【魔女と獣とふたり旅】時つ風と悠久の宿り木1/5【リプレイ】【完結済】
「今日は良い風ね! 何かいいことがありそう~!」
気の赴くままに風に乗って飛ぶ少女が一人。上機嫌に鼻歌を歌いながら、びゅんびゅん飛んでいく。
此処は瑠璃色の大地。一握りの存在にだけ与えられる魔法。風の魔女であるシルヴィは、その自慢の魔法で空中散歩を楽しんでいた。
ーー制御?
そんな言葉は、彼女の辞書には無かった。
「飛ぶのがこれっていうのがちょっと惜しいけど…」
乗っているのは家にあった古ぼけた物干しざお。いったいいつから使われていたのか…家に他に棒状のものが無か