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「空蝉」

お久しぶりです、みたにです。

最近はバンドが活休したり
なんなら弾き語りでステージにも立てなかったり
そんでもって39度近い熱が出たり
プライベートでも色々ありましたがなんとか生きてます。

inch.が活休してから2ヶ月。
ここらで忘れられないように、inch.のことを書こうかなと思いまして。
そういえばやろうとしていたことをやろうかと思い立ちやってみます。

作曲者みたにの楽曲解説〜〜〜〜ぱちぱち

ということで。
inch.の楽曲の約七割の制作をしていた私が自ら筆を取り、inch.の曲への入り込みを更に深めて頂こうかなと思った次第です。

さて今回は。
物販で投げ銭で販売されていたデモCDにて、ボーナストラックとして収録されていた「空蝉」という曲の解説をしてみようかなと思います。

この曲ほんとに聞いてもらった方々からの反応が良くて、めちゃくちゃ嬉しいんです。聞いて頂いて、ありがとうございます。
この解説を見ながら改めて、お手元の音源を聴いてみて貰えたら嬉しいです。

この曲はまだバンドをやるはるか前。
ソロでもがいていた俺が、地元の北海道を思いながら書いた曲でした。
実は作ったのは、もう2年くらい前になります。


空蝉 歌詞
swelterring heat, Fallen petals
I've missed you. be about to cry.
(うだるような暑さ、花弁が落ちる)
(懐かしいな。泣き出しそうだ)

僕の地元、北海道釧路市。
色んな思い出がそれはそれはてんこ盛りなんですが、その沢山の日々を一人きりの東京の部屋で思い出していたわけです。

dripping sweat,gust blowing through
ice cream sinks in. loved those days.
(滴る汗、拭きぬける風)
(アイスが沁みる。あの日々が大好きだった)


北海道の夏は気温は高くないし、湿度が無いから風が吹くと涼しげで今思うとほんとに過ごしやすい。w
高校生時代にやっていたバンド名drop the ice creamと混ぜて、昔をずーっと思い返す。
東京にいる現在と過去を混ぜ合わせて、そのギャップをモヤモヤと考えていました。

何もかもが違ってたんだ
青い空を見上げて思う 空蝉

昔考えていた、未来の自分。
そして現在の自分。
昔の行い。
全て間違っていたように思えて思わず空を仰いでみると、そこには青い空。
綺麗だなあと脳死した頭に響くのは聞き慣れていない蝉の鳴き声で。(北海道には一部地域を除いて蝉はいないのであんまり聞いたこと無かったんですね)
過去にはもう戻れない事を告げられてるような気がしました。

辛かった楽しかったなんて 儚く咲く花火のように 闇に消えて

釧路市には夏に大きなお祭りがあります。
それは、大きな3尺玉が打ち上げられる花火大会が開催されるどんぱく祭り。
その花火が咲いては散っていく様が、思い出した過去と重なったんです。
鮮やかに咲いては散り、最後に残るのは静寂と暗闇。


もう戻れないよ間違ってたって いまさらきづいても遅いさ Crying won't help.(泣いたって無駄)
さよなら

まあこの辺は歌詞の通りですね。w
最後のさよならは、果たして何からの別れなのか考えてもらえるとわりと楽しいかもしれないです。


何もかもが違ってたんだ
赤い空を見上げて思う 綻び

2番に入りましたね。
基本は1番Bメロと同じですが、ここでは赤い空を見上げてますね。
これはまさに花火を見ているその瞬間です。
どんぱく祭りには基本的に友達とか恋人とかと行くんですが、僕一人で行ったりとかもしてたんですね。あんまり人付き合い得意なタイプではなかったので()
周りの幸せそうな空気と自分とのギャップが、花火がほどけて消えてくのとなんだか同じに見えたんです。 


水面に映る景色 きれいにも いびつにも
歪んで溶けて消えて 何もない まるで今の僕みたいだ

どんぱく祭りの会場は、漁港が止まるような大きな川の辺りで行われます。(どこの花火大会もそうなのかな?)
水面に映る景色、これこそ釧路川に咲く花火そのものです。
花火が綺麗に咲いて、それが波によって歪に歪められていく。
そして元には戻らないまんま溶けて消えていく。
その様は当時、東京で何も残せていなかった自分のようだったんです。


辛かった楽しかったなんて 儚く咲く花火のように 弾け消えたんだ
辛かった楽しかったなんて 儚く咲く花火のように 繰り返すたび
もう戻れないよ間違ってたって いまさらきづいても遅いさ Crying won't help.(泣いたって無駄)
さよなら さよなら

大サビは1番サビと同じようなことを歌ってますね。つまり歌詞の通り。w
しかしここもさよならに注目していただいて、誰にさよならをしているのか?
何にさよならをしているのか?
そのあたりは聞いていただいているあなたに委ねたいな、と思ってます。


今更なんだけども。
すげーー恥ずかしいですねこれ。w
自分の心中を全てさらけ出してるようなこの感じ、下手したら裸見られるより恥ずかしいかもしれない。w

でも前々からやってみたかったことなので、意を決してやってみました。

俺の中の過去への執着のようなものとか
現在への無力感だとか
そういう物がこの曲には凄い込められていて。

弾き語りで歌っている時や、inch.でギターを弾いている時にその気持ちを伝える為に。
正確にはそれを伝えて、同じような気持ちをもし持ってる人がいたなら、その人に貴方は1人じゃないよ、大丈夫だよと伝える為に。
僕はこの曲を演奏しています。
かなり拙いかもしれないけれどね。


少しでも曲の世界観が伝わったらいいなあ、、
夏のうだる熱気と花火の散り様。
貴方の後悔と無力感。
全部、貴方だけで抱えるには重すぎるかもしれないから、空蝉を聞いて少しだけ我々inch.に預けてくれたら嬉しいな。

ってなわけで今回はここまで!
不定期更新してくから今後も宜しく〜〜!!
またね!!

バンドの演奏動画は無いから、個人の方で失礼!
https://youtu.be/x_xT0amtnz4?si=8m1_XfmocTL-BkCe


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