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被爆78年。被爆樹木の下に集う「1本のいのちの下で 2023」5年目の活動レポート


「あなたは被爆樹木を知っていますか?」

 被爆樹木とは1945年8月6日8:15に落とされた原爆によってダメージを受け、今も、生き続けている樹木です。この企画は、この被爆樹木をもっと多くの人に知ってもらい、「今」について考える機会をつくりたいと企画、2017年から毎年実施し、今年で5回目の開催(※)を実施しました。
(※:2018年〜広島市青少年センターと連携。2020・2021年は、COVID-19の影響で中止)

広島市青少年センター


 この企画の代表を務める浅見は2012年、被爆樹木に出会い、毎年変化する「被爆樹木の生きている時間」を感光紙に焼き付ける作品『呼吸する影-被爆樹木のフォトグラム-』を制作しています。その中で、1年に1枚、8/6 8:15に撮影する特別な作品があります。爆心地から最も近い370mで被爆した「シダレヤナギ」の撮影です。この作品制作を公開する他、企画趣旨に賛同し、集まったアーティストが作品展示やワークショップ、ライブパフォーマンスを行いました。(もろえるりは体調不良のため不参加)


被爆樹木シダレヤナギの葉に触れる。若葉は柔らかい。


 2023年は、「Peace From 紙屋町 2023」@紙屋町シャレオ中央広場のイベントにも参加し、多くの方と出会い交流する機会を得ることができました。

●作品公開制作

2014年から毎年、8/6の8:15に黙祷をしながら被爆樹木の下で撮影を行ないその様子を公開しています。

2023.8/6.8:15
作品公開制作(被爆樹木シダレヤナギの撮影を公開した。)
2023.8/6.8:15
作品公開制作の様子

(当日の撮影の様子は上記リンクで参照できます。)


●ワークショップ・アーティストトーク

写真ワークショップ「影をつかまえる」は、カメラを使わないフォトグ
ラムという手法で、被爆樹木シダレヤナギの影や、あなたの大切なもの、
記憶の品、野外で素材を収集して、画面を構成し、8/6の太陽で約8分露光して鮮やかなブルーの青写真を制作しました。

8/5・8/6の2日間実施
写真ワークショップ「影をつかまえる」
アーティストトークの様子
作品のコンセプトや制作方法などを伝える様子
野外に出て撮影のモチーフを探す様子
被爆樹木シダレヤナギの葉に触れて感触を共有する。
参加者それぞれ様々なものを見つける眼が制作の醍醐味。
素材を並べて8/6の太陽で露光する様子。
水で現像する様子。
作品完成!鮮やかな青の写真ができました!


●ライブパフォーマンスイベント

青少年センターロビー・被爆樹木シダレヤナギの下で青木裕志さんとLife gardenさんがライブパフォーマンスを行いました。

青木裕志パフォーマンス
Life gardenパフォーマンス
飛び入りでパフォーマンスに参加した2歳の子と記念撮影
野外でのパフォーマンスの様子


●参加作家作品展示・活動紹介展示

青少年センターロビー、ギャラリー、被爆樹木シダレヤナギの側で作品展示を行いました。

浅見俊哉
展示風景
Lifegarden
展示風景
祐源紘史
展示風景


●紙屋町シャレオ中央広場での活動

2023年は、紙屋町シャレオ中央広場でのパネル活動展示・パフォーマンスを実施した。

活動パネル展示
これまでの活動の紹介
広島で出会ったアーティストの即席パフォーマンスが実現
地元の新聞部学生から活動の取材を受ける様子
イタリアから新婚旅行で来た方のフォトグラム


2023年の活動は、「Peace From 紙屋町 2023」@紙屋町シャレオ中央広場のイベントにも参加し、様々な人との出会いがありました。また毎年参加を楽しみにしてくれる方も現れ、継続して企画をする意義も感じています。

2024年も、被爆樹木の下で会いましょう!
参加してくださった皆様、企画を一緒につくってくれた仲間に感謝します。引き続きよろしくお願いいたします。


関連リンク






⚫︎写真作家・造形ワークショップデザイナー ・キュレーター・「時間」と「記憶」をテーマに制作。2012年〜ヒロシマの被爆樹木をフォトグラムで作品制作 ●中之条ビエンナーレ2019参加アーティスト ●さいたま国際芸術祭2020 市民プロジェクトコーディネーター