将棋大好き

将棋の世界が大ブームですね。私自身ほとんど対局経験がなく、いわゆる「観る将」として楽し…

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将棋の世界が大ブームですね。私自身ほとんど対局経験がなく、いわゆる「観る将」として楽しんでいます。 将棋のファン層が拡がる中で、こんなレベルの私が、将棋のどんな部分に感動し、どんな期待を抱いているのか、藤井聡太さんを中心とした対局を観て感じたことを共有していければと思っています。

マガジン

  • 「観る将」が観た王位戦

    藤井聡太さんが2つ目のタイトルを獲得した第61期以降の王位戦をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た叡王戦

    藤井聡太さんが三冠目となる叡王を獲得するまでの道程と、その後をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た棋王戦

    藤井聡太さんが六冠目となる棋王を獲得するまでの道程と、その後をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た名人戦

    藤井聡太さんが七冠目となる名人を獲得するまでの2020年以降の道程と、その後をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た竜王戦

    藤井聡太さんが四冠目となる竜王を獲得するまでの道程と、その後をまとめてみました。

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祝「八冠」藤井竜王名人が全冠制覇を達成

彼はとうとう、いや何事もなかったかのように8つのタイトルを全て制覇してしまった。 しかも4つの一般棋戦における前年度覇者の称号も独占したままで。 彼がプロ入りした直後、8つのタイトルは8人のトップ棋士が分け合う群雄割拠の時代だった。 わずか数年の内に、全てのタイトルを独占する棋士が現れると誰が想像できただろうか。 全冠制覇を達成した後の記者会見で、彼はいつも通り課題と反省を口にした。 目指すゴールを聞かれると、「まずは実力を付けること、その上で面白い将棋を指したい」と答え

    • 「観る将」が観た第65期王位戦挑戦者決定戦

      5月30日、お~いお茶杯王位戦の挑戦者決定戦が行われました。ともに実力者の渡辺明九段と斎藤慎太郎八段の顔合わせとなっています。 渡辺九段は前期王位リーグで残留し、今期は羽生九段に敗れたものの、飯島八段、森内九段、西川六段、木村九段に勝って4勝1敗で白組優勝となりました。本局に勝てば、失冠した第81期名人戦以来のタイトル戦登場、そして意外なことに初めての王位挑戦となります。 斎藤八段は今期、予選を突破して3期ぶりの王位リーグ参戦となり、豊島九段には敗れたものの、石井七段、佐

      • 「観る将」が観た第9期叡王戦五番勝負第四局

        5月31日、叡王戦五番勝負第四局が千葉県柏市の「柏の葉カンファレンスセンター」で行われました。全八冠を持つ藤井聡太叡王がここまで1勝2敗と、20回を超えるタイトル戦で初めて先にカド番に立たされており、将棋界大注目の一局となりました。挑戦者の伊藤匠七段としては、先手番の本局で一気に決着を付けたいところだと思います。 前日のインタビューでは、藤井叡王は「苦しい状況ですけれど集中して考えるということは変わらないと思っているので、明日はこれまで通りそのことだけを意識したいと思ってい

        • ABEMAトーナメント2024 予選Dリーグの展望

          6月1日に、ABEMAトーナメントの予選Dリーグ初戦が放映されます。予選は12チームが4つのリーグに分かれて3チームずつの総当たり戦を行い、上位2チームが本戦に進出します。Dリーグの各チームメンバーのこれまでの成績を確認し、どのチームが予選を突破しそうか検討してみたいと思います。 チーム稲葉 稲葉陽八段 通算:24勝13敗(勝率0.649) 藤本渚五段 通算:5勝4敗(勝率0.556) 上野裕寿四段 初出場 チーム合計:29勝17敗(勝率0.630) チーム佐々木 佐

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        • 「観る将」が観た王位戦
          45本
        • 「観る将」が観た叡王戦
          48本
        • 「観る将」が観た棋王戦
          36本
        • 「観る将」が観た名人戦
          49本
        • 「観る将」が観た竜王戦
          53本
        • 「観る将」が観た王座戦
          31本

