徳島の人権教育が素晴らしい。徳島県立人権教育啓発推進センター「あいぽーと徳島」では、未来を担う子どもたちが「人権」と向き合い、自分なりに考えるきっかけをつくるため、様々な人権教育を行っている。その活動の一環として、徳島では「人権に関する児童生徒の作品」を毎年県内の児童生徒から募集している。いくつか読ませていただいたが、レベルがすごい。その中でも、高校1年生の女子生徒が書いた文章は圧巻だった。
人権を取り巻く状況は、同和問題や学校での悪質ないじめなど、従来の人権課題に加え、各種ハラスメントや性的マイノリティに対する偏見・誤解、インターネット上での人権侵害など、様々な課題が顕在化している。しかしながら、人権教育の啓発がかなり遅れている自治体もあるため、ぜひ徳島が取り組んでいる人権教育を参考にしていただきたい。
人権とは、すべての人が生まれながらに持っている権利だ。ただ、人類の長い歴史で、この権利が世界共通で皆が持っていることとして明文化されたのは、世界人権宣言が1948年に国連で採択され、1966年に国連で国際人権規約が採択された。いまや「人権」や「人間の尊厳」とは発明のひとつだと言われている。