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Ethiopian Football News (vol.6)

こんにちは、シュウです。

過去のレポートの紹介になります。
情報が少し古いですが、考慮したうえでお楽しみいただければ幸いです。


2016.12.26
エチオピア滞在6ヶ月目

先日、エチオピア日本人会の忘年会があり、気が付けばもう年末なのですね。エチオピアには、四季がないため、季節感がありません。さらに、今月クリスマスだと思いきやエチオピア歴では、来年の1 月7日がクリスマスなので街中にクリスマス感もさほどない。年末年始もエチオピアでは9月に新年を迎えているため何もない・・・。静かな年末年始を迎えそうです。  今月は、エチオピアのプロリーグの話題からスタートします。

1. エチオピア・プレミアリーグ開幕

11月半ばからエチオピアのプロリーグが開幕しました。16チームの参加によって行われます。エチオ ピアのチームは、昔の日本リーグのようにビール、銀行、セメント、コーヒーなどの企業チームと、軍 や各地域が抱えている公営チームがあります。その中でも、セントジョージは、エチオピアで最も人気 のあるビール銘柄なので、資金がすごくありいい選手をたくさん雇っているようです。また、セントジ ョージは、昨年のリーグ王者であり、現在リーグ4連覇中の一番人気のあるチームです。プロ野球に例 えると、まさに巨人といったところでしょうか。週末になるとスタジアムにアイドルのコンサートを並 みの人が押し寄せてきます。しかし、スタジアムのキャパがおよそ6000人程度なので、外には長蛇の列 ・・・中に入れずとぼとぼ帰る人もたくさんいます。チケット代は、ゴール裏が5ブル、メインスタン ドが200ブルとかなりの差があります。ゴール裏からは、トラックがあるため遠く、また日本のスタン ドみたいに高さがないためあまりよく見えません。それでも安いチケットに長蛇の列・・・安いに越し たことはないのですね。日本では、天皇杯決勝が行われる1月1日に、エチオピアでも大一番が行われま す。エチオピアダービーであるEthiopia Buna vs St. Georgeの試合があります。ブンナは、アムハラ語 で「コーヒー」という意味なので、まさにコーヒー対ビールという飲み物対決・・・コーヒーとビール を飲みながら、是非とも見たいところ・・・今後もプロリーグについて調査していきます。

セントジョージのサポーター
白熱したゲーム

2. DREAMプロジェクト(活動 #3, #4)

先月末に第3回DREAMプロジェクトをMeserete Ethiopia Primary Schoolで行いました。この学校では 、火・木曜日に「アンドラアムスト」という1人のゴバス生徒(優秀な生徒)とそうでもない5人の生徒 でグループを作りグループ学習します。そのため、日程がとびとびになりいつもと違ったスタイルで行 うことになりました。また、放課後に地域のサッカーチームの試合があるということで、校庭が使えな いという事態・・・。学校隊員のアイディアで、学校近くにあるバスケットボールコートくらいの大き さの広場を借りて行うことになりました。今回は、3・4年生の女子生徒を対象に行い、1クラスを3グル ープに分けて、一日3種目のスポーツを体験できる形にしました。他のスポーツ隊員の協力もあり、サ ッカー、陸上、バスケ、バドミントン、ダンス、組体操とかなりバラエティーなスポーツをすることが できました。子どもたちも大満足なものにすることができました。

ドリブル上手!
バスケっぽいゲーム
じゃーん!!

第4回DREAMプロジェクトは、マルカートの近くにあるEdget Bsera Primary schoolで行いました。マルカートとは、アディスアベバの北部に位置しており、何でも揃うスーパー市場!と言ったら聞こえ がいいですが、スリが多かったりとあまり治安がよくなかったりして、路地裏に入るとまさにスラム街 といったところです。そこにも学校があり、未来のマルカートギャングたちが集まっています。それに 気が引けた訳ではないけれど、今回も女の子を対象に行うことに話し合いの末なりました。この学校は 、グラウンドが広くてのびのびとスポーツが行えました。今回も、前回と同様に3グループをローテー ションして3種目行える形を取りました。日頃から痛感しているのですが、今回、改めて「言葉の壁」 にぶち当たりました。街の中心部の学校では、英語がわかる子もちらほらいましたが、今回は壊滅的 ・・・後ろに下がって欲しくて「ゴーバック、ゴーバック」といっても、ポカーン・・・ボールを次の 人に「パス」といっても、ポカーン・・・。慣れてきた分、準備を怠った訳ではないけれども、アムハ ラ語の勉強をより頑張らねばと思いました。ちなみに、後ろに下がるは「ワダフォハラ」、パスするは 「パス」で通じると、同僚のエチオピア人は言っていました。パスであっていたじゃないか・・・何故 、通じなかったのだろう・・・まだまだ修行が必要なようです。笑

