レモン生活はじめてみませんか? その6
これまでの「レモン生活」
→ レモン生活はじめてみませんか? その1
→ レモン生活はじめてみませんか? その2
→ レモン生活はじめてみませんか? その3
→ レモン生活はじめてみませんか? その4
→ レモン生活はじめてみませんか? その5
秋分の日も過ぎ、少しずつ暑さも和らぎ、過ごしやすい季節になってきましたね。
ベランダのレモンの葉は夏の暑さに当たって、より大きく色も濃くなり、
レモンの実もぐっと大きくなってきました。
そんななか、私は8月に右手首を骨折してしまい、腕を三角巾で吊る生活を。
ようやく9月の最初にギブスもとれ、今はリハビリ中です。
左手で、如雨露(じょうろ)に水をいれて水やりをするのも結構難しく、
ここでまた転んで骨折したら困るなぁ、、と躊躇し少し手入れもさぼり気味。
ちょっと目を離していた隙に、、、、やっぱりベランダのレモンに
レモン好き達が知らぬ間に集まってきていたようです、、
私もあなたもレモン好き??
レモンの木にびっちりとついている白くてふわふわした虫を発見。
ワタフキカイガラムシ(別名イセリアカイガラムシ)。
カメムシ目のワタフキカイガラムシ科の昆虫で、樹液を吸い、木を弱らせる害虫です。
カイガラムシが持つ口吻(こうふん)とは、
カメムシ目のすべての昆虫に備わっているストロー状の口のことで、
これでチュウチュウと樹液を吸うのですね。
このカイガラムシ、冬は休眠しており、春になると活動を始め、夏にかけて増殖していきます。
なんと!メスのみでの単為生殖が可能。
で、どこからこの虫はやってくるの???
うちは高層のベランダなのに、なぜっ!!
とよく質問されます。 こたえは、、、
風に飛ばされて〜〜〜るるる♫〜〜〜
どこかの植物に着地することができれば、そこで増殖を始めることが可能なのです。
植物の樹液は、炭水化物(糖分)が豊富にあります。
カイガラムシはこの栄養豊富な樹液を吸い、貝殻状の外殻(虫体被覆物)を分泌して
身を守ることに役立てているのです。
そして残りの糖分は、不要なものとして排泄されます。
これは「甘露」と呼ばれています。
この排泄物である甘露は、樹液をろ過した高濃度の糖分なので、
アリなどの生物にとっては大好物、そして栄養源になります。
あれ??? アリって、、たしか、、、、
そうアリは、アブラムシのお尻から出す排泄物である蜜にも好んで集まってきますよね。
アリって「はたらきもの」って言うようなイメージがあるけれど、
アリって他力本願? 棚からぼた餅タイプ?なんですね。
アリが集まる先には、アブラムシやカイガラムシがいる!!
と注意しておくことも大切ですね。
そして、虫が集まり始めると、病気も発生しやすくなってきます。
「すす(煤)病」は葉の表面にすす(煤)がついたように灰色から黒に変わり、見た目が悪くなるばかりでなく、光合成ができなくなることで栄養不良になり、発育が悪くなります。
その他、夏枝や秋枝の葉にはミカンハモグリガ(幼虫)が侵入します。
葉の中に小さな虫がもぐり、白っぽく絵を描くように食害しながら移動します。
また葉裏に寄生し、吸われると葉の葉緑素がなくなり、白いカスリ状の斑点となるのがハダニ。
強風でトゲにより傷がついたり、ミカンハモグリガによりかいよう病になりやすくなります。
虫がついて弱った植物に忍び寄る病気、、、。
もう踏んだり蹴ったりですねっ!!
虫や病気をみつけたらどうする???
さて、虫や病気を見つけたら、、、
出来るだけ早く防除しましょう!
人間も植物も病害虫には早期発見が大事!!
アオムシは、捕殺っ! 素手が嫌なら割り箸でつまんでポイッ!!(頑張れ!)
かいよう病を防ぐため、トゲは出来る限り切り取る!
たんそ病の黒いすすは、布で拭けばとれます!
そして、カイガラムシは、古い歯ブラシなどでこそげ落とす!
オーガニックにこだわる方には、アブラムシやハダニには、
食品成分からできた化学殺虫剤ゼロの殺虫殺菌剤もあります。
レモンの虫や病気を実際にみたり、聞いたりすると
レモンを農薬を使わずに育てるのは本当に大変だな、、とつくづく感じます。
先日レモン農家さんと電話で話をしていたら、農薬不使用のレモンのハウス内でも
毎年何かしら、虫や病気が大量発生して苦労しているとのこと。
いろいろと工夫と努力を重ね、さらに天候や災害と闘いながら、
美味しいレモンを作り出しているレモン農家さん。
自分でレモンを育ててみてはじめてわかる苦労。
自然の恵は、この苦労の上に成り立っているんだな、と自分で育てたレモン、
そして農家さんから届いたレモンが愛おしくなります。
△ 農薬は、使用範囲が法律で決まっているので、パッケージの記載をよく確認して使用しましょう。写真の製品は、レモン(果樹)なら、アブラムシ類やハダニ類に適用(使用が可能)があります。
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