        記事

          第50期棋王戦挑決トーナメントの展望

          棋王戦は、シード棋士と予選を勝ち上がった8名が挑戦者決定トーナメントを行い、12月頃行われる挑決二番勝負の勝者が藤井棋王との五番勝負を戦うことになります。挑決トーナメントのベスト4以上には敗者復活戦があるのが大きな特徴で、次期挑決トーナメントの3回戦から登場という特典もあります。今期の予選はまだ終わっていませんが、5月30日には挑決トーナメントの1回戦が始まりますので、出場者の確認をしておきたいと思います。 前期挑戦者の伊藤匠七段が3回戦から登場するブロックには、渡辺明九段

          第50期棋王戦挑決トーナメントの展望

          第83期順位戦B級2組の展望

          第83期順位戦の対戦表が発表されています。 今期の順位戦のB級2組は、26人が参加して10局ずつ戦い、上位3人が昇級し下位6人に降級点(*)が付きます。前期は9勝1敗の1人と8勝2敗で順位が上の2人が昇級を果たし、3勝7敗以下の6人と4勝6敗で順位が下の1人に降級点が付きました。今期も混戦が予想されますが、昇級に向けては9勝を目指して戦いたいところです。 今期の注目棋士をリストアップしておきたいと思います。 木村一基九段 1997年プロ入りの50歳。 第81期にB級2組で

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          「観る将」が観た第82期名人戦七番勝負第五局

          5月26-27日、名人戦七番勝負第五局が北海道紋別市のホテルオホーツクパレスで行われました。防衛まであと1勝とした藤井聡太名人が決着を付けるのか、前局で1つ返した豊島将之九段が巻き返しを見せるのか、楽しみな一局となりました。 対局前日のインタビューでは、藤井名人は「(王手が掛かっている)ことは意識せずに、何より良い将棋が指せるように全力を尽くしたいと思っています」、豊島九段は「苦しい状況ですけど、できることをやっていってと思っています」と話しています。 豊島九段の四間飛車

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          ABEMAトーナメント2024 予選Cリーグ第一試合

          5月25日、ABEMAトーナメント2024の予選Cリーグ第一試合が放映されました。チーム藤井「パイナップル」とチーム豊島「関西三銃士」の顔合わせとなっています。 一局目:青嶋未来六段 vs 大石直嗣七段 両チームともオールラウンダーに先陣を託します。先手の大石七段が早々に居飛車を明示し、振り飛車も匂わせた青嶋六段は先手の陣形を見て居飛車で雁木に組みます。大石七段が飛先の歩を交換して角も交換すると、青嶋六段は△6五桂と跳ねて桂交換します。大石七段が▲6七桂と据えると、青嶋六

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          第51期女流名人リーグ2回戦

          女流名人戦は、前期女流名人リーグの上位6名と予選のトーナメントを勝ち上がった4名が総当たりのリーグを戦い、優勝者が福間香奈女流名人に挑戦となります。全員が2回戦まで終えていますので状況を確認しておきたいと思います。 早くも本命の西山朋佳女流三冠と加藤桃子女流四段の2人が、2勝0敗で並んでトップに立ちました。 内山あや女流初段、石本さくら女流二段、渡部愛女流三段、山根ことみ女流三段、鈴木環那女流三段、野原未蘭女流初段、今井絢女流初段の6人が1勝1敗で追っています。 次の3回戦

          第51期女流名人リーグ2回戦

          ABEMAトーナメント2024 予選Cリーグの展望

          5月25日に、ABEMAトーナメントの予選Cリーグ初戦が放映されます。予選は12チームが4つのリーグに分かれて3チームずつの総当たり戦を行い、上位2チームが本戦に進出します。Cリーグの各チームメンバーのこれまでの成績を確認し、どのチームが予選を突破しそうか検討してみたいと思います。 チーム藤井 藤井竜王名人 通算:29勝9敗(勝率0.763) 羽生善治九段 通算:12勝12敗(勝率0.500) 青嶋未来六段 通算:8勝9敗(勝率0.471) チーム合計:49勝30敗(勝率

