樋口 明日香

「風景の見え方が変わる」体験や話や本が好き。 NPO法人まちの食農教育 代表(徳島県神…

樋口 明日香

「風景の見え方が変わる」体験や話や本が好き。 NPO法人まちの食農教育 代表(徳島県神山町) https://shokuno-edu.org/

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自己紹介

はじめまして、樋口明日香(ひぐちあすか)です。 徳島市で生まれ育ち、神奈川県で小学校教員として勤めた後、徳島県へUターン。神山町で2016年に立ち上がった農業の会社 Food Hub Project (以下 FHP)の食育係を経て、現在は NPO法人まちの食農教育 の代表(というのもこそばゆい感じの、代表)。 2010年から通い始めた料理教室、白崎茶会 では、食卓に並ぶものがすべて自分の手で作れるというレシピに出会い、苦手な食べ物を好きになり、好きなものはますます好きにな

    • 25_わたしの言葉を〝みんなの言葉〟にしていく道のり

      新年度が始まって1ヶ月。 今年度の先生方との顔合わせは広野小学校から始まった。神領小学校は今年度から地域関係者との座談会を開催するはこび(5月初旬)。 高校の社会人講師は継続。まめのくぼへ行き、着任された先生方と一緒におにぎりと味噌汁(生徒が開発したオリジナルソーセージ入り)を食べた。なんてよい時間。 変わり続ける景色 まめのくぼで2019年から栽培している「神山小麦」は、栽培エリアを少しずつ広げている。昨年度は生物多様性活動認証(県内の高校では初)を取得し、今年度は有機

      • 24_歩み続けられる根拠を探す

        2023年度が終わらないんじゃないかと思っても、ちゃんと3月31日はやってくるしあと数時間で4月1日になってしまう。 今日は神山まるごと高専の入学式。わたしは同級生と再会。お子さんが高専に入学されたとか! おめでとうおめでとう。 そして、なんだかうれしい気持ちが続いているのは昨日完成したこちらのショートムービー(下リンク🔗)の余韻。 制作は「雨を聴く株式会社」の川口泰吾さん。10月以降、様々な活動の様子を撮りためてくださって、素敵なムービーにまとめてくださいました!とてもう

        • 23_子どもたちが真ん中にいる風景

          神山町の「まちを将来世代につなぐプロジェクト」(通称:つなプロ)の報告会が大阪で開催された。登壇された方々やスタッフらと普段できない話をたっぷりできたのが何より良かった大阪の夜。乾杯! いつも方向性を迷ったときに立ち返る、神山町の創生戦略「みなさんへ」のパート。何度も何度も読み返してる。 そういえば、城西高校の校歌にも「次の世代へ 次の世代へ」って歌詞が入ってたなー。 今週は10代の人たちとの関わりが多くて、なんだかもうたまらんな…という気持ち。 神山小麦でつくる神山

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          22_時間をかけて起こるものごとを、楽しみにしていたい

          軽井沢へ。 林さん(NPO理事)の秘密基地を案内してもらい、その翌日は軽井沢風越学園へ。土地勘がない上に行き当たりばったりでスケジュールを組んでしまい、軽井沢・松本間を2往復することになった。土地勘のある人なら「ありえない!」行程らしい。 軽井沢風越学園の訪問日は大雪。飛行機は欠航。でも運よく馬搬を見ることができた。駐車場では保護者の方々が何人も出て雪かきをしてくださっていた。タイヤがほぼ埋まるくらいの雪が数時間で降ってくるとは。雪のかけらもなかった前日からの景色の変わりよ

          22_時間をかけて起こるものごとを、楽しみにしていたい

          21_一人ひとりが、一匹、一羽、一頭が大切にされていると感じられる場所

          長野県伊那市立伊那小学校の公開学習指導研究会へ。10年前に参加した時は「個」と「全体」のバランス、学級経営に関心があったけれど、今回は「生きもの」と人とのかかわり、それらを積み重ねた子どもたちの姿が見たかった。神山町で取り組んでいる「食農教育」につながる何かを得たいという気持ちを携えて。 参観して感じていることをメモで残しておきたい。 どの学年の内容も魅力的で、体が三つくらい欲しいと思ってしまう参観授業。3年生を参観。 授業場所である「湧水の森」まで徒歩で向かった。

          21_一人ひとりが、一匹、一羽、一頭が大切にされていると感じられる場所

          20_「みんなでつくる」をどうつくっていくかに関心がある

          心痛む1月のはじまりから早くも1ヶ月。 先日、小学校2年生が雪の中収穫した野菜を地域の店舗前で販売し、売上の使い途を考えている。農業高校の生徒は神山小麦でラーメンを完成させたり、リーベフラウ(石井町)の協力ですだち胡椒ソーセージをつくったり。ファームクラブの学生、は地域の人にお声がけして収穫したお米とカレーライスを振る舞う小さな感謝祭を開いた。毎週、盛りだくさん。 子どもだけではない。昨日はドバイ、オーストラリア、イタリアから来られた方にお会いした。この3週間で視察対応が8件

          20_「みんなでつくる」をどうつくっていくかに関心がある

          19_〝まち〟という言葉のもつ意味合いがわかると、見える景色もかわる

          収穫した大豆を手に校庭を横切る子どもたちの後ろ姿は石原夏果さんに撮ってもらった写真。るんるんと音が聞こえてきそうでとても好きなショット。 まちの中で、小さなチャレンジを重ねていく 1、2年生が野菜を、3年生が大豆を育てていた畑は、11月下旬から12月中旬にかけて収穫ラッシュ。 一部、虫に食べられたり病気になったり予想に反した成長スピードだったりしたものもあったけれど、概ね順調。育てた野菜をどうするか?の部分では学年ごとにやってみたいチャレンジがあった。 1年生「野菜を

