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スクフェス2 サービス終了で考えた、ソーシャルゲームの寂しさと問題点(とオタクの叫び)

2024年1月25日。
ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2 MIRACLE LIVE!のサービス終了が発表されました。

突然の発表に唖然。
だって、昨年の4月15日にサービスがスタートしたばかりですから。
1年にも満たないサービス提供期間でした。

ネット上ではサービス終了を惜しむ声が続々。
ただ惜しむ声だけではなく、怒りや悲しみの声も聞こえてきました。

初代スクフェスとスクスタの役割を統一して担うことになったスクフェス2。
その役割を全うした…のかはわかりませんが、これでラブライブ!のソーシャルアプリは「Link!Like!ラブライブ!」のみとなってしまいました。
(ミニゲームのTOKIMEKI Run Runsもあるようですが…)

昨年、スクフェス2に期待を込めて1本の記事を書きました。

それが1年経たないうちにこんな結果になってしまうなんて…。

突然の発表に、当日からいろいろ考えてみましたが、Xに投稿するよりもボリュームが大きくなりそうなので、記事としてまとめてみようと思います。

私はあまりゲームをやらないので、ゲーム界のことはよくわからないし、ソーシャルゲームのトレンドもわかりませんが、「多分こういうことだろう」といった感じでお話してみます。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。


なぜサービス終了なのか?

運営側の詳しいことはわかりませんが、考えられるサービス終了の理由としては、いわゆる「損切り」というやつだと思います。

利益率が悪く、これ以上の収益が見込めないなら、赤字になる前に切ってしまおうという考え。
ひょっとすると、既に赤字の期間が長く続いていたのかもしれません。

シロウト考えでも、ゲームを運用していくにはそれなりのコストがかかることはよくわかります。

スクフェスはリズムゲームですから、新曲が出たらそれを実装しなければならず、その開発にコストがかかる。
イベントがあれば、シナリオも必要ですし、何より新しいUR等のイラストも必要。
当然、不具合が起きれば修正しなければなりません。

ソーシャルゲームはデータをスマホに落としてくるわけですから、データを提供する環境も必要。
自社のサーバを使うのであればコストを抑えられるかもしれませんが、業者からサーバをレンタルするホスティングサービスを利用しているのであれば当然維持費もかかります。

ゲームの主な収益は、スポンサー料もあるかもしれませんが、一般的には「課金」でしょうから、ユーザが減り、収益が見込めなければ必ず限界がやって来ます。

ゲームで得られた収益やスポンサー料よりも、維持管理のコストのほうが上回ってしまったら当然赤字ですし、運営がうまくいっていないことになります。

そうなってしまうと、ゲームサービスの提供を維持できなくなるわけですから、大損する前に切ってしまおうと。

ソーシャルゲームの弱点はそこだと思います。
収益が見込めなくなるとゲームの提供が困難になり、最終的にサービスが終了してしまって、二度とプレイできなくなってしまうのです。
まさに、ゼロか100か。

残念ながらスクフェス2にもその時がやってきてしまった。
それにしても、1年にも満たないなんて早すぎです。
運営側が本当に限界だったのか、それとも別の施策を用意しているのかはわかりませんが…。

スクフェス2側に落ち度はなかったか?

「スクフェスがラブライブ!を知るきっかけになった」と多くの人が語っているほど、かなりの人気を誇っていた時期もあったスクフェス。

ただ、ソーシャルゲーム業界も群雄割拠。
ほかに面白いゲームがリリースされれば、ユーザはそっちに向いてしまいます。

スクフェスとスクスタの役割を統一する、という触れ込みでスクフェス2はリリースされましたが、ゲームそのものはスクフェスとさほど変わった点はなく、盛り上がったのはリリース直後だけだったのかもしれません。
音ゲーが好きな人もいつかは飽きてしまうと思うのです。

私もスクフェスに夢中になり、帰宅する電車内で延々とプレイしていた時期もありましたが、最近は全くプレイしなくなっていました。

あと、スクフェスやスクスタはアニメとの連動企画がありましたが、スクフェス2ではそこまで盛り上がった連動企画はなかったように思います。
これはタイミング的に仕方がなかったかもしれませんが…。

私がプレイした連動企画は、先日の虹ヶ咲のラブソングカーニバルのストーリーぐらい。
ストーリーの続きを見るためには虹ヶ咲の曲を数曲プレイしなければならず、本当に久しぶりにシャンシャンしました。

今はエンタメコンテンツが飽和状態に陥っていると思います。
インターネットとスマホの登場により、コンテンツの可能性は大きく広がりました。
その結果、星の数ほどのコンテンツが生まれました。
ゲームのみならず、動画や音楽、noteのようなテキスト、漫画やイラストetc…
全てを楽しみ尽くすのは不可能と言えるでしょう。

どんなコンテンツも、飽きられるのが早ければ人々は簡単に他に移ってしまう。
目新しさが少なかったスクフェス2は、多くのユーザーの流出を止められなかったのかもしれません。

スクフェス2のサービス終了後はローカルモードを残すとの発表がありました。
取得したカードなどは閲覧可能だそうですが、音ゲーはプレイできないそうです。

ただ、先日発表された虹ヶ咲のノベルゲームは、Nintendo Switchでリリースされるそうです。
これは考えてみればなかなかいい施策かもしれません。

最近のソシャゲ以外のゲームでも課金制度があるようなので、効率的に利益が上げられる方法をチョイスしたのではないかと思いました。

ガチャやアイテムの販売があるかは分かりませんが、好きな人はソフトを買うし、ゲームを進めるにあたり課金もするでしょう。
もし課金者が少なく、収益率が悪くても、そもそもゲームを購入しないとプレイできないので、その時点で収益は発生しているわけです。