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          「観る将」が観た第35期女流王位戦五番勝負第三局

          5月23日、女流王位戦第三局が福岡県飯塚市の麻生大浦荘で行われました。連勝スタートで防衛まであと1勝となった福間香奈女流王位が一気に決着を付けるのか、加藤桃子女流四段が一つ勝って巻き返すのか、楽しみな一局となりました。 前夜祭では、福間女流王位は「明日は自分の全力を出しきれるように頑張ってまいりたいと思います」、加藤女流四段は「明日は自分の納得がいく指し手を積み重ねていきたいと思います」と決意表明しています。 福間女流王位の中飛車 広々とした和室に設けられた対局室に、加

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          「観る将」が観た第37期竜王戦 6組ランキング戦決勝~10代精鋭の激突~

          5月21日に竜王戦の6組ランキング戦決勝が行われました。藤本渚五段と山下数毅三段という期待の若手同士の顔合わせとなり、ABEMAでは急遽LIVE放映を行うという将棋界大注目の一局となりました。 両者のプロフィール 藤本渚五段 2022年10月プロ入りの18歳で、現役最年少棋士です。昨年度は勝率0.850と、歴代1位に迫る記録で大ブレイクしました。新人王戦準優勝・加古川青流戦優勝と、若手の登竜門と言われる棋戦で活躍し、王位戦では菅井八段を破って王位リーグ入りし、佐藤(天)九

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          第83期順位戦C級1組の展望

          第83期順位戦の対戦表が発表されています。 今期の順位戦のC級1組は、34人が参加して10局ずつ戦い、上位3人が昇級し下位7人に降級点(*)が付きます。前期は9勝1敗までの2人と、8勝2敗で順位が上の1人が昇級を果たしました。一方、2勝8敗以下の3人と3勝7敗で順位が下の2人に降級点が付きました。今期は人数が増えて混戦が予想されますが、昇級に向けては9勝を目指して戦いたいところです。 今期の注目棋士をリストアップしておきたいと思います。 都成竜馬七段 2016年プロ入りの

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          ABEMAトーナメント2024 予選Bリーグ第一試合

          5月18日、ABEMAトーナメント2024の予選Bリーグ第一試合が放映されました。チーム菅井「菅井組」とチーム斎藤「1993」の顔合わせとなっています。 一局目:佐藤康光九段 vs 三枚堂達也七段 先手の佐藤九段が独創的な序盤から雁木に組み、三枚堂七段は左美濃に構えて7-6筋から仕掛けます。三枚堂七段は角を交換して△3三角と打ち直し、6筋で銀をぶつけて交換します。佐藤九段が▲6五同銀と桂を取ると、三枚堂七段は△6六歩と金頭を叩きます。佐藤九段は▲7六金とかわしますが、三枚

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          「観る将」が観た第82期名人戦七番勝負第四局

          5月18-19日、名人戦七番勝負第四局が、大分県別府市の「割烹旅館もみや」で行われました。3勝0敗と防衛まであと1勝とした藤井聡太名人が一気に決着を付けるのか、豊島将之九段が1つ返して意地を見せるのか、楽しみな一局となりました。 対局前日のインタビューでは、藤井名人は「大きな一番だからといって力んだりしない方が良いと思っているので、明日もそのように臨みたいと思っています」、豊島九段は「集中して悔いのないように将棋を指していけたらと思っています」と話しています。 先後逆の横

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          第83期順位戦C級2組の展望

          第83期順位戦の対戦表が発表されています。 今期の順位戦のC級2組は、54人が参加して10局ずつ戦い、上位3人が昇級し下位12人に降級点(*)が付きます。前期は9勝1敗の3人が昇級を果たし、2勝8敗以下の6人と3勝7敗で順位の低い6人に降級点が付きました。今期も混戦が予想されますが、昇級に向けては9勝を目指して戦いたいところです。 今期の注目棋士をリストアップしておきたいと思います。 梶浦宏孝七段 2015年プロ入りの28歳。 竜王戦で史上4人目のランキング戦3期連続優勝

          第83期順位戦C級2組の展望