英語不要論

4年前くらいから仕事で英語を使うようになって思ったのは、国内だとあんまりニーズがないな、ということ。まぁ、私自身、仕事で英語を使いたいけど海外出張は面倒、という怠け者だったせいもあるが。(そう考えるとリモートワークの普及は本当にありがたい)

英語をバリバリ使って仕事をしていたのは前職でWebアプリのオフショア開発案件に携わっていた頃。もとはエンジニアで、技術への興味も失ってはいなかったので、Tech Leadという入社当初の肩書きには力不足だったものの、通訳しながらファシリテーションするくらいならある程度は熟せた。要は技術力と英語力の掛け算になっていたからそれなりに勝負できた。

ただ、世の中で喧伝されているような、グローバル化で英語が使えないと取り残される、みたいな雰囲気を感じたことはない。オフショア開発だとしても、プロジェクトで何人か通訳がいれば仕事は回るし、通訳のレベルも必ずしも超一流である必要はない。(超一流だからと言ってチーム生産性が劇的に向上する訳ではない)

となるとせいぜいキャリアの選択肢が増えるという程度。だから英語に興味がないなら無理して頑張る必要はない。

と、ここまでは暗にスピーキングやライティング(メールとか)を念頭に置いて話をしたが、リーディングやリスニングはどうか。

単なる情報収集というレベルであれば、日本語のソースなり、英語のソースを翻訳するなりすれば済む話なので必須とは言い難い。

すると残りは読書くらいか。原著は読みやすいし、翻訳版よりも安いことが多い。そして著者の言わんとしていることが伝わりやすい。ただしこれも読書そのものが苦痛という人には勧められない。

という訳でやっぱり、ほとんどの日本人には英語は不要という、成毛氏だか誰だかが言っていた結論に行き着いてしまう。英語を学ぶメリットはいくつか挙げられるものの、好きでもないのに強制するような話でもない。

逆に、好きなら実質的に上限がない世界なので、TOEICだの英検だのでいい点数を取って満足していると、いざ実践という段になって自分の無力さを痛感する。資格試験で高得点を取るのは入り口に過ぎない。ネイティブスピーカー基準で言えば、小学校に入れましたくらいのイメージ。

とは言え大人ならそこから学生生活を丸々やり直す必要は全くない。自分にとって興味や必要性のある分野について英語で情報収集したり発信したりすれば、自ずと語彙も関連スキルも身につく。

人と比べたり競ったりするのが不毛なのは何事にも言えること。強迫観念は怠けよりマシという程度でしかなく、害も少なくない。それから、プログラミングとかもそうだけど、皆がやりたがっていることに希少性はない。ずば抜けようにも競争が激しい。

したがってあなたは英語を勉強する必要はない。私は楽しいし仕事や投資にも役立つので学び続けるけど笑

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