカードを作っといた。
10回入るごとに1回無料ってことでもっと早く作っとけばよかった。


7月18日
ようやく3連休も終わってすぐにでも美瑛岳に登りたいところだけど、夜中起きて確認しても雨で衛星画像的にも無理っぽかったから寝直した。

明日も曇り予報だけど雨さえ降らなければ明日は一応登る。
明後日がちょっと晴れマークついてるから明後日も登るから明日は様子見。
先週登ったばっかりだけど美瑛岳に行きたくてしょうがない…。


7月19日
21時半くらいに目が覚めたから23時半くらいにもう登り始めた。
何となくいい予感してたんだけど十勝岳着いても霧の中。

真上には星空見えたりしたから雲海ではあるけどかなり高度の高い雲海っぽい。
十勝岳の山頂でギリギリ雲の上に出れてないくらい。

でも朝方になると冷えて雲海の高度が下がるはずと期待して美瑛岳へ。
美瑛岳までの縦走路は今回も濃霧でかなり歩きにくかった。ほんと真っすぐ進むだけなのに難しい。

そもそも雲海が出ても花がもう終わってるだろうなって諦め気分でいたんだけど、美瑛岳の花畑の所について明るくなってきたらビックリするぐらいめちゃくちゃまだ咲いてた。


どれだけ凄いんだろ美瑛岳…。
7月4日からもう2週間以上経ってるのに。完全に予想外だった。
まだ蕾もわずかにあるくらいわりと咲きたて。

これで雲海になってくれさえすればと思って6時半まで待ってみた。
明日も来るから雲海にならないならあんまり待てない。


上空は青空広がってるのに霧雨がずっと降り続いてて、どうなってるんだろと思って山の反対側見に行ったら青空に虹がかかってた。
でどういうことかがはっきり分かった。やっぱり単純に雲海の高度が高過ぎるみたいでここがギリギリ雲海の境目っぽい。

もう太陽は昇ったから雲海の高度が下がることはないし諦めてすぐ下山。

明日なら間違いなさそうだし花はもう確定してるから、霧雨強くなってきたなかの下山だったけど最後まで気分は良かった。虹も見れたし明日はいいことありそう。

9時5分に駐車場帰り着いてすぐ万華の湯に温泉入りに行って、セイコーマートで食料買ってまたすぐ望岳台へ。
明日のために昼寝しないとだけど平地では暑くて寝れない。

望岳台でも窓閉めてると暑くて寝れなかったけど少し開ければ涼しくなった。

あんまりしっかりと寝れずに15時くらいに起きてしまったけど、17時くらいにだいぶ涼しくなってきて22時半の目覚ましで起きるまで熟睡できた。


7月20日
23時50分に登山口出発して、登り始めてしばらくは濃霧の中だった。
ヘッドライトのゴムを絞めつけ過ぎてちょっと頭痛かったから緩めるため立ち止まった所で星空が見えて、あれっと思って数歩進んだらそこから急に霧が晴れて満天の星空が広がってた。

一気に元気が出てきた。歩きやすくなって今日は美瑛岳への縦走路も迷うことなさそう。


2時前に十勝岳山頂到着。
満天の星空と雲海ができてる感じだったから撮ってみたら思った通り今回はしっかり雲海できてた。星空もほんときれい。

嬉し過ぎて早く美瑛岳に向かいたいけど一応撮っておいた。


登ってる間も2回くらい流れ星を見たけど、この写真撮ってる時も右上に流れ星が流れた。
でも後でよく見たら右上以外にも小さいけど4つくらい流れ星が映ってる。

なんかの流星群の時期かな?

もっとじっくり撮りたくもあるけど夜が明けてしまうから美瑛岳に急ぐ。


3時15分くらいに美瑛岳の花畑に到着。

めちゃくちゃ神秘的な夜明け。嬉し過ぎる。ようやくこの時が来た。


4時7分日の出。

感覚的にはだいぶ北から昇ってきてる気がする。美瑛岳にいると微妙に方向感覚がずれる。


昨日ここから撮ると決めてた花畑と雲海。ようやく撮れた。
昨日登っておいた甲斐があって朝にバタバタせず澄んだ。

今も充分きれいだけど花が光を浴びたら完成だ。


花畑もだけど雲海がほんとにきれい…。


雲の波が赤く染まる。


ほんと清々しい朝…。


花を照らす光も強くなってようやく完成した…。

求め続けたどこまでも続く花畑と雲海。

先々週に見た時とはまた違う雰囲気で今回も夏の最高の風景になった。


迫力ある雲海っていうよりは落ち着いた感じ。

写真も撮らずにずっと眺めてたらあっという間に時間が過ぎてしまった。


チングルマの花畑もすごいけどエゾコザクラの群生と一緒に咲いてるチングルマ達もいた。色の組み合わせが爽やかでここも最高。

ここから左側の雪渓の向かい側の谷に鹿がずっといると思ってたらよく見たら熊だった。北海道で熊をしっかり見たの初めてかも。
しっかりといっても100m以上離れてたから顔とかよく見えてないけどずっと地面を食べてるような仕草してた。


