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AIの普及後、クリエイターの仕事はこうなる。

2023年に入って、数ヶ月で一気に普及したChatGPT。何か質問を投げかければ、なんでも答えてくれるということで話題になりました。それと同時に普及したのが、ジェネレーティブAIです、「生成型」という言葉に聞き覚えはないでしょうか。生成型AIの登場によって、イラストや音楽、映像など、さまざまなクリエイティブを作り出せるようになり、今も大きな話題になり続けています。

さらに今や、綺麗なプログラムまで書けるようになりました。おかげで僕自身の仕事もかなり効率化され、今や半分に近い仕事をAIに任せています。それが、この数ヶ月で起きたことです。去年の年末と、2023年4月では、まったく異なる世界になったと言っても良いでしょう。

ここで多くのクリエイターさんは、もしかしたら自分の仕事が奪われるのでは、と思ったのではないでしょうか。映像は自動で作ってくれて、イラストは描く必要もなくなり、プログラムもデザインも、すべてAIが作ってくれる。事実イラストに至っては、イラストレーターに発注する必要なく高いレベルのイラストを生成できるAIも登場しました。

こんな中だと「これからクリエイターのスキルを手に入れようとしたけど、やめておこうかな」「自分が学ぶよりAIが成長する速度の方が速いのではないか」と思う方もたくさんいらっしゃると思います。果たして本当に学ぶ必要はなくなるのでしょうか? いいえ、むしろ学ぶのをやめてはいけません。答えは「迷わず学ぶべき」です。その理由を解説していきます。

AIは「面倒なこと」を全部やってくれる。

例えば、何か作業をしていて、すごく単調な作業だったり、これ、自分がやらなくても良いなあと思うような作業に出会った時がないでしょうか? 例えば、元のデータの量産だったり、同じような単調作業の繰り返しだったり。頭の中にすでに何をどう作るのかは理解していて、それをただ形にするだけの作業だったり。もう「どうすればいいか分かりきってること」「ただ形にするだけの作業」は実質、なるべく早く、効率的に終わらせた方が、生産性が向上します。AIに任せやすいのは、そうした仕事です。

なので、基本的には人間がそもそもやる必要がなかった作業を、AIに任せるようになると言っても良いでしょう。もしあなたに部下がいて、面倒臭いと感じる作業はすべてやってもらえるとしたら。きっと部下に頼みますよね。AIとはこうした単調作業をすべてやってくれるパートナーであり「外注したい」「誰かにお願いして終わらせてもらいたい」といった作業を引き受けてくれる存在なのです。そうなれば、人はもっと、事業やプロジェクトにとって重要な作業にリソースを使うことができます。

つまり、生成形AIを含め「なくなる仕事」とは、本来、面倒臭い作業であったり、ただ形にする作業であったり、同じことを繰り返す作業あったり、人間が人間由来の問題解決能力や創造性を発揮する以外の「時給が低かった仕事」をAIが代行してくれるという話なのです。その証拠として、ソフトウェア開発のプラットフォームGitHubが発表した、GitHub Copilot Xでは、下記のように言われています。

ボイラープレートとは簡単に言えばテンプレとして使われるプログラムであり、ビジネスロジックとは、より試行錯誤して考えなければならない部分と捉えれば良いでしょう。「テンプレや使い回しがきくようなソースコードはすべてAIに任せ、本当に価値を生むべき仕事に注力してください」という意味そのものです。最強のアシスタントがついたと思ってください。

クリエイターは大きく2つに分かれていく

以上が、AIに対する基本的な向き合い方です。では、具体的にクリエイターはどんな存在になっていくのでしょうか。大きく分けると2つの存在に分割されると考えられます。

純然たるクリエイタータイプ

作品づくりに単調作業なんて存在しない!そう考える人もいるでしょう。言ってみれば、職人です。職人なら作業の1つ1つ、表現の1つ1つにこだわりがあるでしょう。誰か他人に任せたい作業なんて、存在しないかもしれません。そのようなマインドの方は、ぜひ、その道を貫き通してください。AIでは作り出せない境地で作品を生み出し、ずっと求められ続けるでしょう。

とは言え、同じ形式の作品であれば、AIにテイストを真似されてしまうかもしれません。なので、自分自身の精神性や生き方、哲学など、作品に対して何をこめるかが重要になります。アウトプットだけでなく、実際に見て触れて感じられる物語が重要になるかもしれません。

スーパーディレクターもといプロデューサータイプ

どのような作品を作るか、どのようなプロダクトを作るかはイメージしている。設計も理解できている。でも作業するのは面倒臭い。そんな人もいるでしょう。もしくは、面倒臭さはないものの、事業として生産性アップを目的に、どんどん人に任せていきたいと考える人も多いはずです。その任せる相手が人ではなくAIになる可能性は高いです。

例えば、ロゴやWEBサイト、グラフィックデザインなどのコンセプトを人間が作り、実際の制作はAIに生成してもらうとします。AIに生成したもらうなら、ものの数分で何パターンも出来上がります。こうして作られたものに対して手直しや調整を行い、クライアントに提出するということもできるようになるでしょう。しかも、それほど遠い未来ではないのではないかもしれません。

