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カーリ・レイクvsケイティ・ホッブス〜トンプソン裁判長は不正の証拠を認めずレイク敗訴に

連載してお伝えしてきたアリゾナ州知事選挙の不正選挙追求裁判ですが、つい先程に判決が出たようで速報します。

一つ前の記事(上記)に追記しておいたのですが、セス・ケシャルはこの裁判長は口頭弁論ですでにレイク側が署名の監査を求めていたのを棄却していたのを重大視していて、似たような形で意図的であることが示せていないとかいって棄却するんじゃないかと言っていました。

実際に、このマリコーパ郡の地裁の裁判長は当日の投票用紙印刷のトラブルとChain-of-Custody問題についてもマリコーパ郡選挙スタッフが”意図的に結果を左右した”ということを求めていて、本審議一日目の朝にもそれを念押しました。レイク側はアリゾナ州法では意図的であることを示す必要はないと食い下がりましたが、レイク側の訴状にミスは意図的と指摘してたこともあり(?)、本法定では原告側が”意図的に結果を左右した”ことを示す必要があるとして出発しました(Arizona Sun Timesの記事によれば共和党支持者の投票に影響があったとVoter suppressionがあったことを示せればよいはずなのに、なぜハードルを上げたのかと疑問が呈されています。)。

その時点で裁判長はいかなる不正も意図的であると証明するには及ばないといって認めないでよいカードを手に入れたことになりますので、恐らくレイク側が負けるだろうと私はコメント欄にも書いていました。

結果としては

マリコーパ郡地裁裁判長トンプソンは

「マリコーパ郡選管が選挙結果に影響のあるミスをした証拠はレイク側は一切提出できなかった。」

と結論し、レイク側の訴えを退けました。

ここにある裁判長の結論を見てみましょう。

レイク側の主張の②の部分(カウント2)、つまり当日の投票用紙の印刷にミスがあり集計マシンがトラブルとなり、共和党支持の会場で尽く投票がストップし長蛇の列ができました。しかし、裁判長はa.からd.の全てで明確で説得力のある証拠をレイク側が提出することができなかったとしています。

a. アリゾナ州法16-672(A)(A)を侵害するミスの存在の証拠
b. そのようなミスがアリゾナ州法16-672(A)(A)で規定される選挙運営スタッフによってなされたとする証拠
c. そのようなミスが選挙結果に影響を与えるという意図を持って行われた証拠
d. そのようなミスが実際に選挙結果を変えたと思われる証拠

つまり、c.の意図的な所に行く前に、そもそも重大なミスがないとまで言いました。つまり、アリゾナ州法ではa.とd.を認めたら十分なはずですのでそこも認めなかったのです。

上告してもaとdは覆さないと駄目かもしれません。レイク側が提出した証拠の質と量からしてcとdだけ否定してくるかと思いましたが、a-bすら認めないとは肝っ玉の座った裁判長ですね。


つぎのレイク側の主張の④(カウント4)、つまりchain-of-custody問題もカウント2とまったく同様に一切の問題を認めてません。

そしてケイティ・ホッブスが選挙の勝者であることを確認しています。


裁判長はそう見たようですが、法律家のRobert Barnesさんがどう捉えたかを見てみましょう。

1 マリコーパ郡選挙スタッフはプリンターの設定ミスで投票の集計に甚大な遅れをもたらして、レイク側の専門家と法律家の証言では選挙結果を変えるのに十分であった。
2 Chain-of-Custodyが保たれていないことが示されたため、選挙結果に疑いが持たされた。

アリゾナ州法は明確である。もし不作為のミスであっても、ミスの影響が選挙結果に疑いをもたらした時点で、選挙結果が承認できなくなる。そのような結果に疑いをもたらしたミスが意図的であったかを証明することは不必要である。


レイク側は、「たくさんの証拠をだしてアリゾナ州の選挙が不法な環境で行われている実態を裁判記録に残した」ことを誇っています。また、当然ながら上告すると宣言しています。

そして、トレーシー・ビーンズさんは

「上告して、そしてまた上告しましょう。」

と言っていますので、アリゾナ地裁では敗訴でしたが、仲裁裁判所へ上告し、そこで負けたらまた上告して最高裁まで行けば良いと言っています。

今、最高裁判事は保守派が主流派になっていますので、そこまで行けば勝つ見込みも高いと思いますし、かなりセンシティブな内容ですので、不正選挙を認める判決をする裁判長は暗殺に備えた万全の環境が必要です。

2月には最高裁は中絶議論について過去の法解釈を反転して中絶の合法・不法は各州で決定してよいことになりましたが、そのときに自宅住所を晒されたりして、抗議のデモ隊や極左派過激派が押し寄せました。

それで最高裁判事たちには大統領なみのシークレットサービスがつくことに成りました。

なので地裁や仲裁裁判所では命が惜しくてできない決定も最高裁ならばできる可能性が高いです。

上告が2回もあると次はアリゾナ州最高裁で、その次が仲裁裁判所、それから連邦最高裁と続くので長引くと見られますが、そうしているとケイティが就任してしまうのでInjunctionを駆使しつも実際は結構早いかもしれません。

少なくともトンプソン裁判長は急いでいて上告がスムーズに行くように助けています。




マリコーパ郡のビル・ゲイツは勝ち誇っております。

確かにこの裁判では勝ったけども、偽証罪とかアリゾナ州の選挙法の違反とかでひっそり逮捕されてもおかしくないのだけど、大丈夫?