食虫植物の罠にハマってみる?[7・春~初夏編②]
これまでの 「食虫植物の罠にハマってみる?」
→食虫植物の罠にハマってみる?[1・秋編]
→食虫植物の罠にハマってみる?[2・想い出編]
→食虫植物の罠にハマってみる?[3・早春編-①]
→食虫植物の罠にハマってみる?[4・早春編-②]
→食虫植物の罠にハマってみる?[5・早春編-③]
→食虫植物の罠にハマってみる? [6・春~初夏編①]
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執筆・写真 * 花咲 和奏(はなさき・わかな)
プロフィール
幼少期の趣味は「タネ集めとタネ採りのための植物栽培」という筋金入りのプランツラバー。
植物関連の施設に勤務し、1000種類を超える植物と向き合う日々。
たまにフラっと世界の秘境へ出かけ、野生植物の自生地を訪ねてリフレッシュ。
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食虫植物の罠にハマったままの花咲和奏です。
春から初夏は、サラセニアの花が咲き誇る季節となります。
花が群生して咲く様子を見ると、夢見ごこちに~♪
今回は、ちょっとではなく、かなり変わったかたちと、
不思議な構造をした花を咲かせる、サラセニアの花についてのお話しをします。
花の構造がわからない!
サラセニアを育てはじめて迎えた翌春、
その株に花が咲きました。
それはそれは不思議なかたち。
その花は下向に開き、舌ベロのような花びらが5枚ありました。
萼(ガク)は、かなり大きいうえに、厚みもあります。
せっかくなので、交配をしてタネを採ってみたい!
と、思った私は雌しべ(柱頭)を探したのですが…
ない…わからない。どこ!?
その日は交配をあきらめて、当時、数少なかった食虫植物の栽培書を読み漁りました。
そして、やっとわかったのです!
まとめると、
サラセニアの花は、このような構造になっていました。
雌しべは傘状になっていて、逆さに開いています。
その開いた先端5か所の内側に柱頭があるのです。
子房も5部屋に分かれており、
交配のチャンスを逃さないような、花の構造になっていたのです。
衝撃を受けた瞬間でした!
そして、無事に花粉を柱頭に乗せて、交配完了。
秋にはたくさんのタネが収穫できました♪
葉のかたちや模様だけでなく、花の構造までも魅力的な食虫植物、サラセニア!
とても素敵な食虫植物です♪
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