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はじめてSS席が当たったはなし

宝塚を見るようになってもう3年が経つけれど、今回初めてSS席が当たって観劇しました。
はじめてのSS席がご贔屓の公演。
当たった時は、今年の運は全部使ったなあと思いました。
席は6列目のどセンター。
トップスターの0番がど正面の席。
座った瞬間に「これはやばいぞ…」と思いました。


SS席の感想は、とにかく25年の人生で一番美しいものを見た興奮と、あまりの眩しさに目がチカチカしちゃって、ウワーーーーーーと思ってるうちに終わりました。


印象的な瞳


印象的だったのはわたしのご贔屓月城かなとさんの目。

一緒に舞台に立つ組子の皆さんが、れいこさんの目の芝居がすごいと仰ってるのをよく聞くけれど、オペラグラスを介さずに生で見るれいこさんの目は本当に印象に残っている。

何が驚いたって、芝居とショーで瞳が全然異なるのだ。

芝居で道真を演じている時は、水面みたいに瞳が揺れていて輝いていた。
才があるからこそ周りのことが分かりすぎる生きづらさと、全てを知っているような若さゆえの驕り、そして自身の未来への希望と不安が表れているように感じた。
シーンによってそれぞれの濃度が変わるのも印象的で、道真ほどの才が無くても、青春や思春期を経験したことのある人間は、懐かしさや愛おしさをその瞳に見るんだろうなと思いました。

ショーでは、れいこさんの瞳は大きな海のような気がした。
どこまでも深く深く瞳に吸い込まれていく。
全てを飲み込まれ溺れそうな不安と、その先にあるまだ見ぬ姿への陶酔、舞台を掌握する包容力。
そこに存在するだけで、強くて美しかった。


DeepSeaの話

ショーについては終始ときめきっぱなしで、かっこよさに口が開きっぱなしでした。
他の人を釣ってるな〜って思って初めてめちゃくちゃ目を見られてた!?!?って気づく感覚は、今まで数多のオタクしてきましたが初めての経験で、びっくりしちゃった。

最初銀橋にスター勢揃いで照明が一気につく演出(チョンパ)は、天国があるならこんな場所だろうなと本気で思ったし、衣装のスパンコールもアイシャドウの大きなラメもキラキラ輝いていて本当に美しかったです。死ぬ前の走馬灯で必ず見たい絶景。

そして絶対に忘れたくないのが中詰序盤の男役総並び。れいこさんの指差しウインク。
みんなが想像する「宝塚」が詰まった仕草を狙い撃ちされたの、本当に寿命が縮むかと思いました。ふつうに「ヒッ」って声出ました。

ラテンショーだから、普段物静かな三日月みたいな月組の男役達が、太陽のように輝きオラついてるの見るだけでも心臓に悪いのに(褒めてます)、釣られるともうダメですね。
正直プロローグ、中詰二回、男役群舞で目が合ったというか見つめられていたの本当にど真ん中のおかげです。遮るものが何も無く目の前にいたの本当に夢みたいでした。


今まで見えてたものは何だったんだろう、聴こえていたものは何だったんだろうと思うくらい、大好きな舞台人への解像度が上がったことが何よりも嬉しかったです。

今回の席、一生のご褒美だったと思うから、私はこれを胸にまた毎日頑張ります。
最後の日まで贔屓を応援できるように毎日ちゃんと真っ当に生きます。


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