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ミッションは、最高のランチをつくれ!買い出しからやったら、見事にサイコーなランチが出来た件

こんにちは、じぶん旅ジョニーです。「遊びが人生の骨格をつくる」をモットーに活動する我らは、子どもたちだけでランチづくりというミッションに挑戦。

やってみると、子ども達の好奇心が刺激される、プロジェクトラーニング(PBL)だった。
まさに子ども達のワクワクからスタートし、その途中経過に気づきがあり、それらが自己効力感の育成につながった。

やはり、「食べる」ってテンション上がるもんね。食への探究は、エンジンかかりやすい。


ポイントは

今回、振り返って、一番のポイントとなったのは、料理は、設計を自分たちでできることでした。なにを作るか、どの材料にするか、そこを自分たちで決められることで、モチベーションと、自分たちのスキルのコントロール、そして思考する過程を積める。さらに、仲間とやることで引っ張られ、普段やらないことでも「やってみた」につながる。

加えていうと、材料の購入時、それぞれの選択の幅が持てる。どのお肉を買うか、野菜を買うか/もらうか、自分たちで決めつつ、予算という条件も加わり、それをクリアした上で最上級の味を目指すというのが、いいプロジェクトマネージメントになる。

プログラム概要はこんな感じ

<テーマ>冬休み、「美味しいランチづくり」を極める3日間

<3日間の流れ>
1日目:顔合わせ&どんなランチを作りたいか作戦会議→ランチ作りその①
2日目:ランチづくり その②
3日目:ランチづくり その③→おもてなしランチ

<条件>
「1人1食300円x人数」の予算+お米は各自持参

<食材調達>
・スーパーで買ってもよし、農家さんと交渉して畑からいただくも良し、猟師さんの「とれたて」をいただくも良し。

<おもてなし>
最終日ランチは、来場したオトナ達に振る舞う

普段から、経験に価値を置き、まずやってみよう!と、自分たちで野菜やお肉を切って豚汁を作ったり、猟師さんが捕獲したイノシシを捌いたりしている我々ですが、メニュー決め買い出しから彼ら自身でやってもらうのは、新たなチャレンジ。

さてさて、どうなったかお伝えしましょう

さあ、サイコーのランチをつくるのだ!

1日目

メニュー決め

さて、2チームに分かれ、それぞれチーム名を決めたら(イチゴチーム / ひき肉デスチーム)、メニュー決め。はい、わかっております、ここがいちばん時間がかかりそうだと。

普段調理する子 / しない子、最高のランチってなに?俺は⚪︎⚪︎食べたい。

それぞれの作りたいもの、できる/できない、食べたいもの/食べたくないものetc. をすり合わせ。

そこから、料理の本を見て、「美味しそう」x「できる」の掛け合わせからメニューを絞り込んでいきます。「できる」を優先させるイチゴチームと、「食べたい」を優先するひき肉デスチーム。チームカラーは出てきてます。

ようやく決まったメニューは、
・イチゴチームは、オムライス
・ひき肉デスチームは、チャーハンスープ

おお!最初に出てくるのがこれだったか。

買い出しする品を書き出し、お店へGO!!
この日は、300円x4名で、1200円が各チームの予算。

買い出し

さてさて、やってきました、地元のスーパーマーケット「ナリタヤ」。田舎のお店なので、地元農家さんの野菜が揃い、スタッフの皆さんも優しい。

1周するかしないかで、子どもシェフ達、あっさり品物を決めレジへ。
早い!驚くスタッフ陣。

そして、両チームあっさり予算オーバー。計算していないことに、これまた驚くスタッフ陣。

「ジョニー呼んできて」と、期待と共にレジに呼ばれるワタシ。

「予算オーバーしちゃったんだけど」と。
「そうか、残念だね、予算内でどうにかしよう」
と告げると、顔が青ざめるシェフたち。余分に出してくれると思ったのでしょうか。甘い甘い。ニヤリ

1200円を超えた瞬間。ガーン

イチゴチームは、優しいレジのおばちゃんが「なに作るの?」と声かけてくれ、「それなら、人参1本で足りるから」とアドバイスもらい人参のバラ売り購入に変更。そのおかげで予算内に。おばちゃん、ありがとう!

ひき肉デスチームは、予算オーバーの瞬間、作ろうとしていたスープをあっさりやめ、チャーハンのみにシフトチェンジ。これで買うものが一気に減り、予算も大幅クリア。

ここでも、それぞれの分かりやすいチームカラーが出てくる。

調理+試食

さて、調理の時間、子ども達、意外にやりおるのです。
かまどの火をつける係、野菜をカットして炒める係、その合間には、かまどの火加減の調節も必要etc. 各チーム4人しかいないメンバーがてんてこ舞い。だいたい全体を理解している子は、1名くらいしかおらず、その子の指示にみんな従う。
初日だったこともあり、全員で1つの作業をやる動き方が多かったかな。

オムライス&チャーハン完成

決して、すごく美しい見栄えではないけれど、自分たちで作ったランチは、美味しかった。そして、「あんなに作ったのにこれで4人分か」と、お腹を満たすには思ったより量が少なかったという意見も(なんせ予定していたスープを急遽やめたからね)。

