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立ち読み・試し読み

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本のまえがき・あとがき・ぬきがき、イベントレポートやインタビュー記事など、ちょっと立ち止まって読んでみてください。
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【たちよみ】稲葉振一郎『宇宙・動物・資本主義――稲葉振一郎対話集』より「あとがき…

あとがき2000年代(ゼロ年代)、まだアラフォーの頃、『経済学という教養』(東洋経済新報社、…

晶文社
7日前
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【さきよみ・あとがき】尾久守侑『倫理的なサイコパス――ある精神科医の思索』より「…

あとがき   いつの間にか精神科医になっていた。もちろん記憶がないわけではない。医学部を…

晶文社
4週間前
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【さきよみ・表題作】尾久守侑『倫理的なサイコパス――ある精神科医の思索』より「倫…

倫理的なサイコパス  特に暇というわけではないが、今やらなければいけないことに取り組む気…

晶文社
1か月前
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詳細目次『話が通じない相手と話をする方法』

第1章 会話が不可能に思えるとき  最低なやつとの会話   不可能な会話とは何か?   不…

晶文社
4か月前
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たちよみ『話が通じない相手と話をする方法』監訳者解題(by 藤井翔太)

はじめに本書は、Peter Boghossian & James Lindsay, How to Have Impossible Conversations:…

晶文社
4か月前
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たちよみ『もし友だちがロボットだったら?』訳者あとがき(by 永井玲衣)

大人たちは、子どもの「哲学的な問い」が大好きです。子どもたちがじっと考え込んでいる姿が大…

晶文社
6か月前
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コンテンツ飽和時代、人生を着実に退屈にする「効率重視のパラドックス」を乗り越えるためのたったひとつの冴えたやりかた。

 初めに、いまから200年ほど時をさかのぼって、その時代の天才詩人ゲーテの代表作『ファウスト』を見てみよう。  この疾風怒濤の一大悲劇の主人公ファウスト博士は、万巻の書を読み尽くし、いくつもの学問を究め、その結果、「何もわからないことに気づいた」人物である。  かれはその後、悪魔メフィストフェレスをともなって現実世界で快楽や権力を追求することになるのだが、それはともかく、今日の視点でこの『ファウスト』の冒頭を見ると、さすがに時代の違いを感じないこともない。  ファウスト博士が

【目次】『教室を生きのびる政治学』(岡田憲治著)

序章 大前提:力を抜いて自分を守る――善・悪・社会 ◆教室のなかの安全保障 日々の悩みや…

晶文社
1年前
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【さきよみ】岡田憲治『教室を生きのびる政治学』より「はじめに」全文掲載!

はじめに   突然だが、こういうモヤモヤする経験はないだろうか?  とある学校行事に向け…

晶文社
1年前
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立ち読み『香川にモスクができるまで──在日ムスリム奮闘記』プロローグ

プロローグ 「香川県にモスクをつくろうとしているインドネシア人がいる。その男は、溶接工で…

晶文社
1年前
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立ち読み『黒衣の外科医たち:恐ろしくも驚異的な手術の歴史』訳者あとがき

「外科医が書いた外科手術の歴史に関する本を訳していただけませんか」  晶文社の編集者、…

晶文社
1年前
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女性が痛いといっても信じてもらえない理由|10月12日発売『「女の痛み」はなぜ無視さ…

日本の読者へ バングラデシュで生まれ育ったアジア人女性として、長年続く家父長制的な(特に…

晶文社
1年前
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障害とパートナーシップ会議 アーカイブ視聴リスト(第1回~最終回)

石田月美さん、鈴木大介さんによる「障害とパートナーシップ会議」のアーカイブ視聴が下記から…

晶文社
1年前
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勇気ある率直な女性たちの話|【8/29発売】『ママにはならないことにしました』プロローグ

プロローグ 40歳になったらこの話ができるかもしれないと思っていた。  40歳になったとたんにいきなり体内時計が止まるわけじゃないけれど、それでも40歳になったらもう悩まなくていいし、振り返らなくても話せるような気がした。  ママにならないことにした、と。  雨のぱらつくある夕方だった。ビルのロビーで姉の仕事が終わるのを待っていた。エレベーターから降りてすぐに足早で近づいてきた姉は、社内の託児所に私を連れていった。  母親の顔を見ると喜んで足を踏み鳴らす2歳の子に、私はぎこ