みんな上手でした
いい笑顔
みんな写真が好き

3. マラウィで日本人初のプロ選手になった男 ~ 中村元樹選手 ~

先輩隊員から、突然の連絡があり「12月21,22日にマラウィからプロ選手がやってくるから、エチオ ピアのサッカー関係者を紹介してあげて」と言われました。話を頂いた当初、マラウィの選手か・・・ 自分の英語力で大丈夫かな?と不安でしたが、詳しく聞くと日本人であるとわかりホッとしました。笑
さて、マラウィから来たのは、マラウィリーグのビィ・フォワード・ワンダラーズというチームでプ レーしている中村元樹選手でした。彼は、アルバニア、インドなどでもプロとしてプレーをしており、 現在はマラウィで大人気の選手の一人です。ポジションは、セカンドトップですが、「ウイングでもフ ォワードでも、攻撃的なポジションならばどこでもOK!攻撃が大好き!!」と話していました。また 、東京でサッカーアカデミーの経営など行い、選手以外にもビジネスをしており、会社経営についても 興味深い話をたくさん聞かせてもらいました。せっかく来て頂いたので、他の隊員と一緒にアディスア ベバ市内の観光地めぐりと、エチオピアンダンスのお店に連れていき、エチオピアを楽しんでもらいま した。エチオピアダンスを見ながら「タッジ」というハチミツ酒に舌鼓・・・これは、最高の贅沢でし た。エチオピアダンスは、肩の動きがハンパなく、真似をすることで酔いが回るという事態に・・・。 民族衣装に身を包んだダンサーたちは、とてもカッコよかったです。
翌日、中村選手をエチオピアのサッカー連盟に連れていきました。紹介したかった上司が忙しすぎて 、30分くらい待ちぼうけをくらいましたが、会わせることができてよかったです。飛行機までの時間、 エチオピア最後の晩餐ということで、近所にあるお店でテレスガ(生肉)に挑戦しました。日本では、 食べられなくなってしましましたが、エチオピアでは当たり前のように食べられています。味は、言う までもなく美味しく、わさび醤油につけて食べると、まるでマグロを食べているよう感じでした。あと は、翌日お腹を壊さなければいいのですが・・・。 ※翌日、大丈夫でした(^▽^)~♪

中村選手とともに
エチオピアのダンス
タッジというハチミツ酒

中村選手は、爽やかで笑顔の素敵な方でした。今度の6月にマラウィに旅行行こうと考えていますが、来期もマラウィでプレーしていたら、是非またお会いしたいです。素敵な出会いに感謝です。

4. 女子のサッカーリーグ観戦

平日いつも通り、スタジアムの事務所で仕事をしていると、外から大きな声が聞こえてきました。ふ と、外に出てみると、なんと試合をやっているではありませんか。しかも、女子チームの・・・。息抜 きに試合を少し見ました。試合では、一生懸命に頑張っている選手たち、熱心に指示を出す監督やコー チ、そして、スタンドには平日の昼間だというのに20代の若者たちがたくさん観戦・・・こいつら仕事 してないのか大丈夫なのか、と少しエチオピアの未来が心配になりますが・・・。日本のなでしこリー グと比べると・・・いや、比べちゃいけないレベルでしたが、一生懸命にやっているところが気持ちい い試合でした。今やっているDREAMプロジェクトの中から将来、女子の選手が生まれたら嬉しいなと 思いながら観戦しました。未来への種まき、頑張ります。

審判も女性でした
ユニフォームがカラフル

5. エチオピアの豆知識 ~その5~ エチオピアの「コーヒー」

エチオピアと言えば、「コーヒー発祥の地」ということで有名で、本当にコーヒーが美味しく飲めます。しかし、コーヒー生産国ランキングは、1位ブラジル、2位ベトナム、3位コロンビア、4位インドネ シア、5位エチオピアといった具合・・・実のところエチオピアは、5位に甘んじているのですね。でも 、発祥はエチオピアなのです。エチオピアのコーヒー豆は、日本でおなじみのスターバックスやタリー ズコーヒーの豆として使用されています。そもそも、コーヒーは、エチオピアのヤギ使いカルディ―さんが、コーヒー豆を食べたヤギが興奮しているのをみて、豆に何か不思議な力があるのでは・・・というところから、発見されました。しかし、赤い実から種を取り出し、それを乾かし、煎って潰して、煮汁を飲む・・・どうやって発見したのか、発見した人は天才だと思います。ちなみにエチオピアの南部 には、コーヒーの原生林が多く存在し、「森林コーヒー」として自然な状態(まさに放置プレイ)で、 栽培(?)されており、コーヒーが有名なブラジルなどには無いものです。コーヒーには、細かく分類 すると40種類ありますが、大きく分けると3種類あって、「アラビカ種」、「ロブスタ種」、「リベリ カ種」に分類される。エチオピアがアラビカ種の発祥の地とされており、その他はコンゴや西アフリカ が発祥とされています。  それから、エチオピアでは「コーヒーセレモニー」といって、お祝い事やお客さんが来た時におもて なしする習慣があります。お客さんは、ポップコーンをつまみながらコーヒーが出来上がるのを待ちま す。コーヒーを煎るところから始まって、煎り終わったら冷ましコーヒーを粉上につぶしていきます。 そのあと、ジャバナという陶器で、コーヒーを煮詰めていきます。そして、小さなブルチョコ(日本の おちょこみないなコップ)に、砂糖を山ほど入れてからコーヒーを注ぎ振る舞います。エチオピア人は 、糖尿病になるくらいたくさん砂糖を入れて飲みます(実際に糖尿病の人も多い)。

U17のスタッフとコーヒータイム
コーヒーセット

6. 最後に

コーヒーは、本当に美味しいです。スターバックスで飲むと500円くらいするキャラメルマキアート が、なんと50円で飲めます。思わず飲みすぎて、夜に寝むれなくなることもしばしば・・・。エチオピア人には、縦に早くテンポの良いサッカーが好まれています。街のスポーツバーなどでは、イングランドのプレミアリーグやチャンピオンズリーグが放映されており、平日の夕方になると先週の試合のダイジェストや週末の試合に向けた番組が組まれています。いつか、日本代表とエチオピア代表の試合が観られたらと、今日もスポーツバーでビール片手に願っています。

U17のスタッフと飲みに行く
協力隊同期と飲み会

なかなかの大作レポートですね…笑。

ではまた!

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