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アイデア供養|体重計のプロダクト提案

生成AI、便利ですねぇ。
ブログを書く人はみなさん毎度々々ヘッダー写真をどうするか悩んでいると思います。

僕は自分で撮った写真かストックフォトのどちらかを使っていたのですが、最近は実務で使用するための勉強も兼ねて、生成AIを利用することも増えてきました。

思い通りの絵を出力するには、呪文と呼ばれる「プロンプト」が重要だとネット検索をして理解はしましたが、肝心のプロンプトの記述方法はまだ勉強できておらず、思い通りにAIに働いてもらうにはまだまだ修行が足りないようです。

手探りでつくれるレベルがこの記事のヘッダー画像です。
ちなみにプロンプトはこちら。

"海の見える小高い丘に一つだけ真っ白な墓標がある。墓標の傍には1本だけ樹齢の高い広葉樹が生えている。写実的に表現してください。時間帯は午前中で海から朝日が昇ってきている。墓標には「Unseen Ideas」と文字が刻まれている。"

↑を翻訳ツールで英訳してもらって生成アプリに入力

冒頭から脱線してしまいました。

先々週に書いたコンペに負けた話に対していろんな人から反応をもらいました。

コンペに勝った資料を提供してくれた人から「どこを見てたんやw?全く要素反映できてないやんw」とありがたいダメ出しをもらったり、「俺の昔の経験と一緒やわ〜 思い出して泣けてきたわ。」とコメントをいただいたり。

あらためて振り返り反省しきりだったのですが、ここでふと、これまでに参加したコンペでは自分はどんなことを考えていたのか?と思って、過去の提案資料を見返してみました。

その中で「時代が追いついてなかっただけやな」などと負け惜しみを言いつつも、採用されたらいくばくかのお金はもらえてただろうな〜と思う提案があったので、この場で恥の上塗りをしながら供養してあげようと思った次第です。

日常的な行動と別の行為を掛け合わせるプロダクト

タイトルにもある通り、供養したいのは体重計のプロダクト提案です。
とあるコンペに、2007年に応募したものです。

自分の仕事の領域はインテリアデザインや建築の空間デザインですが、その領域は関係なく、昔から「あったらいいな(小林製薬)」となんでも妄想する癖があり、たまたまみつけたプロダクトの製品化コンペにチャレンジしました。

"Thin'k Scale"

Thin = 薄い
Think = 考える

を掛け合わせた名前の体重計を提案しました。

タイトルを考える時にダジャレ的になるのは今も昔も変わらないんだな、おじさんになったからダジャレを言うわけではなく、もともと素養があったんだな、と自分を納得させているのはどうでもいいですが、ともかく「薄くて、自分の体のことを考える、毎日使う体重計」というコンセプトです。

提案書のメインビジュアル

提案内容はシンプルです。

お風呂に入ったあと必ず使用するのはバスマット。
そして体重を測るならなるべく軽い時にしよう、と体重の増減に敏感な老若男女紳士淑女乙女と童男おぐなは裸で体重計に乗ろうとする。

であれば、バスマットの下に常時設置でき、わざわざ棚から出してくるような手間もなく無意識に体重を測ることができるモノがあれば良いのでは?
と考えました。

また、現体重そのままの数値を表す機能とは別に、新しい表示方法を付加しました。
それは、ターゲット体重を設定して、そこからのプラスマイナスを表示できる機能です。(↑のビジュアルで-0.8kgとなっている部分)

目標体重との差異をわかりやすく表示して、日常的に自分の体の変化を意識すれば、異変があれば気付きやすいし、目標体重がある人にとってはモチベーションになると考えたからです。

結構いいプロダクトなのでは?いけるかも。
と期待して審査結果を待ちましたが、一次審査は通ったものの、そこまででした。

商品化されていた

没案を今あらためて振り返ってみましたが「なんかありそうな商品だな」と思ったので「バスマット 体重計」で検索してみました。

ありました。
2022年の発表でした。

こちらのプレスリリースを読んでみて、自分と同じ思考をした人がいたことは嬉しかったですが、感動とか発明、みたいなインパクトは特にないなと感じました。

しかしそれと同時に、日常生活にとけこんで使われる、無理のない便利なプロダクトだなと思いました。(ポチっておこう)

コンペで提案した当時は、スマホはまだ発売されていなかったし(日本で発売された最初のiPhone 3G は2008年)、ボディメイクや自己管理といった風潮が一般化されるインパクトをもたらしたライザップもまだなかった。

そう思うとやはり、アイデアを具現化するには、環境や時流という要素もやはり切り離せないものなのでしょう。

けれども、その時代になってしまってから発表するには遅すぎる。後追いになるから。
やはり「少し早く」「半歩前で」といったタイミングでリリースすることができる感性が必要なのでしょう。

コンペで負けたアイデアであっても、使い所、使い時が合っていれば日の目を見ることもあるので、クリエイターはいつでも「こうであったらいいな」「こんなものがあったらいいな」とドラえもん的思考を続けるべきですね。

以上です。
それではまた来週



先々週投稿したコンペに負けたお話はコチラ↓


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