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ヒミツの図書館/ノンフィクション棚

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エッセイ、旅日記、調査報告など、心に残ったノンフィクション記事をまとめています。
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記事一覧

ドラキュラとゼノフォービア━5

 啓蒙主義と自由主義の観点から、イギリスはユダヤ人問題を「排斥」ではなく「同化」で解決し…

土偶子
10日前
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英語学習漫画「二日酔い」

<関連単語> hangover 二日酔い turmeric ウコン(ターメリックのことです) pickled …

伊能忠敬と、この国のカタチ

日本人が「国家」を意識するようになったきっかけは、長い歴史の中で、何度もありました。例え…

ISSA
2週間前
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日雇い派遣の現実。そうか〜!なるほどね~!

 派遣バイト先はお菓子の箱詰め工場だった。お菓子工場ではなく菓子の箱詰め工場である。流れ…

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【雑記】諸君、2024年も干しそばの光に!全日本干しそば党がInstagramから鍋焼そばで…

 皆様、新年あけましておめでとうございます。 本年もゆるりとお付き合い、何卒よろしくお願…

よもやま料理帖 〜塩豚チャーハン〜

料理はひと手間だ、とは 分かっている 栗原はるみ大司教さまも そう言ってる 彼女は腕もそう…

アイデンティティとかないけど生きてる

 「これだからアカの子は」    小学生のころ、夏休みのたびに妹弟といっしょに祖父母の家に預けられていた。躾に厳しい祖父に「返事はハイ」っていわれて「子供だけのときはウンって言おう」って相談していたのがみつかってこっぴどく叱られた。そのあとで祖父が「これだからアカの子は」と吐き捨てるようにいって、祖母が「困ったもんやね」と頷いた。 アカが何を意味するのかは知らなかったけどお父さんとお母さんの悪口を言われたことはわかった。何でかわからないけど、とても悔しかったし、悲しかっ

わたしの好きな金沢

わたしが初めて金沢を訪れたのは、中学2年の10月。 秋の遠足、日帰りのバス旅行で、兼六園周辺…

カニナ
7か月前
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神童

私の職場は神社である。 お守りお札授与所の窓は、映画のスクリーンのように大きく開き、その…

桃虚(toukyo)
7か月前
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谷川温泉 男二人旅②【水上 米屋旅館~土合駅散歩】

<前回はこちら>  沼田から北上し、到着したのは上越線は水上駅。数分すると下り列車が入線…

ヨシタカ
7か月前
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谷川温泉 男二人旅①【沼田の鄙びた中華屋】

 「ええ、あの日、脳が涎を垂らしたんですよ。年に数回起こるのです。熱くもなく冷たくもなく…

ヨシタカ
7か月前
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於岩さんが生きてた頃━━江戸時代始めました⑥

 前回までは江戸の町がどのように造られていったかについて書きましたが、今回は趣向を変えて…

土偶子
9か月前
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[歴史の断片]1945年4月5日(2430文字)

鈴木貫太郎は、80年の生涯のうち、45年間を海軍で過ごしている。 1923年(大正12年)には、海…

はーぼ
10か月前
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出版社を辞めた僕はキャバクラで黒服をすることになった。 #5

(前回) 「事件」が起こったのは9月初旬のことだった。 当時、店では新しいキャストが勤務を始めていた。 ナノハという源氏名で、地雷系ビジュアルの可愛い女の子だ。昨年度までは浅草方面の店で働いていたらしい。引っ越しに伴い、知人の紹介もあってこの店に入店することになった。 それだけならよくある話だが、このナノハはちょっと特別だった。何しろ恐ろしいほどの太客を連れてきたのだ。 その太客というのはミズハラさんという30代の男性弁護士で、浅草の店にいた頃からナノハに首ったけだった