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自分の中の『理系』を意識する時

はじめに断っておきますが、人が理系型と文系型に分けられるとは思わないし、進学校などで文系理系にクラス分けさせるのはナンセンスを通り越して有害ですらあると思っています。

ただ、理系的な能力と文系的な能力は分類でき、どちらかに偏っている人もいれば、両方とも優れている人に出会うこともあります。
想像力の種類とからめた分析を下記に書いています。

私自身はどうかといえば、職業としては理系でしたが、どちらかといえば、文系的(言語)想像力に偏った人間です。

ただ、時として、
「あ、オレ、理系だなあ」
と思う時があります。
正確に言えば、
『自分の中の理系的側面に気付く時』
でしょうか?

例えば、会社の食堂で、たまたま前に座ったエライ人と高血圧への対処法について話をしていて、
「塩分を控えると効果があるよ」
とアドバイスされたことがあります。
「はあ……そう聞きますけどねえ」
たぶん正しいのだろう、とは思いながらもまったく実行する気はない。酒飲みは辛い物が好きなのだ。

それがある時(おそらく『ガッテン』のような情報番組で)

塩分を多く摂ると血液中の塩分濃度が高まり、周囲の細胞との濃度差によって生じる浸透圧により、水分が血液に移動する ── その結果、血流が増加して血圧が高まる。

という説明を聞いた!

この『塩分⇒血圧』メカニズム解説に、
「そうだったのか!」
と合点して、まさにその『瞬間!』から食事の塩分を控えるようになりました。

また、よく、
『男の子は母親に似る』
『女の子は父親に似る』
という、まことしやかな民間伝承?も全く信じていなかったけれど、ある時、

X染色体は非常に大きくて免疫など重要な遺伝子情報量も多く、それに比べY染色体は小さく、ほぼ「オス化」情報のみである。

まあ、そんなようなことを……知り、

(なるほど、男の子のX染色体は母親からしか来ていないので、母親に似るわけだ。一方、女の子は、母親と父親からひとつずつX染色体が来るわけだけど、父親はひとつしかX染色体を持っていないからそちらの肉体情報がよりわかりやすく発現されるのだろう……)
ときわめて大雑把に理解し、勝手に納得した。

あるいは、歯の間に挟まった食べカスを取る方法として、歯医者の先生が、
「できるだけ少量の水を含んで口をすすぐといいです」
と語るのに、
(少量? ……何言ってんだよ!)
まったく信じなかった。けれど、それに続いて、
「……少量の方が、すすいだ時に水の流速が高くなるので……」
と『メカニズム』を説明した時、
(そうか!)
と合点した。

このように、
•その道の権威が言っている。
•多くの人が信じている。
というようなことに対しても、自分自身で経験しない限り信用しない、という困ったニンゲンですが、

科学的に理由を説明されたり、因果関係のメカニズムを自分のアタマで理解すると、実に簡単に納得する。

という特徴があり、そんな時、いつも、思うのです。

「ああ、オレ、理系だなあ」

皆さんも、そうでしょうか?

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