また、プラットフォームをNintendo Switchにすることで、スマホ用のソシャゲよりもデータ管理にコストがかからない仕組みがあるのかもしれません。
かかるコストを抑えられて、より効率的に収益が得られるのなら、スクフェス2を「損切り」するに足りる施策なのかもしれません。

初代スクフェスやスクスタを返せ!の声

スクフェスやスクスタで担っていた、ラブライブ!のゲーム的要素を集約させたのがスクフェス2なのに、1年足らずで終了してしまいました。

こんな事になるなら、集約なんてせずにそのまま運用していればよかったじゃないか!スクフェスやスクスタを返せ!という意見もネット上では上がっています。

スクフェス2がリリースされることによるメリットはなかったのでしょうか?

まずゲームのプラットフォームが一新され、ビジュアルもより美しくなったと思います。
スクフェス2から始めたユーザーには受け入れられたのではないかと思うのです。

スクスタは私も大好きでしたし、終了は未だに残念ですが、スクスタの特徴の一つである「グループ同士のクロスオーバー」をやめて、スクフェス2では各作品ごとのストーリーを見せたかったのだと思います。
でないと、かのんちゃん達の3年間を追うLiella!と別のグループとのクロスオーバーを描くのは難しいと思うのです。
でも、これはこれで見たい気もしますが…。

それに、運営としては今までのグループの話も大事ですが、できる限り「Link Like ラブライブ!」に誘導したかったとも思います。

私はまだ蓮ノ空まで追えていないのですが、こちらはかなりの人気なようです。
この誘導は割と成功したのではないでしょうか。

このように、スクフェス、スクスタからスクフェス2へ移行したメリットを考えてみると、全くなかった訳ではないと思います。

しかし、根本的に多くのユーザーが「スクフェスをプレイする習慣」がもうなくなってしまったタイミングでアップデートしたのが誤算だったように思います。

500曲もの曲がプレイできるのは壮観で、夢中になってプレイしてしまうと時間を忘れてしまいそうで、怖くなってプレイしなくなってしまったのですが、ゲーム自体にはそれだけ魅力がありました。

結局、スクフェスのプレイデータをそっくりそのまま移行できるフルモデルチェンジが最適解だったのかもしれません。
それが技術的に可能かどうかはわかりませんが。

ファンを置いてけぼりにしないでほしい

突然のサービス終了。
ファンにとっては、運営側から置いてきぼりを喰らった感が強いと思います。

ゲームを運営する上でコストがかかることは前述しましたが、それで人気が出なかったものから突然スパスパと切り捨てられるのは、好きで応援している立場からするとたまったもんじゃありません。

最近のエンタメコンテンツが変化するスピードはものすごく早い。
正直ついていけないですし、全てのコンテンツを楽しむには時間がなさすぎます。

そんな中、数は少なくても自ら選んで心から楽しんでいるコンテンツが、突然終了を言い渡される。
こんな事が続くと、せっかくリラックスして楽しんでいるコンテンツが心から楽しめなくなってしまいます。

あっという間にトレンドが入れ替わる世の中にあって、それは仕方の無いことなのかもしれませんが、正直心が追いつきません。

何とか、ファンの気持ちを無視するような流れになるのは止めて欲しいし、ファンをないがしろにするような流れにはもっていってほしくありません。

ラブライブ!は大好きなコンテンツで、これからも心から応援し続けます。
だからこれからも、ソシャゲ以外でも我々ファンを喜ばせてくれるような施策を用意し続けてほしい!

蓮ノ空は現在進行形。
Liella!も新たなアニメが始まりますし、現在絶賛ツアー中です。
虹ヶ咲は先日新しい情報が公開されたばかり。
今の所の楽しみは、9月の劇場版上映でしょう。

しかし、スクフェス2が失われることにより、μ'sの新たなストーリーが見られなくなってしまう。
今年でアニメ放映10周年となり、記念のイベントが開催されますが、それ以外の動きが全く止まってしまうのはどうかと思います。
未だ人気が衰えないμ'sですから、何か手を打って欲しい。
これから予定されている記念イベントで、何か新しいお知らせがあったら嬉しいですね。

また、Aqoursの次の展開についても情報がないのが気がかり。
活動はまだまだ続くと思うので新曲やライブ活動も楽しみですが、こちらもスクフェス2がなくなると新たなストーリーがストップしてしまう。
「きょうのAqours」のようなストーリーも面白いですし、幻日のヨハネの新たな展開も面白いかもしれない。
Aqoursのこれからにも注目し続けたいのです。

次に何が流行るのかを読むのは難しい事ですが、大好きなコンテンツがこのままフェードアウトしていってしまう姿は見たくありません。

ただ、悲観的になっていても前には進めません。
何か新しい施策を着々と準備中で、そちらに移行するために敢えてサービス終了を選んだのかもしれません。
そんな期待を持ってみると、これから面白いことが待っているかもしれませんよ。

※タイトル画像は、ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2 MIRACLE LIVE!のページより使用させていただきました。
以前書いた記事と同じ画像ですが、スクフェス2のイメージと言えばこの画像なので。

新たな展開を期待したいですが、正直どのようなものになるのか想像もつきません。
それでも、何か新しい試みが待っているかもしれませんので、楽しみに待ちましょう。

※お知らせ
大好きなラブライブ!の記事を集めた、「ラブライブ!を語る」マガジンを公開中です。
ゲームはもちろん、アニメ、ライブイベントの感想などを書いていますので、興味のある方は是非こちらも読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします!


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