          19_〝まち〟という言葉のもつ意味合いがわかると、見える景色もかわる

          18_すごく大きなテーマは、すごく身近なところから達成しなければいけない

          「サントリー1万人の第九」の本番を終えて、帰りの高速バスの中で書いている。やっぱり本番は楽しかった! まさか第九のあとに一万人で「六甲おろし」を歌うなんてことは思ってもみなかった。さすが寅の年。「六甲おろし」を完璧に歌い切った自分にもびっくりだわ(『おはようパーソナリティ道上洋三です』を聴いて育った人です)。 ベートーヴェン作曲 第九交響曲 合唱付き。レッスンが始まった10月半ばから今日まで、たくさんの気づきと学びの1ヶ月半だった。歌詞はドイツ語。耳慣れたメロディーだけどぜ

          18_すごく大きなテーマは、すごく身近なところから達成しなければいけない

          17_食べものとの関係性を育んでいく

          実りの秋。 10月中旬に開催したSchool Food Forum では多くの学びや新たなつながりが生まれた。そのあと参加した全国学校給食研究協議大会では公立小・中学校の給食に関する動向をインプット。8つの分科会全部にそれぞれ参加したくなるほど、学びが多かった。11月頭には徳島県主催の「食育フェスタ」に登壇し、食農NPOの活動を紹介させてもらった。県内の食育関連の取り組みがズラッと紹介されており、一堂に会する、という場の良さを感じた。 今秋、町内の農体験も充実。大人×神山校

          17_食べものとの関係性を育んでいく

          16_教室は畑に、音楽は食に

          大好きな9月(誕生月)が矢のように過ぎ、あっという間に10月。誕生日は父母とオバたち(←育ての母たち)へ「ありがとう」を伝える日、そして今を生きていることに感謝する日になった。姪と甥が毎年描いてくれる似顔絵はやっぱりうれしい。あたらしい1年のはじまりはじまり。 School Food Forum2023に向けてここのところ多くの時間を割いているのがSchool Food Forum2023の準備。開催まであと1週間。お話を伺いたい方々が揃って神山町に駆けつけてくださる盛りだ

          16_教室は畑に、音楽は食に

          15_あたらしい組み合わせで巡る、スタディツアー

          阿波踊り最終日の8月15日から神山まるごと高専のサマースクールが始まった。天候が不安定だったためスケジュールの変更もいくつか。無事に最終日を迎えた20日からは城西高校神山校のスタディツアーで岐阜、三重を訪ねた。 あたらしい組み合わせで、同じ景色を見る 2つの視点(地域と学校の関係/農業高校の学びとは)を携えて巡ったスタディツアー。私は神山校で迎える8年目の夏。今後もかかわり続ける(あるいは力を注ぐ)ための自身の熱源を探るような時間に思えた。 スタディツアーの翌週は、町内

          15_あたらしい組み合わせで巡る、スタディツアー

          14_歌うたう、下半期

          先日初めて「酵素風呂」を体験してきた。全身にかかるぬかの重さがずっしりと心地よい。 (ぬか床の野菜って、こんな気分なんだろうか?) 7月後半の活動海と山で暮らす、高校生の「食」事情 隠岐島前高校(島根県海士町)の生徒さんたちが神山に滞在していた。交流を企画していたあゆハウス生(神山校の寮生)から食農関連の話をしてほしいと声がかかり、同席した。海士町と神山町、それぞれの寮の食事の話。よりよくしていきたいんだと熱く話す高校生。一緒にその解決に心を向けるハウスマスターの存在を心

          14_歌うたう、下半期

          13_迷子になった6月、バランスとりたい7月

          写真は田植え直後の田んぼ。一雨ごとに勢いを増す草が気になるこの時期。草を気にする方々が多いまちでは常に何かに追われているような気分。畑と田んぼに関わる、日常に取り入れるということは、なかなかに覚悟のいることです。 6月の活動 6月は神山校の寮(あゆハウス)で暮らす学生とまるごと高専生の交流会に始まり、小学校では田植え、大豆の播種、さつまいもの苗植えを実施。 神山校では地域の方々が参加する学校運営協議会が開かれた。そして歌のレッスンも実施(ここ数年、音楽担当やってます)。生

          13_迷子になった6月、バランスとりたい7月

          12_スタートダッシュの4月、地に足つけたい5月

          目にする山々がブロッコリーに見えてくる不思議。季節の移ろいを風景から感じられることの豊かさ。春は子どもたちの新しい学年のはじまり、新しい仕事、と変化が大きい季節。スタートダッシュのような4月が過ぎ、5月がやってきました。地に足つけたい心持ち。 小学校の農業体験 町内2校の小学校で今年度の食農教育の実施に向けて先生方と打ち合わせを行いました。引き続き行う活動、先生のアイディアをもとに新たに生まれる活動もあり、打ち合わせ自体がとても楽しい時間です。また、先生方の子どもたちへの

          12_スタートダッシュの4月、地に足つけたい5月

          11_みんなでつくる、食堂の椅子

          神山町ではこの春、新設校となる私立の高等専門学校「神山まるごと高専」が開校します。3月には「校舎・寮のお披露目」期間があり、連日多くの神山町民が見学に訪れていました。その数約1,500名。関心の高さが伺えます。 『まるごと食堂』と名付けられた食堂の運営は「フードハブ・プロジェクト」が受託し、「MONOSUS社食研」が調理を、そしてわたしたち「NPO法人まちの食農教育」は食事のコンセプトやガイドラインづくり、食堂にまつわる全体の取りまとめの他、食や農・ものづくりに携わる地域の

          11_みんなでつくる、食堂の椅子