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【対応が難しいお客さん⑨】自分の経験をものさしにしてしまう人

 先日、パンク修理でお持ち込みになられたお客様の話なのですが、刺さりものが側面に浅く刺さったまま走行したことでチューブに複数の穴が開く「増し刺しパンク」の状態になっていたため、チューブ交換を行うことになりました。

 そこまではよかったのですが、「増し刺しパンク」の説明をしたところ「そんなことありえない」と言われました。
 
 ありえないと言われても実際に起っていることなのですが、お客さん曰く「今まで何回かパンクして自転車屋へ持ち込んだことがあるがこんなことは初めてだ」とのこと。「だから、そんなことありえない」と。

 何回かと仰ってますが、「何回か」は多分10回未満だと思います。

 10回未満という母数を以って「自分は体験したことがない」から「ありえないこと」という結論を導き出すのは「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」の愚者そのものって感じがします。

 その後、長々説明したところ、いちおう納得はしていただけました。



「買ったばかりなのにパンクするなんておかしい」
「前の自転車はこんな故障は起きなかった」

 この辺もそういう思考の結果かもしれません。


 なんて答えるのがベストなんだろうと考えてみたのですが… 


「私は月に延べ〇〇○台くらいの自転車を修理していますが、十分にありえることですよ」
「自転車屋歴〇〇年以上ですけど、何度も遭遇したことありますよ」
「パンクは運なので、新車でも○○○台に1台くらいはそういうことありますよ」


 …みたいな感じで具体的な数字とか、権威(業界歴○年とか)を感じさせる経歴とか、わかりやすくて具体的な言葉を入れるのがいいのかなと思いました。

 私は口下手なのでこういうのまじで苦手なんですよね。

 説明はできるけど、納得をさせるような物言いというか喋り方というか…日々勉強ですね。

 お読みいただきありがとうございました!


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