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北海道初の福寿草(2024年3月31日記)

今週はだいぶ気温も春らしくなってきて金曜日は4ヶ月ぶりくらいに雨が降った。
久しぶりの雨で季節の進みを実感した。
雪と違って濡れるから歩く分には不便だけど、雨だと車はちょっときれいになるし道路脇の雪解けも進むし、いい気分で雨を眺めながら通勤してた。

土曜日は一応晴れてたけど風が強い予報だったから買い物とかだけして家でじっとしてた。

今朝は3時過ぎに目が覚めたから準備済ませて4時過ぎに家を出たんだけど、なぜか雨が降ってて一旦戻った。天気予報確認すると6時まで雨マークでその後は晴れるみたい。
朝日は見れなそうだから急いでも意味ないかと思ったけど、4時半にまた家を出て支笏湖に向かった。

支笏湖に到着してしばらくは弱い雨が降ってたけど、すぐ青空も見えだしてきたから先週探索した所をまた登ってみた。
先週からずっとネットで福寿草の情報を検索してたけどほとんど情報なくて、支笏湖を囲む山に福寿草が咲くのか分からないままだった。

一応支笏湖温泉街の一角では咲くって情報はあったけど温泉街で見たって感動できないし、風景写真としても多分無理だって思った。
他の情報として家から24㎞くらいの所の夕張市の馬追山に咲くみたいだったけど、YAMAPで見た写真だと登山道脇に並んで咲いてるみたいでなんか微妙に感じた。

一番情報の出る洞爺湖の烏帽子山に行くしかないかって思ってたけど家から97㎞もあって、そこも登山道脇に並んで咲いてる系みたい。
規模は結構すごいけどなんかどっちも純自然感を感じない。

かなり悩んだけど結局賭けに出ることにして、あるかないか分からない支笏湖を囲む山で探すことにした。
自力で見つけた自分だけの花の方がたとえ一輪しか咲いてなくても遥かにいいと判断した。


今回は先週よりも結構奥まで歩いて1時間以上福寿草を探してみたけど、結局一輪も見つからなくて蕾とか葉っぱとかすらなかった。

鹿だけはすごい多くて鹿の糞だらけだった。


福寿草は見つからなかったけどこの辺りの眺めはいいっていうのは分かった。
山桜でも咲くならいいんだけどな…。

クマザサも増えてきてこういう感じの所には咲かないんじゃないかって思ったからこの辺りで引き返した。


雪原の主みたいな巨木の所まで戻ってきた。
この辺りは巨木が多いけどこの木が一番根回りが大きい。
ほんとこんな所に福寿草咲いてたらなって感じだったけどなんにも咲いてなかった。

せめてフキノトウだけでも撮ってから帰ろうと思いながら車に戻った。
道路脇にはすごいたくさんのフキノトウが咲きまくってたけど、山の方には見えないバリアでもあるのかってくらい全然咲いてなくてたくさんいるのに意外に撮りづらい。

山にフキノトウが咲いてる所を探しながらゆっくり運転してたら、支笏湖に流れ込む渓流沿いにフキノトウが咲いてるのが目に入った。
そのまま山の奥の方までぽつぽつとフキノトウが咲いてるのが見えて、ようやくフキノトウもちゃんと撮れそうで嬉しくなった。


渓流沿いを歩いて100mくらいのところでいい感じのフキノトウが咲いてくれてた。
地味な花だけど水の流れの近くに咲いて爽やかな気分。

山菜としてはちょっと大きくなり過ぎなのかもだけどこのくらいのボール感の方が風景としては撮りやすいかな。

フキノトウがこんな山の奥まであるってことが不思議というか、なんか周辺の他の山とちょっと違う気がしたから、ここもこのまま奥に登っていって1時間くらい歩いてみた。
上の方は残雪になってて景色もきれいではあったけど、結局福寿草はやっぱり一輪も見つからないままフキノトウの所に戻ってきた。

やっぱない所をいくら探してもないかって諦め気分だったけど、帰り際にふと山肌を見てたら少し奥の影の所に小さな薄い黄色が見えた。
え?と思って近づいてよく見たら福寿草の蕾だった。


北海道初の福寿草。ようやく見つかった…。
支笏湖の山には自生してないんじゃないかって諦める所だった。
まだ日影で花は開いてないけどほんとにめちゃくちゃ嬉しかった…。

写真を撮ったフキノトウの近くにあったのも、この花に気づかせるためだったのかもって思って、花に呼ばれたんだって思った。
よく見たら他に4株だけ咲いてた。

一輪でも見つかればこの山には福寿草が咲くっていう確信をもって探せるからこれはほんとにうれしい。
日が当たるまでもう少しかかりそうだったから一旦車に戻って買っておいた弁当を食べてからまた撮りに来た。


あると分かってる所の花じゃない分、やっぱりすごい愛着がわく。
花が開くまでじっくり待つことにした。


じっと見てる間は開いていってる気はしないけど、数分おきに前回撮った写真と見比べると思ったよりも早いスピードでどんどん開いていってるのが分かった。


眺め始めて40分くらいかな?一番好きな花の開き具合になった。
水平に開くまで待つか迷ったけどカメラのバッテリーが40%になってたからここまでにした。
よく見ると花の中心に緑の丸いのがあって緑の宝石を抱えてるみたいだった。

九州の福寿草もじっくり眺めてたけど、そこがこんなに綺麗だとは気づかなかった。
諦めてたぶん充分過ぎるほど満足いく写真撮れたけど、あると確信できたから帰りの運転中もうしろから車が来てないのを確認しながら山肌をじっくり見てゆっくり走ってたら、チラッと黄色いのが見えた。
近くの路肩駐車場に停めて福寿草だと思う黄色いのが見えた所まで急いで歩いた。

路肩駐車場が少ないから良い所見つけてもだいぶ歩かないといけないけど、また福寿草が見れると思うと苦にならない。


車から見えた福寿草の所に向かってると見えてた福寿草とは違う子達がいて、しかもこのあたりたくさんいてびっくりした。

日当たりがいいからか朝見つけた福寿草より花数も多くて皆きれいに咲き揃ってる。


朝までの苦労は何だったのかってくらいこのあたりすごい。
咲いてる環境も野性的で絵になる。

車から見えた福寿草は結局撮りづらくて撮れなかったけど、ここに咲いてるよって教えてくれたみたいで嬉しかった。


この子たちがまたひときわ絵になってて最高だった。
花の向きとか花数もいいけど支笏湖とその奥に佇んでる恵庭岳を入れれたのが嬉しい。

まだまだ探索してみたくもあるけどバッテリーが13%になってて14時半くらいだったし、また来週の楽しみにすることにした。
多分更に花が増えて面白くなりそう。


奥に残雪を入れれる花を探してたけど、この花でギリギリ入れられた。
山の上の方はきれいな雪山だったからほんとは雪山と青空を背景に入れたかった。

来週もっとたくさん咲けばもっといい所に咲いてくれる花も出てくるかも。
でも残雪もどんどん消えていくから来週まで残雪が持つのかは微妙。

自分だけの福寿草撮影地を見つけれたのも嬉しいけど、福寿草が咲くってことはカタクリとか他の花も咲くんじゃないかってこの先の季節もすごい楽しみになってきた。
ほんと支笏湖とその山々はすごい。

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