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GWの電車内 殺意

時々、様々な個々の問題が結合して大きな負担となってのしかかることがありますよね。まるで、①の原子が、何故か②の原子と結合して分子になってしまって、それどころか、③も④も重なって、意味のわからぬ感情分子ができてしまうことが。

運の悪いことに、GWに入る前日にそれが僕にも起きてしまい、その日の夜はほとんど寝ることができませんでした。

で、GWに突入です。僕の業種はGWでも仕事があるので、仕事に行かなければなりません。間違いなく忙しいとわかっているGWを新入社員として挑むだけでも充分嫌な原子の一つとなるというのに、なんてことでしょう、電車の中は浮かれた奴らばかりです。

今の精神状態では、全方位が敵です。

まず、キャリーバッグを持っている人たちは間違いなく敵ですね。4/30、5/1、5/2も休みにして、10連休の大型旅行にでも行くのでしょうかね。嫌悪です。

野球のユニフォーム姿の学生たち。何年か前まで彼らと僕は仲間でしたが、社会人となってしまった僕は、彼らの過酷な1日練習や、地獄のランメニューなどは、単なる青春の1ページだとしか思えません。

春物に身を包んだ紳士淑女の諸君。彼らがどこで何をするために電車に乗っているかはわかりませんが、爽やかな色の服でスマホをいじっているだけで、こいつらは今から楽しい何か(デートとか、BBQとか!)に向かっているのだと断定しまう僕の精神ですので、敵です。

そして子どもたち。小さな背丈に大きなリュックを背負って、どこに行くのか、楽しげな様子ですが、その無邪気さがダメです、僕の精神を蝕みます。子供まで敵とみなしてしまうだなんて、もう僕の精神は完全に終わりきっています。悪の権化です、これはまさに。

最後に、スーツ姿の男を発見しました。可哀想に、彼は僕と一緒で、今日も仕事なのでしょう。しかし、僕はそいつですら敵とみなす壊れっぷりです。なにせ、GWが仕事でも、僕のように全方位に牙を剥いて唸ることなくひたむきに仕事場に向かっていそうな彼を見ていると、自分が小さい奴だと突きつけられているようで、憤慨してしまうのです。

まったくどうしようもない状態です。

あぁ、ですが、電車から降りると爽やかな、涼しい風が体を吹き抜けました。
電車内の誰にも喧嘩をふっかけなくてよかったです。
GW、頑張ります。


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