ママチャリの整備性が悪いのは自転車屋を儲けさせるため?
先日、「自転車の後輪を外しての修理は手間がかかって大変」というXのポストを見かけました。
そして、「あれは自転車屋さんが食っていけるようにわざとああなっているらしいです。素人でも簡単にメンテナンスできちゃうと商売にならないので」とのリプライがありました。
結論から言うと、そんな訳ありません。
ママチャリ、いわゆる軽快車タイプの自転車が今の形になったのは、大量生産とコストダウン、そしてメンテナンス頻度を減らすためです。
日本では、自転車は乗り物というより日用消耗品として使われていて、きっちりメンテナンスを受ける人はほとんどいません。使ったら使いっぱなし、雨ざらし野ざらし、そんな自転車ばかりです。
車輪をはずすときに邪魔になるフルカバーチェーンケースや車輪と一体になったブレーキなども、そういった運用環境を考慮してのものです。
つまり、メンテナンス頻度を減らすための設計であり、それは「自転車屋さんを儲けさせる設計」と真っ向から矛盾します。
あと、自転車メーカーが自転車を設計するときに、自転車屋を儲けさせてあげようと考えて設計するわけがないです笑
ソニータイマーという言葉があって、「家電製品は一定期間が過ぎると壊れるようにコントロールされている」という、まあ、ぶっちゃけ陰謀論的なものです。
戦争が起こると儲かるから武器製造会社が暗躍している的な陰謀論にも似ていますね。これは陰謀論ではなくマッチポンプか。
今回の発言も似たようなものだと思います。
世の中には因果関係というものがあるのですが、「因」に利益を据えてしまうと「果」の方も歪んでしまいます。
「これの原因はなんだろう?」と考えるとき、「利益を得ているやつがいるんだ」とまず考える、なんか浅ましくないですか?
陰謀論的な安易な結論に気をつけましょう。
ご拝読ありがとうございました!
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