エゾコザクラがここにもたくさん咲くとは思ってなかったから驚いた。

美瑛岳ほんと凄すぎる。


まだ5時半くらいだけど雲海がだんだん引いてきだした。

夏だから消えるのが早いのは分かるんだけどもっと見たかった。

手前まで全部雲海で埋め尽くしてほしかったけどさすがにそれは贅沢過ぎるか。
その大雲海は紅葉の時に見れればいい。夏はこれで十分満足した。

それにしてもほんと爽やかすぎて奥のどこまでも続く雲海をずっと眺めてた。


昨日までは蕾だったのか全然気づかなかったエゾツツジ達。

色鮮やかだけど皆向こう向いてる。


雲海もほぼ消えてきた。

20年の秋に紅葉と雲海の生涯最高の風景を撮った所と全く同じ場所から同じ構図で撮ってみた。
あの時が想像できないくらいだけどこれが真っ赤に染まるんだと思うと、もうやばいくらい嬉しくなってきた。

まだ今からが暑さのピークなのにもう気持ちが秋に向かってしまう。


先々週辺りに咲いてたチングルマはすっかり穂になって秋のへの気持ちを更に強めてしまう。

北海道の山が良過ぎて元々の予定では2週間と思ってたのに3週間近くになってしまった。それでもまだまだ見たくて7月いっぱいはもう北海道にいようかなって最近考えてた。

でもこの風景をずっと眺めてたらあまりにも秋の気分になり過ぎてしまって、気持ちが先に行き過ぎるからやっぱり北海道の夏は今日で最後にしようって思った。

美瑛岳の山頂はもういいかなって思ってたけど、夏の山としては最後だから一応寄っておくことにした。


美瑛岳山頂付近はあんまり花は無かったけどイワブクロが咲き始めてた。

美瑛町側の雲海はまだ結構残って綺麗だった。

こっち側でもしばらく雲海を眺めてまた花畑に戻る途中まだ同じところに熊がいて、2時間以上ずっと同じところで地面を食べてた。苔か何かを食べてるのかな?

チングルマの花畑の所に戻ってまたしばらく眺めてから、秋までしばらくの間の別れの挨拶をして9時に下山を始めた。


チングルマの花畑地帯とは別に他の花がたくさん咲いてる地帯があって、この辺りの来週の風景も気になって来週も来たいなって思ったんだけどさっき山に別れの挨拶してきたばっかりだからもう気持ちを振り切った。

ほんと名残惜しい…。


イワギキョウも来週咲き揃いそう。ほんと美瑛岳は花に恵まれてる…。

今回も9時過ぎまで誰も美瑛岳に来る人はいなかったけど、自分が下山始めたらいつもの通り登ってくる人がきだした。

十勝岳山頂に戻るまでで5組しかすれ違わなかったからこんな快晴な日でも美瑛岳はずっと静かな山で嬉しい。


イワブクロがめちゃくちゃ大量に咲いてる地帯。

ここも完全に咲き揃うのは来週以降だと思う。咲き始めの花を見る度にやっぱり来週まで北海道にいようかなって迷ってしまう…。

来週の天気予報がずっと雨だから何とか気持ちを切り替えれたけど、ずっと晴れ予報だったら来週まで残ってたな…。


また一ヶ月後に来るとはいえ振り返って美瑛岳に続く道を見るとすごい寂しくもなった。今ここにいるのに早くまた来たいって思った。

12時半に駐車場に帰り着いて万華の湯の休憩室で2時間くらい寝て、コインランドリーに洗濯しに行ってから夕方に原始の泉の所まで行って車中泊。

望岳台より標高がだいぶ低いけど意外と夕方にはかなり涼しくてすぐ寝れた。


7月21日
4時に目が覚めて原始の泉の水で洗車して水も汲み変えてから苫小牧市へ移動開始。

ネットでフェリーの予約も済ませておいた。

今回ツーリストAで21000円。ベッド指定で空いてる部屋探したらほとんど満室状態でどうなってるんだろって思ったけどA-1の部屋がなぜか全ベッド空いてた。

苫小牧市のブックオフで溜まってた小説を全部売って、新たに2冊小説を書い足しておいた。
昼に日高町のとねっこの湯で温泉入って夕方フェリー乗り場へ。
部屋がほとんど満室だった理由が分かった。
今回も自衛隊がめちゃくちゃ大量に乗り込んでた。なんなんだろ?

自分が運悪いだけなのか最近は毎日こうなのか…。
でも自分の寝る部屋は誰もいなくて静かに寝ることができた。


7月22日
21時くらいには寝付いて意外に4時半くらいまで熟睡できた。
予定通り7時半に秋田港到着。

東北だから朝は涼しいかと思ってたけどあんまり涼しくはなかった。
日影ではちょうどいいくらいだけど。

秋田に来たはいいけど鳥海山登るのは月曜日だから今日と明日はまだやることがない。登山口までも近いし。

暑いから元滝伏流水に行って写真撮ったりして涼んで、激混みで嫌ではあるけど道の駅象潟の温泉入ってから夕方に鳥海山の鉾立展望台の駐車場に来た。
ここも日差しがあると夕方でも暑いけど雲で陰ると一気にひんやり涼しい。

予想通り路肩にまで停めてる車がたくさんあるくらい今日は登る人が多かったっぽい。
明日もこんな感じならやっぱり月曜日に登るしかない。

トンボがめちゃくちゃ多くてびっくりした。トンボは何もしてこないから嫌いじゃない。蚊とかを食べてくれるといいけど。

東北も今日梅雨明けしたってことでしばらく天気に悩まされることはなくなったと思う。
でも暑くなりそうで登らない日の日中の過ごし方が心配。

長野なら志賀高原とか霧ヶ峰とかあるけど。まぁ何とかなるか…。

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