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人は相手を学歴で判断していることを認めたくない

久々に、面白い実用書を読むことができた。

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている。

学生までは、勉強などにおいて実力と少しの運が重視される。

しかし社会人になると、運と実力とそれ以上に勘違いさせる力(=錯覚資産)が大事だ。

心理学ではハロー効果と言って、ある分野において優れた人物をのことを、それとは全く関係ない分野においても優れていると無意識のうちに判断してしまうのだ。

例えば選挙において、イケメンの候補者をブサメンの候補者よりも優れていると判断してしまうようなケース。あの人、清潔でかっこいいから何となくいい人そう。しかしそうとも限らない。

この無意識に生じる上積みを著者は錯覚資産と呼んでおり、これを利用しない手はないという。

東大卒という肩書きがあれば、それは大きな錯覚資産となる。東大出身だから信用できそうだとか、頭が良さそうだとか思うだろう。

有名な大学に行くメリットはここにある。人は自分は相手を学歴で判断しないと言うが、潜在意識では相手を学歴で判断しているのだ。

でも、それを認めてしまうと周りから小さい人間だと思われるから、自分は学歴で判断しないと言い張る。

就職活動においても同じような学生が複数いたとき、より高学歴の学生を採用しがちなのは錯覚資産の効果が大きい。

顔採用といったものがあるように、ルックスも学歴以上に錯覚資産になる。

面接が終わって採用担当者が上司から誰を採用すべきか聞かれたとき、細かいことを考慮せず咄嗟にルックスの良かった学生を選んでしまうことはよくあるのだ。

実力よりも錯覚資産を作ることに全てを注ぐというのは言い過ぎだが、錯覚資産を作るこを中心に生きた方がズル賢く成長できる。

この本は、もっと早く読んでおけばよかった。

莫大な時間をかけて実力をつけようとスキルアップに励むプログラマーが報われないのは、これに気づいてないからではないだろうか。

ブラック企業で過労死寸前ではたらいている方や、土日も丸々仕事をしているフリーランスの人が思うように成長できないのもハロー効果を活用できていないことに一因があるように思う。

本書にはどうやって錯覚資産を築いて上手く生きていくかのヒントが隠されている。興味深いことこの上ない。


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