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フォトショップで画像の自動生成ができるらしい

皆さんこんにちは! Webディレクターのワタナベです。

ここ数年でAI市場は急激に成長しています。
ChatGPTなどのチャットサービスやAIイラスト生成など、さまざまなAIをよく見かけるようになりました。
世はまさに大AI時代!

※この記事は筆者が脳みそを一生懸命動かして書いています。

AIの波はデザイナーの身近なところまでやってきたようです。
なんとAdobeのフォトショップのベータ版に画像自動生成機能が追加されたとのこと、今回は実際に触ってみようと思います。
皆さんが使用する際の参考になれば幸いです。

■画像自動生成機能とは?

フォトショップに「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能が追加されました。

「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能とは…
ジェネレーティブ塗りつぶしは、あなたの生まれ持った創造力に基づき、シンプルなテキストプロンプトを使用して、非破壊的に画像のコンテンツを追加、拡張、削除できる、AI の技術を利用している革新的で魔法のような機能の新しいスイートです。驚きと喜びをもたらすリアルな結果を数秒で実現します。

Adobeホームページより引用

まぁちょっと日本語として不安になる文章ですが、要約するとAI技術で既存の画像に違和感なく画像を生成して追加したり、画像の内の対象物を削除したりしてくれるというものです。

■フォトショップベータ版のインストール方法

2023年6月14日現在ではベータ版にのみ実装とのことなので、フォトショップを契約して使っている方はベータ版の方をダウンロードして使ってみましょう。

Adobeでフォトショップを利用できるプランに加入している方は以下のURLよりAdobeのフォトショップベータ版のダウンロードができるはずです。

https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/using/generative-fill.html

■ざっくりとした使い方

①選択ツールで手を加えたい場所を指定!
②ツールバーよりジェネレーティブ塗りつぶしを選択!
③どのようなイメージか入力!
④出力!
簡単!

■実際に使ってみた

今回は弊社の近くからよく見える東京タワーの画像を使ってみます。

まずは小手調べに左側の茶色いビルを壊してみましょう。

なんか世界の破滅を目論んでいるような文章になってしまいましたが、創造というものは破壊から生まれるという話を聞いたことがあるので実践してみます。

ビルを「なげなわツール」で雑に囲んで、「ジェネレーティブ塗りつぶし機能」のプロンプト入力欄に [broken building] と指示を入れてあげます。

…生成!!! 

どうだ!

え?

ええ?

すご。

私は今日から指先1つでビルを壊せます。

まさか本当にこんなに簡単にビルを壊せるとは…
AIにはビルを壊す罪悪感のようなものはないのでしょうか?

恐るべきフォトショップ…

「ジェネレーティブ塗りつぶし」では生成をするといくつかバリエーションを出してくれて、そこから微調整が可能です。
気にくわない時は何回かやってみるか、指示の文章を少し変えてみるといいと思います。

■キングコング召喚


この調子でどんどん街を変えていきましょう!
やはりこれだけ大きな東京タワーがあるなら、あれやりたいですよね!

そうです!キングコングを召喚しましょう!

モンスター映画の金字塔「キングコング」の、タワーにしがみついているあの名シーンを再現できるのでは⁉
みんなで三田の街をパニックに陥れてやりましょう!

プロンプト:[king kong]

生成!

あ~~~~。

全然ちがう~~~~~。

間違えて東京タワーをへし折った上に、勢い余って遊園地ができました。

[king kong]がどういうマジカルバナナを経て[バカでか観覧車]に変わったのか聞きたいところですが、AI君は何も教えてくれないので指示を少し変えます。
納得いきませんが、相手に悪気が無いならこっちが折れましょう。

親切な指示!
分かりやすい内容!
これならAI君もすんなり理解してくれるはず!

頼む!生成!


わぁ!
野生の空中浮遊仁王立ちゴリラが爆誕しました。

むず~~。

AIへの指示出しってこんなに難しいんですね。

このあと何回かトライしたのですが、生成を繰り返すにつれてゴリラの顔の機嫌悪くなっていってるような気がして怖かったので止めました。
すみません。キングコングは諦めます。

■これが消しゴムマジック


さて、「ジェネレーティブ塗りつぶし」は前述したように、写真に写っている邪魔なものを違和感なく消すこともできるのです!


ここの車たちを…

こう!

お~~~~!

「消しゴムマジックで消してやるのさ」と脳内でフワちゃんが叫んでいますが(分からない方は調べてみてください)、もう修正ブラシとかパッチツールいらないじゃん!

まぁ真ん中の柵まで消えてしまっていますが、スピードを求めるなら十分満足ですね。

よ~し!

少し慣れてきたし、どんどん街を変えていくぞ!
新卒の都道府県知事みたいなテンションになってきたところで、いろいろいじってみます。

まずは車がなくなって道がスッキリしたので、東京タワー行きの電車をつなぎましょう。

東京タワーが1人で寂しそうなので弟分的な、お友達タワーも建設します。

良くなってきましたね。

■ファンタジーの世界を生成


そういえば、リアルなオブジェクトの出力は得意なようですが、ファンタジーっぽい建築物とかは生成できるのでしょうか?

ここのビルをお菓子の家にしてみます。

お菓子の家なので[a house made of candies, with sugar windows]と入力!

生成!

うお~~~!!!
すげぇ!!!

お菓子の建築に関して詳しくないけど、人気はなさそうな物件!

家を構成してるお菓子が1種類しかないのが嫌すぎる~
でも、再現度がすごい!

AI君もなかなかやるじゃん。

「ジェネレーティブ塗りつぶし」はさらに画像を拡張することもできるようです。つまり、画像の雰囲気を感じ取って、勝手に画像に無い外側の部分も作り上げることができるのです!

実際にやってみましょう!

ちょうど左側ばかり魔改造していたので、あえて右側をトリミングし、そこの空いたスペースをAIに埋めてもらいます。
(入力欄に何も入れずに生成すると自動でそれっぽい画像の続きを作ってくれます)

じゃん!

お~!街だ。
お菓子の家のカラフルさが少しだけ反映されていますね!

変哲もない三田の風景写真が「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能によって簡単に異世界の写真へと変わってしまいました。

【Before】

【After】


…いかがだったでしょうか?

今回はかなりラフに「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能を使ってみただけですが、直感的に「ここの場所をこうしたい」という願望を指示するだけで、ある程度それっぽい形にしてくれるので(それもあり得ない速度で)、画像を作成する際のひな形やアイデアを出すためのイメージ画像として、かなり優秀だと思いました。

ぜひ皆さんもこの機能を体験してみてください!
それではまた次回の記事でお会いしましょう。


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