斜陽産業のお寺が改革できた事例に学ぶ、成功条件とは?
お勤めの企業で、業務改革がなかなか進まず、困っておられる方に、
400年もの伝統と歴史があるお寺が、素晴らしい改革を成功された事例をご紹介します。
学ぶべきこと、その成功要因は、一般企業でも使えるところが一杯です。
縁あって「築地本願寺の経営学」の著者で、築地本願寺の改革を主導された安永雅彦さんとお話しする機会があり、この改革を知りました。
参考動画: コロナで変わる世界 築地本願寺が改革
下のYoutube動画で、元銀行マンの安永雅彦さんが、自ら改革を行われた体験を語っておられます (6分18秒)
どんな改革ができたの?
Before 改革前
年間の来訪者は100万人強
30代・40代の若い世代にが、築地本願寺に行く機会・コンテンツがない
コロナで法要・お盆などの行事が出来なくなり、対前年度比75%収入減
After できたこと
インスタ映えする人気の朝食に朝から行列
仮想大会を行うなど、築地本願寺来訪者は、2年で250万人に増加
コロナを機に、3密を避けるオンライン法要を始めたり、Youtubeで法要を配信し、収入を回復
婚活を始め、出会いの機会をコーディネート
などで、30-40代の人々にお寺に来てもらうコンテンツを増やす
400年の歴史ある「古い」宗教法人でも改革が出来た条件を、私なりに6つの条件で分析してみました
私が、様々な事例や論文から、業務改革を成功させる6条件を選び出したnote記事です。
結論: 6つの改革成功条件は全て揃っていた!
安永雅彦さんは、「宗教がこの不安な時代に、人々の心に寄り添う役割を果たしていく」とおっしゃる姿に、顧客志向と強いリーダーシップを感じました。
私の持っている、6条件をテンプレートとして、冒頭の「築地本願寺の経営学」の情報を分析してみました。
ただし、、、私が自分の解釈で、私が作った6条件に当てはめたので、「全て揃っている」というのは「手前みそ」です (笑)
気づき
元銀行員だった安永さんが、築地本願寺の事務方トップになったからできたと思われる。 つまり、お寺の外も知っていた
「オンラインで法要などあり得ない!」と言った抵抗勢力があったが、コロナ危機が幸いした
お寺の「経営」と言う視点があり、そこから「顧客創造」という考え方で、門徒でなくても築地本願寺を訪れる人を増やしていった
業務改革を成功させる6条件とは?
私は、大企業の将来を左右するプロジェクトをコンサルタントとしてご提案する機会に恵まれました。 また、多くの事例を研究した結果、業務改革を成功させる6つの条件とは、以下の通りです。
H3 改革の目標 XX年後に、会社をどんな姿にするのかが明確であること。 その目標に市場・お客様の声・期待が反映されていること
H1 トップの強力なリーダーシップ 当プロジェクトに、トップが週に4時間以上を投資するぐらい、重要なプロジェクトであること
H2 改革推進部隊 現場を良く知った、各部門の課長クラスを週に3日以上専念させる、と言ったスキル・熱意のあるエースをアサイン
H5 現場の抵抗 改革には現場の抵抗がつきものです。 お客様の声、競合会社の動きなど「なぜ今改革が必要か?」 を示し、「今改革しなければ大変なことになる」と危機意識を醸成することが必要です
H6 企業文化 会社には長年継続している仕事のやり方(文化)があり、それを変えるためには、「なぜ今仕事のやり方を変える必要があるのか?」を何度もCommunicationすることが必要
H4 早く成果を見せる 改革は数年の期間がかかります。 場合によりトップが変わったり、環境が変わります。 せめて半年以内に一部でも何らかの改革の成果を関係者に見せることが求められます
Change Managementとは?
業務改革を行うと以下のように生産性が低下します。 その低下を予防するのが、変革(Change)をうまく管理( Management)することです。
不慣れや、ミス、抵抗など
新しい業務に不慣れで、ミスが発生したり、業務が中断し、心配・不安などが起こる
なぜ今の仕事を変える必要があるのか? と言った抵抗が起こる
投資や経費が増える
新しい業務のやり方の教育・研修・マニュアルづくり
改革プロジェクトの計画に、現場から優秀なメンバーをアサイン
プロジェクトの経費 (交通費・外部委託費)
情報システムの開発・移行・テスト
Change Managementを体得したいとき?
こんな内容のセミナーを年2回行っています。 Change Managmentは、第4回目で、事例の詳細ご説明と、チームに分かれた演習で体得頂けます。
ご興味あればコンタクトください。
第4回 Change Management セミナー 内容
本日の目的・意義
Change Management とは? 改革事例
演習1 : J社の事例を見て6条件を評価
演習発表
演習2 : 各自のプロジェクトを6条件で評価・分析
演習発表
まとめ
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