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土竜の唄

すけべな警官がヤクザの親分をあげるために組へ潜入捜査をする話。実質、主人公補正とご都合主義だけで展開していく。絵のクセが強く、残酷描写と下ネタも満載なので人を選ぶ漫画かもしれない。 だいたいピンチの連続なのでネゴシエーターの勇牛よろしく様々な傷を負い拷問を食らうが、異次元の回復力を発揮することも多々あってそこは緊張感の低下になっている。 男塾や刃牙みたいにノリと勢いを重視する人なら好きだろうけど、個人的には途中で飽きてしまった。パピヨンのモデルがエルヴィスじゃなかったらも

    • シグルイ作者による鎧バトル - エクゾスカル零 - 山口貴由

      ディストピアのSFに鎧物(聖闘士星矢みたいな)を足したバトル漫画。 あいさつ代わりの軽い戦闘を終えた後に、いきなり最終ボス戦のような濃密な戦いが始まる見せ方は見事。古色蒼然とした命名と言葉遣いには旧日本軍風のものを、聖書やダンテの著作から受けたであろうインスピレーションからは西洋風の神話体系を感じさせる。そして、この作家特有のフェチズムとゲイ臭は今作も満開であり、裸と筋肉の描き込みにはただならぬ妖気が漂っている。

      • スマート・アス

        欧州で一番のビジネススクールの一年生と二年生がモテ理論なるものをでっちあげ売春を斡旋をする集まりを作るが……というのが話の骨子。 アメリカによくあるジョックVSギークのセックスコメディかと思いきや、さすがおフランス、陰気で中途半端な青春ドラマである。 アメリカ産はわかりやすい低脳を配置してカラッとした笑いを提供してくれるのだけど、この作品はお上品な内省ムードが消え去ることはなく、スルスルと首を傾げたくなるラストへ収束していく。  議論の連続は映画というよりまるで舞台みた

        • 拾った女 - チャールズ ウィルフォード

          1955年に出版された作品とは思えないほど現代的な感覚に圧倒される。恋愛に酒とレストランと病院が舞台となれば感じることとやることは似通っているからだろうか? 作中はずっと物悲しいトーンに覆われてはいるけど、二人の軽口や甘えなどはちょっと洒脱な雰囲気があって微笑ましい。 ラストがイニシエーションラブ並みにあれっ?!と印象が変わるのも先鋭的。

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          トレインスポッティングの続編 - ポルノ - アーヴィン・ウェルシュ

          ラストにレントンが仲間を裏切ったトレスポから9年後の物語。30代半ばといえばもはや人生の明暗がくっきりついている頃であり、愛すべき主要登場人物たちは残念ながら成熟よりも劣化が目立ってしまっている。 今回はレントンよりもシックボーイの視点がメインで前作のヘロインの替わりを埋めるように現れたドラッグがコカイン。よって、より自己中心的な発言と展開が増え、青春小説としても読めた前作の爽やかさや儚さはほとんど消え去っている。醜さとみっともなさ、嘘と傲慢がこってりと描かれており、このへ

          トレインスポッティングの続編 - ポルノ - アーヴィン・ウェルシュ

          塵に訊け! - ジョン・ファンテ

          想像以上にブコウスキー。 短編小説が一作だけ本に載った若い小説家志望の男がロサンゼルスで小説を書いて女の子と知り合って生活するだけの話。 途中、やたら破壊的な描写が続き、比喩を超えて幻想文学の要素が加わったのかと思ったら、本当にあったロングビーチでの大地震を経験していたのだとわかったのはびっくり。 図書館で借りたのだけど、好きな系統の本なのでこれは買っていつでも読めるようにしたい。

          塵に訊け! - ジョン・ファンテ

          サンカの真実 三角寛の虚構 - 筒井功

          サンカはかつて日本に存在していた山の民、流浪の人々のことくらいしか知識がなかったので何か本を借りるべぇと思い立って調べたところ、三角寛というのがサンカ研究の大家らしいとわかった。しかし、三角寛の著作は本人の妄想で書かれたフィクションレベルだとの反論があっていよいよよくわからなくなった。 で、見つけたのがこの本。イメージとしてのサンカは山で原始的な狩猟生活を送っていた日本版ジプシー集団なのかと予想していたが全然違った。平たく言うと百姓を手伝うホームレスみたいな存在に近かった。

          サンカの真実 三角寛の虚構 - 筒井功

          ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

          メイン州の森の中、ほぼ1人きりで27年間を過ごした男の話。例外は偶然の遭遇が2件のみ。客を招き、母親に洗濯をさせていたソローのような半端な隠者ではなく、歴史に残る壮大な引きこもりっぷりである。当然のように地下室の手記を愛読していたのも好印象。

          ある世捨て人の物語 誰にも知られず森で27年間暮らした男

          シャーデーの新曲を待ち侘びてる人へ Arooj Aftab - Raat Ki Rani

          パキスタン出身の歌手アルージ・アフタブの新曲。グラミー賞をとった前作は個人的にピンとこなかったが、今作は先行シングルからして別格。高級なワインや絹のように滑らかな極上のサウンドプロダクションからしてうっとりできるが、そこへ乗るボーカルがモロにシャーデー・アデュ系統のものへ変化。Sadeの新曲を待ち侘びる人にはたまらないだろう。5月末発売のアルバムにも大いに期待。

          シャーデーの新曲を待ち侘びてる人へ Arooj Aftab - Raat Ki Rani

          The Dark Poets - Machine Me

          これはグルーヴィーでサイケデリックなテクノ。チャップリンの映画、独裁者の緊迫した台詞をサンプリングし、様々な軍隊の映像を散りばめたMVは2024年現代の空気とマッチしている。

          The Dark Poets - Machine Me

          ぐしゃ人間「死ね/死んじゃおっかな・・・」

          ネガティヴ一直線の凄まじい情念系。20年ほどのキャリアがあり、もし何かの間違いでメジャーへ行ってたらそこそこ話題になっていたと思われるメンヘラっぽいバンド。なお、ボーカルのあうとギターの亀は姉妹。久々に聴くとすごく良い。

          ぐしゃ人間「死ね/死んじゃおっかな・・・」

          施餓鬼会

          ホラー系

          Domestic Violence

          yep

          Domestic Violence

          Domestic Violence

          ピエロが出てくるホラー映画そのものの音世界 - PhuckPuppeT - A Carnival of Crows (Full Album)

          好事家にはたまらない音。低音と高音を削って意図的にチープな仕上がりにしているのがより奇怪さと胡散臭さを発散させている。アクの強世界観のためアルバムの後半からはちょっとだれてしまう。

          ピエロが出てくるホラー映画そのものの音世界 - PhuckPuppeT - A Carnival of Crows (Full Album)

          聴くホラー映画なバンド - KHOST "Copper Lock Hell" [Full Album]

          イギリスのインダストリアルドゥームバンド。単なるスローな轟音路線ではなく、一聴するとギターかシンセかわかりにくい音が鳴ったり、ゴッシクホラーよろしくな不気味なコーラスやサンプル素材と思しき変調させた声がループしたり民族楽器や弦楽器を多用したりと、相当楽しい音をやってる。ジャンルを問わない音楽好きにはたまらない。

          聴くホラー映画なバンド - KHOST "Copper Lock Hell" [Full Album]

          Suspicion

          洋FPSのBGMっぽいゴシックホラーとディストピアみたいな楽曲。