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日本でフリーツアーが成り立つのか【プペル渋谷ツアー奮闘記1】

皆さんはフリーツアーを聞いたことがありますか?
フリーツアーは日本ではほとんど聞くことはありませんが、欧米ではよくあるツアーの一種です。”フリー”という響と事前に支払う参加費はないので、ボランティアツアーと勘違いされる方も多いと思いますが、ツアー後に満足度にお応じてチップを支払うことで成り立っています。

フリーツアーの詳細は下記のnote記事で解説しているので、気になる方は参考にしてみて下さい。

実はフリーツアーというのは日本人には馴染みがないだけで、日本でもここ数年人気になっていました。人気なのになぜ聞いたことがないかというとターゲットが外国人観光客だからです。基本的にチップの文化のある外国人を相手に英語でツアーを行っているんですね。
実際に僕たちも昨年末から渋谷でフリーツアーを外国人観光客相手に行っていました。

ロンドンで出会ったハリーポッターツアー

新型コロナウイルスの影響で2020年4月には外国人観光客は前年比99.9%減という状況になりました。そうなると外国人観光客をターゲットにしたビジネスは成り立たなくなります。
そこで僕たちは夏ごろからスポンサー企業を付けつつ、日本在住の外国人をターゲットにしたフリーツアーを再開しました。
が、それもあまりうまくいかず、何か次の手がないか考えていました。

一方で数年前からやりたいことがありました。
それは映画などをテーマにしたフリーツアーの造成です。
海外では映画などのロケ地などを回るツアーが人気になっていて、2019年には実際にロンドンに足を運びStrawberry Toursが運営する「Free Harry Potter Tour」に参加しました。
参加者は30人ほどで、ツアー時間は1時間半。
日本円にすると一人1,000円〜2,000円ほど支払っていました。単純計算ですが、例えば一人1,000円で30人参加していたら、30,000円の売上となります。
Strawberry Toursの場合はそのチップを組織と担当ガイド、そして地域への寄付に分けるそうです。単純計算してもビジネスとして成り立つことがわかったし、ツアーはこれだけではないので月収50万円(おそらく年収1,000万円超える人もいる)くらいガイドさんもいることがわかります。
ハリーポッター好きの僕も大満足の内容で、チップを3,000円ほど支払いました。
参加後、絶対にこういうツアーを渋谷でやろうと決意しました。

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日本人相手にフリーツアーは成り立つのか

では渋谷でどんな映画のツアーができるだろうと考えていた時にとある絵本のモデルが渋谷であることを思い出しました。
それはキングコングの西野亮廣さん原作の『えんとつ町のプペル』です。
現在映画も絶賛公開中の作品ですね。


この絵本はえんとつがたくさんある町の話ですが、実は渋谷がモデルになっています。
僕は2017年から西野亮廣さんのオンラインサロンにも入っていて著書は全て読んでいたし、日本にファンが多い作品だったため、これしかないと思いました。単純に西野亮廣さんを尊敬しているというのもありました。
問題は日本人相手にフリーツアーが成り立つのかというところ。
いっそのこと『えんとつ町のプペル』のツアーはフリーツアーではなく有料のツアーにしようとも考えましたが、そこは誰もが気軽に参加できるものにしたいという思いとフリーツアーが日本人相手に成り立つのかという実験を観光業界の起業家として挑戦してみたかったという思いも正直あります。

そこで『えんとつ町のプペル渋谷フリーツアー』を実際につくったのが2020年11月。ツアースタートは2020年12月。
僕たちの新たな挑戦はここから始まりました。

『えんとつ町のプペル渋谷フリーツアー奮闘記2』へつづく


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