見出し画像

主のたたり(実話)③怪我

帰宅した私はすぐに地元の釣具店に電話した。
魚拓をお願いするためだ。
店主が岩魚を洗い魚拓を作りかけると人の輪ができた。
「デッカいニジマス!!」と誰かが言った。
が魚拓に魚の名前に「岩魚」と書かれると店内はどよめいた。

しばらく経ち魚拓が出来上がる最中に店主の奥さんの悲鳴が聞こえた。
すぐに救急車が到着する。
店内を走り回っていた息子さんが外に出た時に走ってきたパジェロに足をひかれた。
くるぶしを骨折したようだ。

そうして少し時間をおき魚拓は完成した。
また写真をレジに貼り帰宅した。

現認者には家族全員の名前が

次は剥製だ。
当時はインターネットなどなく、私が住む小さな町では剥製屋がない。
そこで岩魚を保存する為に冷蔵庫の冷凍室に入れようと思ったが魚体は大きくて入らない。
なんとか入れようと魚体を曲げなんとか入った。

数日後、仕事から家に帰ると長男が頭にネットをしている。
嫁に聞けば長男が自転車を乗り橋の上で自動車とすれ違う際によけて自転車ごと川に転落したとのこと。
その川は水深が浅く長男は頭を縫う怪我をした。

日曜日。嫁と庭の手入れで花壇の枕木を私と互いに持ち上げた時、私が手を滑らせ枕木は嫁の足に直撃した。
道路にはみるみる血が流れ、それは惨劇な場面で私が応急処置をして救急病院へ連れて行くことに。
骨折は免れたが神経がえぐられ入院を余儀なくされた。

数日後、私は会社の会議室にいた。内線電話が鳴り
「もしもし、N幼稚園ですが、おたくの〇〇ちゃんが怪我をして今から病院に向かいます」
私も、会議を中抜けし病院に着くと先生が謝り説明された。
幼稚園の入り口で次男が遊んでいて、カッパ掛けに口をひっかけ鼻の下からスパッと裂けたのだ。
数針縫い家に帰れた。

不運はまだ続き私が勤務中に、また電話が鳴り出ると女性が興奮して「お宅の〇〇ちゃんが私の家の前で自動車に跳ねられた!」
三男だ。

いったいどうなっているのか⁉︎
1ケ月の間に、、、、。
これで家族で怪我をしていないのは私一人となった。

④に続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?