2日目

そんなこんなで1日目は終わり、2日目スタート。
なんとこの日、2-3品をものすごい集中力と分業で作り出したのです。1日目は、1品作るのにてんてこ舞いだったのに。

大きな違いは、

  1. メニューのレベルアップ

  2. 分業制への移行

みんなでメニュー決め

1.メニューのレベルアップ

1日目にある程度できる感覚と量を掴んだシェフ達は、「いけそうだ!」と更に「食べたい!」にチャレンジ。
予算は1日目より人数が増え、1チーム2,000円。

2日目のメニューは、唐揚げと焼きおにぎり、そしてポテトサラダ

2日目から、料理大好きっ子も加わり、その子の「できる」を信じて唐揚げにしたひき肉デスチーム。さらに、エビとじゃがいも揚げてエビ揚げ&フライドポテトも作ることに。
え、大丈夫?

エビって予算内で買えるの?揚げ物大丈夫?
オトナが決めていたら絶対にしないメニュー。

しかし、これ、信じて任せると、とても美味しそうに完成。さらに揚げ物慣れている子と交代で、揚げ物初めてチャレンジする子も。「あ、できるじゃん!」と「こんなにおいしくできた」の合わせ技でかなり料理へのモチベーションもアップ。やってみてできた経験が、こんなに自信になるんだね。

また、イチゴチームは、頼りになるメンバーがお休みのため、出来ることを堅実にするメニュー設定として、ポテトサラダに。これなら簡単に出来るだろう。

と思いきや、終わった後の感想は「ポテトサラダがこんなに大変だったとは!」。いつも簡単に食卓に出てくるけれど、こんなに手間がかかっていると気づく。

1日目に比べ、見栄えもいいしバリエーションも圧倒的に増えたメニュー

2.分業制への移行

また、この日の大きなポイントととしては、分業し出した点。
昨日は、「なにしたらいいだろう」と見ていた子達が、だいたいやるべきことがわかり、そして「早く食べたい」という気持ちから、それぞれ分担制に。2日目で、チームが機能し出したのもあったかもしれない。

しかも、誰がどこの担当と言っているわけではなく、飽きたら適度に交代して気分転換しながら、入れ替わり立ち代わり分業しているのです。焚き火、揚げ物、切る係。

それぞれの分担で、あっという間に、美味しいランチが完成。

それぞれ分業するシェフ達

補足:この日の買い出しは

そして、2日目も、普通にレジで予算オーバーしてきたイチゴチーム。

1日目の反省から、計算機を持ってきていた。けれど計算機をスーパーマーケットに持ってくるのを忘れた。というオチ。
昨日から前進している。けれど、まだ1発クリアには遠いイチゴチームでした。

結果、牛肉を豚肉に変更して予算クリア。牛肉、高かったことが学び。

予算2000円を1発クリアは祈ってもダメだった

3日目

そんなこんなで、3日目に突入。この日のチャレンジは、

  1. デザートづくり

  2. おもてなし

の2つ。

1.デザートづくり

美味しいデザート作りたい!
これは1日目から話題に出ており、ついにこの日、寒天ゼリーにチャレンジ。
しかしながら、寒天が固まらないこと。意外と時間かかった。それでも、食後にデザートがあるのは、うれしい。さらに、1日目に1品だったことから考えると、大躍進!

2.おもてなしする

また、最後、来てくださったトーさんカーさんにもおもてなし。せっかくなら美味しいものを食べてほしい。そして、何より、自分たちが美味しいものを食べたい。

最終日のメニューは、「炊き込みご飯」と、猟師さんに頂いた鹿肉ベーコンを入れた「スパゲッティ」。
どれも美味。

そして、来てくれたトーさんカーさんも、絶賛の声いただきました!何が良かった、この味は好きだったetc.こうやって、具体的にフィードバックをもらう機会が貴重でした。

デザートまで作れた3日目。料理のカラーにバリエーションが出てきた

補足:この日の買い出しは

さてさて、3日目の買い出しはというと、計算機も持参し、20円余る。はずが、50円オーバーのイチゴチーム。ご愛嬌。レジのおばちゃんの優しさに触れるのも、やり直し出来るのも、いい経験だね。

じぶん旅でやりたいこと

3日間の大きな変化

この3日間の大きな変化は、「自分たちで出来る」感覚をつかみ、自走し出したということ。
1日目は本を片手に調理していたシェフ達が、3日目、ほとんど本を触っていません。むしろ、「鹿肉」なんて普通の料理本には出てきませんからね。目の前あるものをどうしたら美味しく食べられるか。考えた末のスパゲティと混ぜご飯でした。

何より、自分たちでメニューを決めて、買い出しからやると、自分たちの中で、何をどう作るかのイメージと、何より「これを作りたい!」があるので、動きやすいんですね。

作る過程の把握だけじゃなくて、ゴールの共有&腹落ちが、こんなにも動きを加速するんだと、大事さを実感した3日間でした。



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