知識や知見、経験は必要になる

あくまでAIはツールなのです。AIが企画を作ったり提案してくれたりはしますが、その選択肢から選んで実行に移すのは、あくまでも人間に他なりません。だからこそ「どの選択肢を選べば最適なのか」「どう実行すれば、問題を解決できるのか」「より創造的なプロダクトを生み出せるのか」そうした決断をするために、人間の感性を使うことが、より創造的になれる道でもあります。

だからこそ、学ぶ必要があるのです。人間は現場監督だと思ってください。もしかすると、将来的に「作業」と呼ばれているものは、超効率化されるかもしれません。しかし、自分が監督としてのスキルや技術を習得しておくことで、奪われない仕事とすることができます。この監督さえAIに任せた方が良いというのであれば、もっと全体の大きな枠組みを見る仕事が、人間のすべき仕事となるでしょう。どんどん人間のすべき仕事の枠組みが、大きな枠、つまり上流と呼ばれる領域になっていくだけです。

そんな時、もし事業課題や社会課題の問題解決について知識不足のプロデューサーやディレクター、現場監督がいたら、良いものは作れるでしょうか? クリエイター(AI)の実力によっては、質はある程度カバーできるでしょうが、高度な問題解決を求められるクリエイティブだとまず無理です。だからこそ、より学ぶ必要があるのです。

とは言え、より上流の仕事をこなす力が必要なら「技術自体は習得する必要がないのでは?」と思うかもしれませんが、現状、生成AIで生み出せるクリエイティブの精度は、まだそれほど高いとは言えません。プログラミングやイラスト、音楽においては相当高いレベルでの生成ができますが、プログラミングは、そのプログラミングの良し悪しを判断する必要がありますし、イラストにおいても手直しは必要ですし、音楽もまだまだ下書き的な域を出ていません。なので、幸か不幸か技術の習得は現状、まだまだ必要です。

そして、高いレベルでクリエイティブを生成できるようになったとしても、手直しやブラッシュアップに技術は使えますし、それこそが価値となりますから、まったく無駄にはなりません。現状であれば、迷わず学ぶべきです。

議論できるパートナーや秘書としてのAI

また、作業要員としての立場が強いAIですが、一方で、博識な議論相手としての力も優れています。GPTはあらゆる知識を備え、かつ公平性の高い頭の良いAIです。何か自分がブレインストーミングをしたい時、考えがまとまらない時、簡単なコーチングをして欲しい時など、AIと会話したり議論することによって、考えをまとめたり、思考を広げたりすることが可能です。

あらゆる知識で訓練されているため、わからないことは聞けばなんでも答えてくれますし、むしろ自分の持っている狭い知識からでしか対応できない人間より優秀でもあります。アイディアの壁打ち相手として、これほど有能な相手はいません。

また、最近ではChat GPTプラグイン機能が実装され、予約や手配などもGPTができるようになりました。他にも、資料を作ったり、データをまとめたり、ネット上からリサーチしたり、文章を要約したり、アイディアのラフを考えてくれたりと、かなり有能な秘書とも呼べます。主に以下のようなことは人間を雇わなくてもAIに任せられるでしょう。

  • 無限の知識を持つ壁打ち、ブレスト

  • 予約や店選び

  • シンプルな業界のリサーチと考察

  • 資料作りやデータまとめ

  • クリエイティブを含む、あらゆるアイディアの案出し

  • 文章の下書き執筆

  • スケジュール管理

  • カスタマーサポート

  • 自動応答でのメール作成と返信

議論役から秘書役まで、なんでもこなす万能な相方と言っても良いでしょう。おまけにプログラムも書けるのです。こんな相方が自分の傍にいるかいないかでは、仕事の生産性に大きな差が出るのは間違いありません。そして、プラグインの進化やAIそのものの進化によって、もっと色々なことができるようになるでしょう。

まとめ

AIがクリエイターの仕事を奪うのか、そしてクリエイターは学ばなくてもよくなるのか、という答えについては現状「もっと学ぶ必要がある」と考えるのが自然です。なぜなら、AIが進化すればするほど、簡単な仕事は消えていき、AIでは対処し切れないような難しい制作や問題解決が、人間の仕事になるためです。AIが進歩すれば、より優れた仕事を求められるので、その中でも生き延びるには、より高度な知識と感性を持って、ものづくりができるようになる必要があります。

一言で言えば「AIでもできるじゃん」と言われない仕事をできる人材になろうということです。

だからこそ、僕たちの「リンク・ヴィレッジ」では経産省も提唱する「高度デザイン人材の育成」を目標の1つに掲げているのです。高度デザイン人材とは一言で表すと、高いレベルでの事業課題や社会課題を解決できる人材です。UXデザインやUIデザイン、デザイン思考といったデザイン的アプローチを使いこなし、ビジネス課題や社会課題を解決する。そんな、AIに代替されにくい、高次元の仕事が出来るスキルを育てられる場は、そう多くはありません。

しかし、今後はその高次元な問題解決こそが、一般的なスキルになると言っても過言ではないのです。単純でシンプルな問題は、AIが解決できるのですから。AIは、AIにはできないレベルでの創造力を人間に求める世界を作り、その結果、人がより深い創造性と実行力を必要とされる時代を生み出します。学ぶのをやめてはいけません。むしろ、もっと学びましょう。だからこそ、リンク・ヴィレッジやuptickを使ってください。AI時代においても価値を発揮できる力を得るための重要な機会となるでしょう。それこそが、AI時代においても価値を出せる最短距離となるはずです。

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