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《本性》を描く映画『プーチンより愛を込めて』が今年の個人的ベスト映画

今年はあまり新作映画を観ていないのですが、個人的ベスト映画といえばこれです:
『プーチンより愛を込めて』

内容については既に記事化しているので重複は避けますが、優れたドキュメンタリー映画の条件はやはり、

・事実の底にある《本質》がえぐられていること。
・その人の《本性ほんしょう》が描かれていること。

でしょうか。

カメラを向けられると、誰もが多かれ少なかれ『演技』をします。中でも特に、ウラジミール・プーチンという人はかなりの名優なのでしょう。
でもやはり、始終撮り続けられると(当時は本人了解のもとに、むしろ宣伝用に行われたのですが)、つい《本音》を漏らしたり、表情に《本性ほんしょう》が顕れたりしてしまう。

この映画は、この人を大統領に選んでしまった人たちに、ぜひ見て欲しいけれど、叶いませんね。

この映画は『名古屋シネマテーク』が今年の夏に閉館となるというので、駆け込みで何度か訪れた中で観ました。
タイトル画像はこの映画館の壁に貼ってあったポスターです。このポスターの右側にたまたま貼ってあった別の映画のポスターも写り込んでしまいましたが、他意はありません。

私は右側ポスターの映画を観ていないので、何のコメントもできません。ただ思うのは、言論の自由、表現の自由が保たれている国で生活できているのは《幸運》だということ。

『プーチンより愛を込めて』を製作したヴィタリー・マンスキー監督(ウクライナ出身)のコメントはとても重い:

日本を含め、世界のどこにも、独裁の影響を受けない保証をされている国は存在しません。自由は非常にデリケートで傷つきやすい生物であり、注意深く監視することが必要です。そのため、自由を守ってください。自由がなければ生きる意味がないので、注意深く、慎ましく自由を庇護してください。

ヴィタリー・マンスキー監督コメント
世界を揺るがすプーチンとは一体何者なのか? 映画『プーチンより愛を込めて』。特報・場面写真・監督によるコメントが解禁 (eigachannel.jp)

『名古屋シネマテーク』の復活を願う声は多く、ついに来年2月の開館を目指す、という報道があった:

復活したら、またこのような映画を届けて欲しい。

#今年のベスト映画

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