本を読んで経験を積み、不安をやわらげる。
人の一生で経験できることは、どれだけあるのでしょう。
行動力のある人や仕事などでいろんな経験をできる人がいる反面、日々同じことをくり返す毎日の人もいます。
僕は後者の人間だと思っていて、それだけに、いろんな経験ができればしたいと考えていますが、なかなか難しいところがあります。
読書について書かれた本を読んでいて、よく目にする「読書の効用」がありました。
それが
本を読むと疑似体験ができること。著者や物語の主人公、あるいは登場人物の経験や感情を共有することができ、想像力を養えること。
著者の悲しみを目の当たりにすると自然に涙がこぼれていたり、物語の主人公が理不尽な事に遭遇すると怒りを感じて顔を顰めていたり。
滑稽な場面では口角が自然に上がっていて、クスっと笑いがこみあげてきます。
怖くて鳥肌が立ったり、ギュッと目を瞑ってしまったり、ドキドキ、ハラハラ、メラメラ、シクシク、ぼろぼろ、文字のつらなりから感情が変化します。
文字を読んでいるのだけなのに、感情が大きく揺れ動き、あるときにはお腹が減り、あるときには花の香が漂い、またあるときには素敵なメロディーが流れます。知らぬ間にいろんな経験をしているのです。
もちろん、リアルな経験には及びませんが、経験値は読んだ本の数だけ上がっていくことになるでしょう。
想像による経験は、潜在意識に刻み込まれることになるので、何かのはずみに勝手に反応し、対処できることがあるのです。
そのことは我が身を助けることもあるし、人の気持ちを理解できます。
それに加えて
著者が失敗したことまで疑似体験できるので、リスク回避にもつながります。
それらのことが潜在意識に入ることになりますので、まるでリスクに対する抗体ができるようなものです。
最近は年々、時間のスピードが上がってきているように感じていて、不安がつのり、何もできずに時間だけが過ぎていくようで、焦る気持ちばかり大きくなっています。
そんな不安を抑えるのも、本を読むことで緩和されます。いろんな経験(読書による疑似体験)を積むことによって得た抗体が、不安をやわらげているのだと。
なので、時間が取れないとき、毎日10分だけでも本を読むようにしています。それだけでも随分気持ちは軽くなります。
いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。それだけで十分ありがたいです。