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新しい郷土本のかたち 『村を守る不思議な神さま あきた人形道祖神めぐり』

小松和彦・著、宮原葉月・絵『村を守る不思議な神さま あきた人形道祖神めぐり』。
クラウドファンディングで支援(?)していた本。地元秋田の人形道祖神をめぐる冊子なのだけど、これがすごく良い。

何が良いかって、魅力的なビジュアルや軽快な文体で作られた、全くもってエンターテインメントな本にもかかわらず、「地域の教育委員会や地元郷土史家とかが発行してる郷土本」の匂いがちゃんとするからなんだと思う。

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あの類の本特有の雰囲気がちゃんとあるのだ。地元郷土史家のおっちゃん達が持ってる地域への(郷土という、共同体的なものにも関わらず)個人的な愛が、この本にも宿ってる気がする。
そう、個人による地域への愛が、この本にあふれちょんよ。

こういった類(今の感性で地域文化を紹介する)の本はいくつか読んだことあるけど、こんな感情にはなったことはない。他の郷土本と見比べてみたり、同じ棚に納めてみたりしてみたけど、納まりがやっぱり良く、やはりこれは、新しい郷土の本の形態だと思い至った。

郷土本はこれからもっと面白くなるだろうな。そう思えた本だった。

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